OM 標準レンズ(40-55mm),標準ズーム(35-80mm)
標準レンズ、全部同時期にラインナップされていたわけではないが、よくもまぁこれだけの種類を作ったものである。SLR全盛時代の勢いを感じる。一番下に、ズームも掲載。
Zuiko 40mmF2
学生時代、中途半端だなぁと思っていた記憶がある。世の受けもあまりよろしくなく、ほどなく製造中止となってしまった。しかし無くなると欲しがるマニアの性(?)、カタログ価格たった2万2千円のレンズが中古市場で7〜8万円まで高騰。まったく、アホらしいのだが、私も買ってしまった。
描写は、開放では少しもやっとする。F2.8以降は全く問題ない。旅行中持ち歩くには描写、携行性ともに最適。30cmまで寄れるので、チケットや小物類を記念に撮るのに便利なのである。
通常の形式の絞りリングではなくレンズ前枠と兼用とし小型に仕上げているが、使い込んだ個体はここにガタが来やすいようだ。フードは85/2,100/2.8と共用のゴム製だが、必要以上に大きくなってしまうので、私は古い49mm径のOM用でないメタル製のもの、またはペンタックスの43mm用を使っている。
このレンズの存在により、長年35mmレンズを買わずにいたが、OM終了がアナウンスされてから35mmF2.8,F2とも入手した。さらに、40mm自体ももう1本予備を購入し、最近また使用頻度が上がっている。 |
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Zuiko 50mmF1.2
55mmF1.2の後継。このスペックで、49mm枠のフィルターというのはすばらしい。開放では解像しながらもハイライト部に少しもやっとしたものが出るが、総じて描写は良い。F2まで絞るとほぼ全面で良像となる。像が柔らかいので、新しい2-X系スクリーンでは少しピントが分かりにくい。 |
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Zuiko 50mmF1.4
なかなかコンパクトにまとまったレンズ。このレンズはコントラストが低いとか色が乗らないとかあまり評判がよくない。私のものはMCタイプで、色再現もしっかりしていて、何ら問題はない。開放では解像しながらも軟らかいものがまとわりつく感じだ。平面性が悪いのか、F2.8くらいまでは周辺も怪しいが、F4以降は均一になる。
ネットオークションで入手。きれいと称しながらレンズ周辺で曇りがあるし、オークション画像にない前枠曲がりがある。たぶん、梱包するときに落としたのではないかと推定するが、撮ってみて影響がないので、そのまま使っている。不景気ゆえ、こんないいかげんな人もいるのかなぁ、としみじみ思う。
立派なメタルフード(50mmF1.8及び35mmF2.8と共用)が用意されている。これは後年、ゴム製のものに変更されている。 |
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Zuiko 50mmF1.4(M-SYSTEM)
だんだんM-SYSTEM銘のレンズが増えてきているような気がする..極めてまずい状況であるが、この期に及んで気休めを言わせてもらえれば、M-SYSTEM銘のレンズは種類が限られているからまだいい、ということで..
M銘でもOM銘でも、初期の50mmF1.4は後期のものより全長が短い。どこから変わったかは知らないのだが、中古店で比べているうちに気付いた。途中で設計変更が入っているようだ。
描写は柔らかい。絞るとシャープに変わる。F2.8くらいからかっちりしてくるように思われる。色は若干黄色味があって、これはMCタイプの方が良いようだ。 |
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Zuiko 50mmF1.8
欧州旅行中に40mmF2が故障し(中のネジが外れてヘリコイドに噛んでしまった)、急遽ロンドンで入手。ホテルに荷物を置いて即、中古カメラ店へ。ロンドンは日本製カメラが総じて高く(正確には、ポンドが高いと言うべきだろう)これも1万円を超えていたが、止むを得ない。保存状態があまりよくなくホコリだらけだったが、これはすぐきれいになり、カビなどはなく描写は良好である。ボケは重め。 |
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Zuiko 50mmF1.8(M-SYSTEM)
M-1に付いてきたもの。この50mmF1.8は、今のものとレンズ構成が違う。このレンズは2枚目と3枚目のレンズの間が離れていて、5群6枚構成。後期型は2枚目・3枚目がくっついて4群6枚構成に変わっている。どちらがどうというほど撮り比べてはいないが、この初期型も順光では色もよく出ており描写は悪くないと思う。 |
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Zuiko macro 50mmF2
改めて言うまでも無い、Zuiko中1,2を争う名玉。解像もさることながら、色がとにかくよく乗る。しかもコントラストが過度でないので、暗部もつぶれない。長年買わずにいたが、02年1月に新品で購入した。
このマクロレンズは中距離から遠くでも十分に性能があるが、ヘリコイドの回転角が急なので(約15°で∞から1m)、常用域でもピントは慎重に合わせる必要がある。50mmF2のレンズとしては大柄で重いのだが、良いレンズなので積極的に使って行きたい。 |
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Zuiko macro 50mmF3.5
小型軽量、取り回しのよいマクロレンズ。シャープさではF2より上であろう。色再現は地味だが、それもF2に比べて、という程度で実用上は全く不満は無い。良いレンズだと思う。
(07年9月、スキャンの質が悪いため作例1・2を削除。) |
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G.Zuiko 55mmF1.2
父がOM-1とセットで買った大口径レンズ。一時期、意外にも高値になっていたようだが、このレンズ、開放ではもやもや、色は黄色いし、いまの基準ではあまり良くないレンズである。F2.8以降は普通に写るが、F2くらいがボケとピントのバランスが良さそうに思われる。
何年かすると絞りに油が染みて動きが鈍くなる。どうやらこれは持病のようで、定期的なメインテナンスが必要なレンズである。近年、個性的な描写が好まれるようになったのか、価格が高騰気味である。 |
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Zuiko zoom 35-70mmF3.5-4.5
小型軽量のズーム。F値が変動するが、内部機構の工夫により、F4.5以上に絞ってあれば絞り環の表示どおりの絞り値で撮影できる。ただし、1系のフォーカシングスクリーンではかなり暗く感じる。
35-50mm前後ではシャープでよく写る。テレ端では若干描写が落ちる(特に、色が地味)ような気がするが、小型で取り回しがよく、使いやすいレンズである。クロ−スフォーカスと書かれた領域では60cm近くまで寄ることが出来、この当時のズームとしてはがんばっていると思う。 |
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Zuiko zoom 35-70mmF3.6
標準域のF値一定のズームレンズは、最後に出た35-80mmF2.8以外には35-70mmF4とこの35-70mmF3.6がある。F3.5ではなくF3.6というあたり、正直というかなんというべきか。しかしF4を切ることで、ファインダー像が明るくフォーカスがしやすいというメリットが享受できる。望遠時に短く、広角時に長くなるタイプで、専用のレンズフード(中望遠用のように長い)をレンズ外側の筒に装着すると、レンズの出入りによって相対的に、望遠時に深く広角時に浅くなるという仕組みだ。
描写は解像度がよく、標準ズームとして最上位であったことも納得できる。広角側では樽型の歪曲が目立つ。最短撮影距離は80cmで、この頃としては標準的なものだ。 |
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Zuiko zoom 35-80mmF2.8 *
F値2.8通しの高級版ズームレンズ。これが出たときは、OMもまだまだ大丈夫だと思ったのだが。ただ、時代は28-70mmか、その後28-80mmでF2.8を実現しつつあるときであった。その意味で、多少遅れてきた感は否めない。重くて長いので、携行性はあまりよくないし、OMとしては異質の62mmフィルタを使う。若干歪曲があるようだが、描写は素晴らしく、全く文句の付けようがない。
値上げで、元々安くない価格がかなり高額になってしまい、ボディとこれで30万円以上の投資を必要とするようになってしまった。この価格ではこれから写真をやろう、という人はなかなか手が出ないだろう。とはいえ、このレンズが出る頃でも既に、MF一眼レフという時点でハードルは高かったとは思うが。 |
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