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03年4月30日 (日帰り)
鶴見→逗子→大磯→浜松→あざみ野→鶴見

表題は浜松市楽器博物館とあるが、実はBest Brassという金管楽器専門の楽器店を訪問するツアーである。楽器店でのやりとりを記してもつまらないので、ここでは、ついでに寄った博物館をメインにしようと思う。Best Brassは、東芝フィルのトランペットのKOさんの高校の後輩の方が、ヤマハを退職して始めた楽器店であるが、今はオリジナルマウスピースの販売、楽器のチューニング、練習用ミュートや演奏用のミュートの販売を主としている。興味がある方はこちらを参照いただきたい→http://www5a.biglobe.ne.jp/~bestbras/ 。
KOさんの家に0930時に行くと約束していたので、1時間前に出ようかと思っていたらいろいろ出かける前に手間取ってしまい、7分ほど出発が遅れてしまった。さらに、川崎市内がかなり混んでいて、首都高横羽線に乗るのに30分近くかかってしまった。今日はゴールデンウィークとはいえ平日で、トラックや営業車は普段と同じように走っているように見える。考えが甘かったか。しかし横羽線から横浜横須賀道路にはすんなり入って、朝比奈インターを出たのが0920、これは速かった。しかしKOさんの家の周辺でさんざん迷ってしまい、ようやく落ち合えて出発したのは0950時、20分遅れであった。この後別のトランペット奏者MO君を大磯駅で拾う予定で、20分遅れだから20分待たせることになる..申し訳なし。そういえば、ベルギーでMO君から1フラン(仏)借りていたのを返していないから、借りは増えるばかりだ。何とかせねばならぬ。と言っても一般道なので、速くはならない。国道134号線とは思えないスムーズさで、予想通り20分遅れで大磯駅に着いた。
ここからしばらく海岸線を走り、秦野中井で東名高速に乗って、一路浜松へ。CDを聴きながらそこそこ空いた道路を走るのは気分が良いが、天候はあいにく降ったり止んだり、しかも、風が強くて左右に流される。途中1回休憩して、13時前に浜松インターを降りた。先に昼食、楽器博物館の予定だが、一旦Best Brassに寄る。店は、インターからほど近いところ、つまり市内からはちょっと遠いビルの一室で、店というよりは事務所の様相。まずは楽器を置いて、濱永さん(Best Brass)の車で食事に行くことになった。浜松だからここは当然、鰻である。市内の某所、観光案内には載りそうに無い地元の方々御用達の店(店名は秘密)に行って、鰻丼を注文した。濱永さんは店の方と懇意で、いろいろと世間話をしている。ヤマハ時代に接待などで利用していたようだが、店の人曰く、最近はヤマハさんもあまりいらっしゃらないんですとのこと、不景気で経費を削っているらしい。昼飯どきを過ぎているから店は空いていて、2階の座敷でゆっくりと話しながら料理を待つ。出てきた鰻丼は、ご飯・鰻・ご飯・鰻の2段重ねで、しかし想像していたよりはずっとあっさりとしていてくどくない。粗挽きの山椒を振りかけて食べると、鰻の香りと山椒の刺激がそれぞれ交互に広がって、味わいに変化が出て実に美味しい。今まで食べていた鰻というのは、脂が多くそれだけでくどいのに、濃いタレで誤魔化すから余計にくどいわけで、この鰻は、一般的な白身魚の味覚に近い気がした。写真を撮ろうかと思ったが、私は初対面の人の前でいきなりシャッターを切るほど度胸はないので、写真はない。別の機会があれば撮ってこよう。
さて、食事をしてここから楽器博物館に向かう。濱永さんも来てくれる。私の車をBest Brassに置いてきてしまったから、一緒に案内してもらっているわけだが、濱永さんがおっしゃるには、この博物楽器博物館館はお勧めだという。私は古楽器好きなので、期待は高まる一方だ。博物館は浜松駅のすぐ前にあって、再開発地区の一角にある。楽器博物館は再開発の中でも初期に出来た建物らしく、95年4月に開館している。この95年で公立の楽器博物館として日本で最初というから、この分野の遅れは深刻だと思うが、確かに絵などに比べると集客に難があることは否めない。今も平日の午後とあって建物は深閑としていた。入口で1人400円の入場料を払う。そして、荷物を預ける。オープン展示のため、ショルダーバッグやバックパックなどが楽器を傷つけたりしないようにとのことだ。もちろん、小さい楽器の盗難防止ということもあるだろう。正当な理由であるから、それに従う。私の持っているのがカメラバッグであることを見た職員、写真は撮っていいですよ、と言う。耳を疑った。日本に、こんな博物館があったなんて..感激である。こんなこともあろうかと、今日は標準ズーム(28-70mmF4)の他に、単焦点広角(35mmF2)を持ってきている。これにISO400のフィルムがあれば大抵のものは撮れる。濱永さんが中は暗いですよと教えてくれたが、その点はこっちが専門家(?)、フラッシュなしでも絶対撮れる自信がある。なお、三脚は使用禁止。フラッシュはダメとは言わなかったが、出来れば大口径(F1.4−F2)を使って、フラッシュなしで撮ることをお勧めする。楽器が光ってしまい、ディーテイルが出ないので。ISO400、F2.8で1/15−1/30秒くらいは出るので、落ち着いて撮れば問題ないはずだ。
というわけで、これから楽器博物館の展示物をかいつまんで説明することにしよう。内容に偏りがあるのは筆者の趣味なのでご容赦。鍵盤楽器もたくさんあるし、ヨーロッパ以外の楽器コーナーもあるのだが、今回はヨーロッパ系だけの見学であった。概ね、1時間半かかった。
ハープ女性用のギター
左:ハープ
これから、だんだん大きくなって現在の形になるわけだ。

右:女性用ギター
爪を傷めないように、鍵盤を押して弦を弾くようになっている。が、テクニックとしては制限を受けるだろうと思う。




蓄音機技術を使ったヴァイオリン携帯性重視?
左:ストロー・ヴァイオリン
ストローは考案者の名前。音を増幅するためのラッパが付いている。蓄音機の原理だそうだ。

右:携帯用?ヴァイオリン





こうしてサンプルを聴くことが可能
このようにして、実際にそこにある楽器の演奏例を聴くことが出来る。売店にCDも売っている。これがなかなか楽しい。






キー・ビューグルダブル・ベル・ユーフォニウム
左:キー・ビューグル

右:ダブル・ベル・ユーフォニウム
そのままの名前だが、音質の違うベルを2つ使用し、演奏に変化をつけるのが目的。演奏は難しそうだ。






テナー・トロンボーン(??)ピュサン
左:テナー・トロンボーン
これは誰しも考え付くやり方であろうが、実行に移すには相当の労力を要したと推定される。

右:ピュサン
軍楽隊用のトロンボーンらしい。
演奏上の効用は「?」だが、面白い。




ガラス製フルートアドルフ・サックス製サックス(ソプラノ)
左:ガラス製フルート
吹いている姿は、果たして美しいかどうか..

右:アドルフ・サックス製
サクソフォンの考案者によるまさにオリジナル。





2人用ピアノオクタヴィン
左:オクタヴィン
折り返しているので、楽器が短い。クラリネットのような外観だが、サックスの仲間らしい。

右:2人用ピアノ
一瞬、へー、四角いピアノなんてあるんだと思っていたら、譜面台が2つ付いていた。




上記はほんの一部である。興味がある方は、東海地方に行くことがあれば、寄ってみることを強くお勧めしたい。常設だけ見る場合は400円、特別展込みでは600円であるが、常設を隅から隅まで見るだけでおよそ3時間程度はかかるだろう。体験コーナーというのもあって、楽器のレプリカを演奏することが出来る。これは遠くから見たところ、鍵盤楽器のようだったが。管楽器では衛生上の問題もあろうから..最後に、売店で管楽器の目録(700円)と演奏CD(2200円)を買って収益アップに協力してきた。こういう施設は長く続いて欲しいと思う。なお、博物館のwebは右のとおり。http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/gakki/
博物館を出て、Best Brassに向かい、楽器を取り出していろいろマウスピースを試して、1本買ってきた。ここらの話は省略する。帰りは18時過ぎに出発、ガラ空きの東名高速を無休憩でひた走り、21時前に青葉インターを降りた。あざみ野で2人を降ろして、私は2120時、自宅着。日帰りながら充実した旅だったと思う。


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03年4月30日 浜松市楽器博物館