★06年5月20日
東芝フィルの仲間と、生麦のキリンビアビレッジに行ってきました。工場見学ラインがあり、見学の後は2杯の試飲ができるのです。ラガーと一番絞りをそれぞれ380mlの中くらいのグラスで飲み、良い気分になりました。その後、敷地内のレストランでハートランドを1杯飲んで、そのまま友人宅で飲みに突入。12時に集合して、22時半近くまでというロングランでありました。うーん、飲みすぎた。
なお、ビアビレッジの工場内は撮影禁止なので、見学時の写真はありません。まあ、撮れたとしても、装置には距離があって細かいところはあまりよく分からないでしょうし。ちょっと思ったのは、コンベアなどの装置がけっこう古い様子で(後の工程の方ですが)、サビや汚れが目立ったことです。封をした後だから問題ないのかも知れませんが、見せるラインならそれなりに外見にも気を遣うべきではないかと思いました。
★06年5月18日
モニタを買い換えました。ナナオのS1910-HRです。前はイイヤマの17インチCRTだったのですが、ついに液晶になったわけです。何がいいって、大きい画面ではなくて、机の上の圧迫感が劇的に減りました。今までモニタに隠れていた机の大部分が日の目を見て、そこには昔のメモリやらカメラの外付けファインダなどがゴロゴロ..こんなところにあったのか..
ところで、過去のトップページの写真を見たいというリクエストがあり、1ページにまとめ始めました。とりあえず、旅行記アップ時に掲載した写真をまとめています。旅行記アップがない時期の日々の写真についても、別途まとめてアップして行く予定です。たいした写真はないのですが、見ていると懐かしいですね。
★06年5月14日
みなとみらいホールにて、産業音楽祭50周年特別演奏会に参加してきました。ヘンデル/「メサイア」より
ハレルヤ・コーラスとベートーヴェン/ 交響曲第9番 より第4楽章なんですが、私はメサイアの方です。トランペットはピッコロをツインで使いまして、いやこれがなかなか派手でいいっす。合唱が300人と多く、ホールもけっこう響きますから、ちょっと派手目に吹くくらいでいいかな、といったところで、この編成になりました。実際には、D管で十分なんですが、一緒に吹いたKK君も私も、D管は持っていないのです。ピッコロをA管にして、それでも下のレの音はピッコロには低過ぎてなかなか良い音がしませんでした。リハーサルの録音を聴いたところではバランスはよくて、今後ツイン・ピッコロの魅力にとりつかれたりして..実は、港南区ひまわり管弦楽団で7月に子供向けの演奏会をするのですが、そこでやはりヘンデルの「水上の音楽」があるんです。そこでまたもツイン・ピッコロかなー、なんて考えてます。ピッコロトランペット、練習場がうるさくなってしまうのは難点です..なるべく迷惑にならないよう、良い音を目指したいものです。
ところで、産業音楽祭ですが、昨年50周年を迎え、今回の特別演奏会で最後となりました。元々は勤労者の音楽サークルに発表の場を、ということで始まったそうで、最近は協賛企業も減って運営が困難になっていたそうです。今回の演奏会にも色々な器楽団体と合唱、そして我々オーケストラが参加して、演奏はそれぞれ面白いものになっていたと思いますが、残念ながら客席は1000人くらいの入りで、2・3階はガラガラでした。出演者が総勢500人くらいはいたはずなので、演奏が終わった人を順次客席に入れるなりすればよかったのでは、と思いました。と言っても、もう次はないんですよね。まあこういう演奏会はこれに限らず地域でもけっこうやっていまして、合唱団は比較的、発表の機会があるようです。オーケストラや吹奏楽となると楽器が多種多様で、会場への輸送がどうの、舞台配置がどうのといろいろ手数がかかるので、そういう地域の音楽発表会にはなかなか参加できないのが実情です。しかし好きでやっていることですから「めんどくさい」という言葉で終わらせるのはもったいないし、いろんな団体の演奏を聴いてみるのはよい事だと思うのです。こういう音楽祭や音楽発表会、できれば残って行って欲しいと思います。
★06年5月11日
「しこタル」ってなんでしょう?分かりませんよね。右の写真は、友人が某国にて入手したパチものDVDを借り、パッケージを見たら面白かったので著作権についての警告文を拡大して撮りました。よくありますよね、漢字圏の国に行くと、日本語メニューとか看板で「り→ソ」「ろ→る」「ン→ソ」みたいな間違いがある、アレです。「しこタル」とは「レンタル」のことです。まずは読んでみて下さい。笑えます。ちなみに、このDVDは十数枚組ですが9割方、再生できませんでした。盤面に大きなキズがあったり、盤面そのものが白く濁っていたりして、もう見るからに低品質なんです..ま、パチものでしかもそれを借りて文句を言うのは筋違いなんですけどね。こんな商売で生活する人もいるんだなぁ、とパッケージを見て笑っておりました。
★06年5月8日
月が変わって更新したのでずい分間が空いたと勘違いしてましたが、実際には1週間と少ししか空いていないんですね。ともあれこの調子で次は九州に手をつけようと思います。デジタルは写真の粗い選別が終わり、プリントに出すところです。中判は現像結果が明日か明後日に分かります。この、待つ間のわくわく感がまたいいです。銀塩フィルム、まだなくならないでいて欲しい。
ところで、昨日は産業音楽祭の練習でした。300人の合唱はどうしても内部でタイムラグがあってずれたりしますがこれはまあ、ある程度しょうがないことです。そう言いつつ、オケもずい分ずれた演奏してました(泣)。どうも連休気分で精度が悪いようで..次の週末に本番って、大丈夫かねぇ。もうちょい気合入るといいんですが。
その連休ですが、配偶者Sの友人のハムスターを預かっていました。ところが、その友人夫妻、私たちより1日だけ長く外出しているだけで、なんか預かる意味があまりなかったのではないかと..ともあれ、かわいいですね小動物は。人の気配がすると、こっち向いて待っているんですよ。厳密にはエサを待っているんでしょうが(笑)、それでもかわいいなあ。
★06年5月3日
4月30日から今日までの4日間、阿蘇−高千穂−熊本と回ってきました。黄砂の影響があって遠景が霞み勝ちでした。それと、阿蘇は高原ゆえ未だ新緑には早いようでして、もう少し後のほうが景色としては良かったのかも知れません。とはいえ、初めての九州旅行は非常に楽しく、特に高千穂は丁度良い季節だったようで、一番たくさん撮ったのは高千穂でした。カメラは、マミヤの中判にレンズ2本、オリンパスE-500に専用レンズ2本+OMズイコー2本、これを中型カメラバッグに詰め込んで、なんと6.8kg..三脚も抱えてましたからたぶん9kgくらいの荷物を持って歩いていました。肩と膝が痛いですな..中判ポジを10本、デジタルで500枚くらいの写真を撮りました。結果が楽しみです。デジタルは早速眺めてニヤニヤしております。旅行記はたぶん、5月下旬から更新になると思っています。
ところで、関係ないようなあるような..私はたくさんカメラを持っていますが、その中ではオリンパスの製品を比較的よく使っています。オリンパス(Olympus)とはもちろんギリシャのアレでして、元は高千穂光学と称していたのです。そういうこともあって、今回の旅行先に高千穂を入れたのは必然でありまして、その神々の集う地がどんなところか興味がありました。よかったですねぇ、高千穂。時間とカネがあれば通い詰めそうです。高千穂鉄道が営業を休止していたのは残念。今後は神話高千穂トロッコ鉄道が許認可を申請して経営に当たるそうですが、上手く行って欲しいところです。
★06年4月28日
仕事は一応なんとかなって、昨日、もう一度仙台に行ってサンプルを確保してきました。これがしっかり動作しているようなので、とりあえず私の役目は一段落。しかし、挽回するためにワイワイやっているときは気が紛れていいのですが、終わってみると自分がやらかしてしまったことを思い出して暗澹たる思いに包まれます。会社から家まで歩く途中、くよくよと考えてはため息をつく。いけませんな。どうやらGWの出勤はなくても良さそうなので、明日から気分を入れ替えます。
今日、南紀小旅行の記事を更新してますが、上記のような状態だったので、実はとっくに出来ていた記事なんです。それを、ようやくアップしたわけです。GWで気分が変わったら、また更新作業を加速したいですね。
★06年4月26日
仕事でちょっとやらかしてしまいまして、いま忙しくなってます..GW直前にトラブルってのは困るんですが、なにしろ自分が蒔いた種、という部分もあって落ち込んでおります。昨日も夕方から仙台方面に緊急発進し、最終新幹線で帰ってきました。ま、弊社の大分工場に行くのと時間は大差ないんでふらふらになって帰ってくるってこともないんですが、体力的なところより、食事の味がしないような心理状態です。ただ、その問題は明日・明後日には何とか回復できそうな道筋も見えており、それが終わればGWは休めそうです。明日も夜に仙台かも。
★06年4月23日
東芝フィルハーモニー合唱団(TPC)の定期演奏会が終了しました。飲んで、いま帰って来たところです(只今23時半)。入場者は1620人ほどで、8割の入り。前回のTPCとの共演では1700人以上入場していたので、今回減ったのは曲の知名度ですかね。私は「カルミナ・ブラーナ」の2ndトランペットを担当しました。この曲、1937年に初演されていて現代曲としては古いほうでしょうが、私たち、練習当初はなかなか形にならなくて苦労しました。打楽器群に人数が要るので、正規メンバーでは足りず、外部から助っ人を呼んだり、楽器を借りたり、いろいろ大変でした。それと、今シーズンは全員が揃う練習が少なくて、弦のどこかのパートが極端に少なかったり、管楽器で代奏(欠席の人の代わりに練習で演奏する)が多かったり。するとバランスは悪いし、穴が開いたりでなかなか練習が上手く行かないのです。それでも半年近くの練習をして、何とか本番に漕ぎ着けるあたりは皆さん慣れたもので。というより、練習より良い場面があったりするのは不思議です。ま、そういう話はさておき、演奏は大きな事故もなく..いや、途中でコントラファゴットのベルが落ちるという椿事が出来しましたが。これは長年オケやっていて初めてですな。
カルミナ・ブラーナ、特殊な曲だからもうやることはないでしょう。良い体験だったと思います。体験を自分の技量向上に役立てられたか、というとあまりそうでもなかった気がします。どうもこのへんは年齢による衰えを何とか食い止めようとしているだけで終わっているようですが、しかし今回、チューバのT君とか、他にも急に上手くなった人がいまして、やっぱり努力ですな。私もレッスンにでもついて、他から指摘を受けてみないといけないようです。
演奏会実行委員関係は、特に舞台配置に気を配っていましたが、これは上手く行きました。管楽器はギチギチだったけど、これは元々の所要人員より多く乗っているから仕方ありません。いろんな楽器の事情、要求をまとめて調整し、何とかまとまりました。ご協力頂いた方々には感謝しています。
さて、次は産業音楽祭特別演奏会です。第九の4楽章と、ハレルヤ・コーラスで、私は後者に出ます。300人の大合唱を相手に、さてどんな演奏が繰り広げられるか、楽しみです。
★06年4月22日
昨日、マミヤがカメラ事業の譲渡を発表しました。
http://www.mamiya-op.co.jp/home/camera/news/news20060421.html
まったくカメラに関係してなさそうな(先月設立された)会社への譲渡、しかも1億円とはなんと安いことか。とはいうものの例えば、東ドイツの会社が西側の会社に1マルクで売られて、しかし負債も一緒についていくわけで、買収した会社はそれも背負ってやっていくのが大変、なんて話もあるわけですから1億でも出すだけマシなのか。さて今回切実な問題としては、譲渡先が事業を続けるかどうかです。PIE2006に出展してましたから、2月の時点ではまだ続けるつもりであったのか、あるいは30周年記念と称して645シリーズのレンズの割引キャンペーンをしていたのは在庫処分だったのか、事情は分かりません。マミヤのカメラは中判のものをいくつか持っていて、今後修理とかをどうするかが心配です。マミヤという会社、製品はまじめに作っていて、本当に実用本位でよく写るのです。ただ、ちょっと大柄で機動性には欠けるところはありました。それでも、スタジオや風景写真には向いていると思います。実際、結婚式の写真など、いろんな式場の写場で見られるカメラにはマミヤのRB・RZ67シリーズがけっこうありました(あとはフジ)。ここのところ、RB・RZ・645シリーズは中古市場に潤沢にモノがあって、どうもこれがデジタルへの乗り換えだったみたいで、その乗り換え先がマミヤではなかったことが今回の売却に繋がったのかも知れません。
ともあれ、今回のことがイコール即撤退でもないし、いずれ撤退だとしても手元のカメラが使えなくなるわけでもないですから、壊れるまで、修理できなくなるまで使いますよ。ゴールデンウィークはマミヤをメインに使うかな。
★06年4月18日
カメラのキタムラがカメラのきむらを買収する、ってどっちがどっちなんだ、と紛らわしいっすね。首都圏の人はキタムラって馴染みが薄いかも知れませんが、地方都市に多く展開するチェーン店です。私も岩手時代はよくお世話になっていました。カメラ自体はそんなに安くないし、ポイント還元制度も申し訳程度ですが、なんといっても地方ではカメラ専門の大規模店舗はないですから、存在意義は大きいです。店内で現像・プリント(デジタル機ですが)をしてくれて、中判のプリントもやってくれるのはありがたかった。それに、店は小さいですから店長ともすぐに顔見知り、プリントの調子なども好みを聞いてくれて。
一方、きむらは首都圏を中心に展開しているチェーン店で、私は新宿店や東京駅八重洲地下の店をよく利用しています。2-3年前までは国産カメラの中古の品揃えはかなり良く、新宿店ではよく買いました。ただ、ここのところ急激に一眼レフ使用者がデジタルに流れ始めたということもあって銀塩機の値崩れが激しく、新宿店も小さくなって移転してしまいました。それでもたまに行っていますけど。最近では、マミヤ645用の55mm広角レンズを9000円で買ったり..安すぎだよなぁ。こんな場所とる中判レンズがこんな値段じゃ合わないや。と、同情して他にも買ったり..はしませんが。
買収してどう活用していくのか、見守りたいところです。
★06年4月16日
南紀小旅行をアップし始めました。まずは第1日。実は30日からは阿蘇・高千穂に行く予定でして、なんとまあ無駄遣いもほどほどにしなさいとの声が聞こえてきそう..
そういや、石垣島の旅行記が中途で終わっているんですよねえ。あれも何とかしないと。
★06年4月15日
4/23の、東芝フィルハーモニー合唱団の定期演奏会の練習が、初めて歌のソリストたちを入れて行われました。合唱はかなり気合が高まっているようで、上達がよく分かります。対して我がオケは..んー、今ひとつかなぁ。ちょっとばかり不安が残りました。自分のパートは、大体間違いもなく進むようになりましたけれど、全体ではまだ随所にもっさりしたところがあり、テンポ感がよくないし、メリハリが上手くつけられていないですね。もう一段の追い込みが欲しいところ。私も、なるべく平日も音を出して、備えたいと思います。
★06年4月13日
突然ですが、オネゲル というフランスの作曲家の曲をここのところ聴いてまして。あまり日本では馴染みがないかも知れません。東芝フィルの友人Y君と話しているとときどき「ラグビー」とか「パシフィック231」とか、オネゲルの曲名が出てくるのですが、改めて聴いてみると、上記の2曲は我がオケではちょっと難しそうですね。この作曲家独特の不協和音に拒否反応を示す人が多そうだし、そうなると練習が進まない、という可能性が。どこのオケでもそうだとは言いませんが、概ねアマチュアの団体では「有名係数」ってのがありまして、有名な曲は早く仕上がるものです。しかし仕上がる、の定義(基準)もオケや人それぞれなのがこの業界のフクザツなところでして、まあしかし、大雑把に、定性的に見るとそういう傾向があります。そうすると、オネゲルで比較的和声的な雰囲気の曲は何でしょう。んー、「夏の牧歌」あたりは相当良さそうです。ただ、我がトランペットは出番がありません。他には、映画音楽からの改編もので、「メルモ〜アンデス越え」ってのがいいですね。冒険飛行家の物語が題材になっていまして、ドラマチックで、爽やかなトランペットの旋律が最高..がしかし、この曲けっこう難しいや。仮にオケでやろう、となっても私に譜面回ってこないか。と、意味無い妄想をしながら夜が更ける今日この頃であります。
そうそう、東芝フィルハーモニー合唱団の定期演奏会があと10日に迫ってきました。我が東芝オケは主催ではないので事務系の仕事はあまりないのですが、それでもちょこちょこと折衝したり舞台配置や進行資料を作ったりはしています。そして未だ残っていたのかー、ってのが昨年の室内楽のCD製作。昨夜、80枚目を作ってこれで全ての注文分が完了。なんだか意味もなくキリのいい数字で気持ち良いです。最初、64枚の注文があったのですがその後も追加が相次ぎまして、でも関心が高いということでもあるし、これは嬉しいですね。その他、会社の仕事が山場を迎えていまして、来週試作品の半製品が上がってきます。それをまた別のところに加工依頼して再来週に評価開始、となっており、ここのところはその試作関連の調整ワークで大童です。全てを4月中に完了させて、晴れてGWに突入したいものです。
★06年4月7日
新国立劇場にオペラを観に行きました。マスカーニ/「カヴァレリア・ルスティカーナ」とレオンカヴァッロ/「道化師」の2本をやっているのです。私は、長年オペラ方面には疎く、いまでも演奏会といえばほとんどがオーケストラの演奏会なんですが、急にオペラに行ってみよう、ということになって、2日前にインターネットで新国立のチケットを買いました。
新国立劇場は初めてです。隣のオペラシティ・コンサートホールは何度か来ているのですが。オペラシティ下のサブウェイでサンドイッチを食べて、新国立に向かいます。フォワイエが広く、なかなか良さそうなホールです。席は3階正面の4列目のほぼ中央。1階は見えないので分からないですが他の客席は9割方埋まっているようで、盛況の様子。ホールは私たちの席から見て横長の長方形になっていて、舞台への距離が短いのは良いですね。ここの席からオーケストラ・ピットはほとんど見えませんが、けっこう大きくて3管編成が入りそうです。コントラバスや打楽器の一部は舞台の下に入り込んでいるので、まだ奥にはスペースがあるのかも知れません。さて、今回の曲のうち、「カヴァレリア・・」は知っていてCDも持っていますが、「道化師」は全く知りません。配偶者Sは何か知っているような口ぶりですが、どうも勘違いしている様子もあり。演奏したことがある?それはひょっとするとカバレフスキーではないかと。後で確認したらそうでした。まあ、カバレフスキーってのもあまりやりませんね。
オペラのあらすじは新国立のホームページにも載っていますので省略。この2つのオペラは、いずれも不倫が元で殺人に至ってしまうというものです。そんな内容のものを2つ続けて観るというのもなかなかキツいところですが、それぞれの所要時間が短いため、3時間で収まるようになっています。「カヴァレリア・・」を観た後、これで帰ってもいいくらいの充実感がありましたけれど、その後に続く「道化師」も素晴らしく、飽きずに一気に観ることができました。オケは東京フィルで、非常に精度よく演奏していました。ピットから湧き上がってくる音響は独特で、このホールはあまり残響はありませんが、個々の音が(歌手も)よく聞き分けられて良かったと思います。両方の演目とも、トランペットはけっこうきついですね。特に「道化師」は。全体に大きく演奏していましたが、歯切れがよくて耳に快いというか、後に残らない残響と相俟って、歌手の邪魔にならず、良い演奏でした。歌手陣は、私はオペラ界にはとんと疎いんですが、どなたも素晴らしかったと思います。まあ、「カヴァレリア・・」のアルフィオ役の、登場したときの歌は少々オケに埋もれがちだったように思われましたが。そうそう、「カヴァレリア」といえば間奏曲、が有名です。サントゥッツァがアルフィオにトゥリッドゥの不倫を告げ口してしまうシーンの後に演奏されるのですが、薄暗くなった舞台で、後悔の念に駆られるサントゥッツァがマリア像の前に跪いて祈るという演出がついていて、何だか胸が熱くなりました。決闘に向かう前に、母にさりげなく別れを告げるトゥリッドゥも泣けます。最後、セットの向こうで決闘をしているトゥリッドゥとアルフィオの姿が、セットの影に見え隠れしてこれが気になるんです。結末は知っているのですけどね。というわけで、相当没入しました。そういや、途中で教会の扉を荒々しく閉めたところで教会全体がグラグラしたのには申し訳ないですがちょっと笑ってしまいました。構造計算に問題があったのか(笑)。
休憩が25分あって、白ワインを1杯飲んで、後半は「道化師」です。こちらは全く先入観がなく、あらすじだけは読みましたが、なかなか新鮮で、面白かった。オーケストレーションはマスカーニより派手で、3管編成です。トランペットに高い音がけっこう要求されていて、何回かミストーンがありました。さておき、このオペラは陰と陽の入れ替わりが面白い。祭りの日、広場に来た旅回りの芸人一座が主人公で、表面的には陽気なんですが、しかしその座長と若い妻、そして村の若者が絡んで不倫が発覚し、座長は何やら危ないことを考えていそうです。それでも開演になれば道化となって舞台に出る、しかもその劇中劇の内容がいまの座長の境遇にそっくり。次第に陽気さに狂気が混じり始め、座長は妻と村の若者を刺してしまうのでした。その進行とは別に、軽業師がいたり、ファンファーレを奏する道化がいたり、舞台の上が賑やかで、それだけに座長の黒い怨念のようなものが不気味に強調されていたのではないでしょうか。
というわけで、非常に良かった。楽しめました。帰りに、近くのCoCo壱番屋というカレー店で夕食。うーん、オペラにカレー、これぞニッポンのオペラの楽しみ方じゃないですか..勝手に決めてごめんなさい。
指揮:ファビオ・ルイージ
演出:グリシャ・アサガロフ(再演演出:田尾下 哲)
合唱指揮:三澤 洋史
新国立劇場合唱団
東京フィルハーモニー交響楽団
「カヴァレリア・ルスティカーナ」
サントゥッツァ:ガブリエーレ・シュナウト ローラ:山下 牧子
トゥリッドゥ:アルベルト・クピード アルフィオ:小林 由樹
ルチア:三輪 陽子
「道化師」
カニオ:クリスティアン・フランツ ネッダ:大村 博美
トニオ:河野 克典 ペッペ:樋口 達哉
シルヴィオ:星野 淳
児童合唱:世田谷ジュニア合唱団
★06年4月5日
先の週末なんですが、南紀に行っておりました。私の両親が、会社を辞めた後自営業をしていたのですが、そこも引退したので、慰労会という位置付けです。妹夫婦も含めて6人という旅行で、往復は航空機、移動はレンタカーでした。南紀、いいところでした。まだ観光シーズンには早いのか、交通量も少なくてのんびりしており、ほんわかとした気候も良かった。と言いたいところですが、4月2日は大雨で、そのとき行った潮岬の突風はすさまじかったです。いま、トップページの写真が那智の写真になっていますが、それはそのときに撮影したものです。近日に、国内旅行のページにアップして行きたいと思います。
そういえば、結婚して翌月に、親を連れて東北に行ったときは台風が来ました。私が親を招待するときは荒天になる..つまり、慣れないことをすると雨が降るのでしょうか(笑)。
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