海外 都市雑感

★南米

@ペルー

・リマ(滞在2泊だが移動の拠点だけで、ほとんど歩いていない)リマの下町にて
 国の人口の4分の1がここに住んでいるというから極端に首都集中になっているというのか、地方に産業がないのかよく分からない。市街地は大きくて、旧市街、サン・イシドロ地区といった観光客が多くいるところがそれぞれ離れていて、それらを歩いて行こうとするとけっこうな距離になり、時間がかかる。それに、安全面からもタクシーに乗って移動したほうがいいらしい。ドアをロックして、車の中でも鞄は体にし市場にてっかり抱えて持つという姿勢が重要だそうだ。タクシーが宿への道に迷い、近くだから歩くよと言ったら断固反対され、大通りの明るいガソリンスタンドの電話まで案内されてそこから宿に電話して案内を乞うた、なんていうこともあった。そのとき、先に電話を使っていたおばさんからも、くれぐれも夜は注意してね、とアドヴァイスを受ける。というように、親切でいい人も多いようだが、タクシーにはメーターがなく事前交渉制だし、よく分かってないやつだと見られるとボられる。前もって泊まる宿などに相場を聞いておくことが肝要。
 交通は極めて荒っぽい。車線変更で方向指示器を出す人はまずいない。左折・右折でも出さない人がいるくらい。渋滞するとクラクションを鳴らしまくるが、人に対してはあまり鳴らさず、無音で減速もせずに突っ込んでくるからこれも怖い。右側通行・左ハンドルなのだが日本の中古車をわざわざ左ハンドルに改造して使っている車が多数走っている。商用車に至ってはドアが左側(つリマの南は砂漠だまりここでは車道側)にしかない、なんていう恐ろしい車も..整備不良車も多く、空気が良くない。あまりよくないので、近々車検が導入されるとか。
 また、リマに限らずペルーは道端のごみが多い。ハイウェイ沿いの大規模な投棄は目に余る。(04年12月-05年1月)

・クスコ(滞在2日)一面茶色の瓦
 標高3360mという高地にあり、リマからいきなり来て高山病でぶっ倒れる人もいるとか。高山病にならなくても、とにかく無理は禁物だ。茶色の瓦で統一された街の景観はすばらしい。すり鉢状の土地なので坂道、階段が多く、ちょっとした移動で息が切れたり動悸が激しくなったりと、慣れるまではとにかく自重しかない。特に夜寝る際に頭痛や息切れして目が覚めてしまうのは精神的にもなかなかつらい。12角の石
 通りは狭く、タクシーなどがぶいぶい走るので前後左右に注意が要る。街の中心部には要所要所に警官やパトカーがいて治安状況はなかなかよかった。物売りや客引きの子供が多く、相手をするとすぐに数人に取り囲まれてたいへんにうるさいから要らないものは断固として断ること。
 アルマス広場付近はおしゃれな店も多い反面価格もそれなりにする。ちょっと外れたところで食事すると安上がり。一品料理ではなく、メニュー(定食)のリストを出してもらうと3-10ソレス(約90-300円)程度でスープ・メイン・飲み物のセットが食べられる。(04年12月)

・アグアス・カリエンテス(滞在1日)宿が乱立するアグアス・カリエンテス
 マチュピチュ観光への拠点として近年発展が著しいようだ。宿やレストランが乱立気味で、客引きがあそこはノーグッドだ、こっちにしろというのには閉口した。とはいえ列車は午前と夕方しか発着せず、あとは川の音が聴こえるばかり、静かなところである。クスコに比べると標高が1000mほど低いので、ここに来ると高山病は良化するだろう。地名の通り温泉が出るところだそうだが、水着を着て入るので準備が必要になる(入っていないので詳しいことはなんとも)。
 マチュピチュを日帰りでなくもっと楽しむにはここか、マチュピチュ・サンクチュアリロッジ(バカ高い)しかなく、ほとんどの人はここで宿を探すことになろう。(04年12月)

・プーノ(滞在2日)プーノ
 標高3855m、クスコよりさらに500mほど高く、たいていの人が空気の薄さを感じるのではなかろうか。街は小さく、道路も狭い。交差点の見通しが悪いので、小さな十字路にも信号があったりする。
 街の見所はあまりないように思った。チチカカ湖の観光拠点として皆がすぐに湖に出てしまうのか、街の繁華街もそんなに大きくない。湖の方に歩くと市が立っていたりして、これが街中よりずっと活気があって面白い。もちろん懐中には要注意。(05年1月)

・ペルー 航空会社雑感
 国内は、ランペルーにしか乗っていないので全体を語るには材料不足だが。
 最大手と言われていたアエロ・コンチネンテは創業者が麻薬から得た利益で会社を興したという疑惑で米国から睨まれていたらしいが、どうも04年冬に行った感じでは、廃業しているようだ。リマ空港の格納庫前にいろんな機体がごちゃっと駐機してあって、とても営業しているとは思えなかった。LANペルー
 ランペルーはチリの航空会社が経営しているので、クレジットカードで航空券を買ったら、購買地がサンチアゴと表示されていたり、ペルー経済に貢献できてないな、とちょっと複雑な気分である。この航空会社は機体も新しく、きちっとしているように見えるが、リマ−クスコ線は天候に左右されやすく時刻変更も頻繁らしい。特に、国内線と言いつつ2時間前のチェックインというのは早すぎ。全員揃えば1時間前でも飛んでしまうというのには驚いたが、クスコは地形が複雑で有視界での航行になるということで、とにかく条件の良い午前中に着かねばならないという事情があるらしい。
 空港税がけっこうな出費だった。国内線で約5ドル、国際線は29ドル近くを払う。リマ空港は05年1月現在改修中で、到着して入国審査をするところなど、いかにも仮の建物といったぼろいところであった。(04年12月)

・ペルー 鉄道雑感
 99年に民営化されたが、日本の感覚ではほとんど機能しているとは言いがたい。観光客に関係あるところと言えば以下2路線であろう。両方とも乗った。クスコ〜A.C.
・クスコ−アグアス・カリエンテス間
 マチュピチュへの観光路線として有名。112kmを3時間以上かけて走るという超低速であり、近年バス利用者が多いと聞く。クスコを出たあとスイッチバックで盆地を上がっていくのはなかなか風情があってよろしい。超有名観光地への路線であるためバスに客を取られつつあるといえども乗車率は良く、予約する方が無難。毎日運行しているが乗車率が15%未満だと運休らしい。クスコ発は朝6時ごろ、帰りは15時発でクスコは夜になるので、スイッチバックをしながら夜景を楽しませてくれる。(04年12月)

・クスコ−プーノ間クスコ〜プーノ
 380kmを10時間かけて進むこれまたのんびりした列車。こちらは月・水・土運行で、しかも運行しているかどうかは現地に行って大丈夫か確認が必要という、ちょっと不確実な列車。というのも、バスが7時間くらいで走ってしまい、完全に時間では負けるからで、交通機関では寝るに限るなんて人はこの列車にはもう縁がなかろう。1等には展望車もあって、風に当たりながら風景を眺めるのは最高である。大きなテーブルを挟んで向かい合わせに座り、昼食はコース料理、というのが居心地悪い人は2等に乗るか、バスの方が気楽だろう。食事は1等料金に含まれるが、飲み物は含まれない。高地を走るので、酒類はクスコで飲んで大丈夫な人以外にはお勧めしがたい。最高地点ラ・ラヤ峠(標高4319m)とフリアカで10分程度の停車がある(乗降はフリアカのみ)。(05年1月)

・ペルー 長距離バス雑感
 鉄道よりずっと発達している。雨季は時間が狂いやすいらしいので要注意。
・オルメーニョ社オルメーニョ社のバス
 高級な車両を使って、非常に長距離を走っている。国際路線もあって、なんとブエノス・アイレス行きなんてのもあるので驚く。長距離はロイヤルクラスが楽だ。3列シートで、航空機のビジネスクラスのような大きなシートは実際楽ができて良い。それでリマ−ナスカ444kmが7時間、3000円くらいだから日本の感覚では安い。が、庶民の乗るバスに比べると5倍くらいである。ただ、高級とはいえ時間に正確とは限らない。そもそも出発で意味もなく遅れるし、街中では渋滞、主要なホテル等での乗降があったりしてけっこう時間が取られる。また、バスの故障もある。(05年1月)

・サン・マルティン社
 ピスコ市内で、旅行会社で安いバスはどこ、と聞いたら教えてくれた。本当に安くて、ピスコ−リマ約240kmが300円くらい。しかしバスはボロで座席は汚れていて、ノミだか蚊に体を何箇所か咬まれてしまった。出発が遅れるのと、いろんなところで乗降を繰り返すので時間が読めない。係員の言う所要時間に+1〜1.5時間はかかるような気がする。(05年1月)


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