私は横浜市在住であるが、ほとんど川崎に近く、会社は川崎市にあって主として川崎近辺で生活しているということになる。それでいて地元の神社仏閣やイヴェントにはあまり関心がなく、今年初めて、川崎大師に行ってみた。風鈴市があるのだ。この風鈴市は今年で11回目で、全国から760種類も出品されるという。いつも会期というより時間帯が中途半端で、行けなかったイヴェントだ。というのも、会期が5日間で、開催時間が10-18時、そのうち1日(平日)だけ21時まで、なのである。今年は意を決して、会社帰りに寄ることにした。
会社を定時で抜けて、コインロッカーに入れておいたカメラ一式を持って、京急川崎から大師線に乗る。実は大師線も初めての乗車で、途中とんでもないカーヴを曲がるので驚いた。京急といえばスピードを出すので有名だが、この路線はそういうわけには行かない。
川崎大師駅にはすぐに着く。ここから大師までは徒歩で7-8分といったところだ。道には土産物や名物の飴、だるまを売る店が多く、飲食店もあってなかなか繁盛している様子。「すし恋」という気恥ずかしい名前の店や、「食堂 植木屋」という謎の店があったりして面白い。この食堂 植木屋は2階に植木屋のように木々が置いてあって、どっちが本業なのか分からない。営業していないのが残念だ。途中に熊本出身の人が営むと推定されるラーメン居酒屋「もっこす」という店があった。なんと「太平燕川崎大師 大山門」の幟がある。これは5月に熊本で食べて非常に美味しかったので、帰りはここで夕食にしよう。
さて、前置きが長い割に以下は短いのだが、というのも一つ一つ風鈴の観察をしたわけではないので、後は写真集といった感じで。
山門をくぐり、正面が大本堂であるが、その左手の五重の塔の手前が風鈴市の会場になっている。建物があるわけいきなりこれはインパクトありましたではなくて、屋外の広場にテントを張っている。今日は曇っていて風があるので、そこかしこで風鈴の良い音がチリンチリンと鳴っている。白熱灯の照明にガラスの風鈴は特にきれいで、多くの人が品定めをし、写真を撮っている。風鈴はテントの下にぶら下げられているのだが、大きいものは一品物のようで、売こんな感じですれるとその場から無くなってしまう。小さくて在庫がたくさんあるものは、ぶら下がっているものが見本、とういうことらしい。右のタコの風鈴は、一品物だったようで、1周して戻ってきたらなくなっていた。
風鈴は以前からもらい物などで手にすることはあっても、私は結局使わない質で、今回も最終的には買わなかったのだが、ちょっと後悔している。南部鉄や山形の銅製の風鈴は実に良い音がした。仮に落としたって割れないし、ガラスよりはずっと長持ちしそうだし、うーん、買えばよかった。
全体に、夜で照明の具合からかガラスの風鈴に人気が高かったように思われた。陶器のものもなかなかだった。ガラスに比べると絵やキャラクターが明確に分かりやすいということもあるだろう。変り種としては、備長炭の風鈴ってのがあって、これは音がそもそも風鈴っぽくないのと、触ると手が黒くなる..これはひと夏もたないのではなかろうか。また、米国の人が送ってきたというウィンドウチャイムは珍しいと思われた。圧巻は、時価42万円のプラチナ製風鈴。出品者を見たら、田中貴金属であった。なるほど、これは専門ですな。プラチナや金は耐候性はありそうだが、キズがつきそうで、まあこれは飾りとして買うものなんだろう。でも音は澄んだいい音がした。単なる飾りではなく、きっちり考えて作ってあるところは素晴らしい。にしても高いけど..
といったところで、以下に写真を挙げておく。
南部鉄の風鈴ビンを加工して風鈴に小さなガラスをらせん状に











銅の風鈴もいい音がしていた「あのネズミ」もいますガラスの風鈴が多かった時価42万円だそうで..











市の様子大きいが、実はそこが鳴るわけではないこれは気に入ったこれもビンを加工したもの











沖縄のガラスは色鮮やかでも、南部鉄も捨てがたい魅力カラフルでいいね








なんと、備長炭の風鈴!これもきれいだった途中で、腹が減ったので大きなたこ焼きを買ったらあまり熱が通ってなくて、生っぽくて美味しくなかった。大失敗。気を取り直して後半戦に突入、さらに2周くらいして、その後本堂にお参りして、本日のイヴェント終了。
そうそう、上の写真には載せていないが、川崎大師オリジナル・だるま風鈴というのがあった。しっかり、お祓いもしてあるのだそうで。しかし信心深くも無い私は買わなかった。まあ、だるまはだるまそのものでいいじゃないの。だるまがぶら下がってゆらゆらというのも何だか滑稽でいいけれど。おわり
帰り、予定通り「もっこす」で食事。私は九州ラーメン、Sが太平燕。店は忙がしそうで、なかなか注文の品が出てこなかったが、美味しくてよかった。それだけに先ほどの大たこ焼きは大いに後悔。ああ、食べなければよかった。と言いつつ、しっかり替え玉もして堪能してきた。




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06年7月20日 川崎大師・風鈴市
(拡大する写真には枠が付いています)