E-M5・M.Zuiko Digital/他 専用レンズ


★専用レンズ

 レンズについてのコメントはE-P1のページとほとんど同様。オリンパスはキットレンズのクラスでも画面周辺まで写りが均一で良いと思う。
 
M.Zuiko Digital 9-18mmF4-5.6
 広角ズーム。14-42mmと同様、ズームリング操作でレンズ全体が出し入れされる沈胴方式となっており、収納時は非常にコンパクトになる。
 描写は良い。若干、画面周辺では色収差が出るようだが、私はあまり気にならない。歪曲はカメラ側処理での補正も入っているようで、ほとんどなく良好。使い勝手がよく、これを持ち出すとこればかり使うことになるので、ちょっと警戒している。本末転倒だが、そう思わせるほどよく写る。
 
M.Zuiko Digital 14-42mmF3.5-5.6 II R
 初代キットレンズから数えると3代目になる。沈胴機構を1段にシンプル化し鏡胴の太さを軽減したII型が出て、さらに高速フォーカス対応になったのがII R。ズームレンズのデザインも変わっている。
 描写はなかなか良いが、初代に比べると逆光耐性が弱くなったと思う。
 
M.Zuiko Digital 12-50mmF3.5-6.3EZ
 従来の標準ズームから広角側、望遠側を拡張し、動画用に電動ズーム機構を導入、さらにE-M5のキットレンズの位置づけもあって防塵防滴にもなった。ズーム機構はモード切替で手動にもなり、マクロ位置にセットすると焦点距離は43mmに固定される。細身の体にいろんな機能を入れ込んだレンズ。
 
BCL-1580 15mmF8
 まさかこんな企画があるとは予想していなかった。ボディキャップにレンズを埋め込んだもの。それでいて3枚構成のレンズだし、距離合わせも出来、無限遠より先にするとレンズバリアまで現れる。
 写りは意外にまとも。ごく周辺が流れるのと、周辺光量落ちがある。また、∞位置ではピントが∞を越えるので、1m位置で撮ってしまうのが良いだろう。最短撮影距離は30cm。手ブレ補正の設定は第4世代ペンではデフォルトで15mmとなっているが、他のカメラでは16mmに設定する必要がある。
 
M.Zuiko Digital 17mmF1.8
 待望の広角大口径レンズだ。12mmF2と同系統の高品位な外装。フォーカスリングを手前に引くと距離表示が現れて、距離を指定するとレンズがその距離に焦点を合わせてくれる機構もついている。

 残念ながら、この機構を使って∞にするとOM-Dでは無限を超えてしまう。拡大フォーカスで合わせたら、3mのところが無限相当だった。E-P3では問題なかったので、これはOM-Dの撮像素子位置がわずかに前に出ているのかも知れない。オリンパスでの検査の結果は、仕様の範囲内とのことだが、3mと∞は誤差で済む違いとは思えない。
 通常のAF/MFでの撮影には支障はない。それは当然で、ミラーレスでは撮像素子での像でピントを判定するから、その点では正確なのだ。まあ、撮像素子が後ろ(レンズから遠い側)にずれると、レンズを引っ込めても無限遠が出なくなるからそれは問題なのだが、オートフォーカスレンズは∞を超えても回るからこれまたたいてい、問題ない。

 さておき、レンズはクリアな画質で、17mmという短い焦点距離ではあるが、被写体が予想以上に浮き上がって写る。絞り開放では周辺光量不足があるが、周辺解像が悪いということはない。フォーカスは極めて速く、ストレスを感じさせない。良いレンズだ。
 
M.Zuiko Digital 17mmF2.8
 広角のパンケーキレンズだ。銀色のプラスティックの質感は良いとは言えないし、画面4隅の画質も少々怪しいが、なんといっても小型で取りまわしの良いのが身上である。E-M5になってアラが目立つかと思ったが、特に問題はなさそうだ。
 
Nokton 25mmF0.95
 コシナから出た、フォクトレンダー銘の標準レンズ。マニュアルフォーカス専用であり、電子接点もない(後玉が大きくスペースがない)ので、手ブレ補正の設定は自動設定されず、exif情報にも焦点距離情報は入らない。また、レンズはレトロフォーカス構成となっていて全長が長い。
 それはさておき、F0.95という明るさは非常に魅力的だ。ボケ像は癖があり、また絞り開放での収差などは残っているが、解像・コントラストはかなり高く、色再現はニュートラルで現代的なレンズだと思う。F2以上に絞るのがもったいないほど開放付近からよく写るが、風景や集合写真などを撮るならF2.8程度に絞るのが無難だろう。
 
M.Zuiko Digital 45mmF1.8
 安価な中望遠レンズ。鏡胴はプラスチックで高級感はないが、小型軽量。そして、なんと言ってもこのレンズの特徴は中身の良さにある。速くて正確なAF、シャープなピント、周辺まで均質な画質、ボケの美しさ。外装を高級にして5-6万円で売っていても納得して買っていたのではなかろうか。
 
DG Macro-Elmarit 45mmF2.8
 パナソニックからリリースされたライカ銘のマクロレンズ。中望遠の等倍マクロとしては小型・軽量に出来ている。フォーカシングで全長が変わらないのは使いやすい。角型のフードが短いが、これはワーキングディスタンスを考慮してのことだろう。フォーカスはE-P1では遅いと感じたが、E-M5では非常に速くなった。迷うことも少なく、フォーカスリミットをonにしなくても良いようだ。