オリンパス E-システムへの期待
+デジタルSLRつれづれ日記
06年4月−06年9月分
★06年9月28日
デジカメウォッチにオリンパスの渡辺氏へのインタヴューが掲載されている。記事内容は読んでいただくとして、私なりに要約してみると、
・日米市場に、年内にE-400が供給されることはない。
・E-400開発に時間がかかり、数量を十分に用意できなかった。
⇒これは、日本市場でのシェアも考慮して、半端なスペックでは受け入れられないという判断も入っているのではないかと推定するけれど、カメラ業界ではある程度の数量をまとめて作るロット生産というやり方があるから、在庫をたくさん持たないように絞っておいたということかも知れない。
そして、
・PMAでは、ターゲットを明確にした、整理されたラインナップが提示される。
・その中には、E-400系も含まれ、今後定番化される。
・E-400系に合わせた小型レンズ、薄型レンズ開発も視野に入っている。
⇒これは心強い。おそらく、E-400と外観形状は同じで、機能をアップしたモデルを来年前半に発表するということか。それはライヴヴューか、手ぶれ補正か。また、来年発表の新ボディは「さほどお待たせせずにお手元に届けられる」とのことだから、E-1のときのように、発表から発売までの期間を長くはとらない、とも解釈できる。たしかに、最近のD-SLRの新作発表・発売開始は1ヶ月ちょっと空けるくらいで早めに出す(あるいは満を持して発表する)というパターンが多い。それで良いのではなかろうか。
というわけで、結局PMAまではお預けだ。でも、上記のことから、わざわざヨーロッパに行ってE-400を買ってこようとか駐在の友人に頼もうとか、そういう無理はしなくても良さそうである。期待して待ちたい。
ただ、レンズのロードマップは出して欲しかった。他社にマネされちゃうから、ロードマップは諸刃の剣という考えもあるが、レンズなんて、ある程度はどこも似たようなラインナップになって行くと思うので、あまり神経質になってもね、という気がする。
★06年9月27日
松下から出るライカ社のレンズ、25mmF1.4がフォトキナに展示されている。ライカのズミルクス銘で、フィルター径62mm、長さ75mm、重量525gと、かなり大きく重いレンズだ。これに近いレンズとしては既にシグマの30mmF1.4が出ているわけだが、さらに贅沢なレンズ構成になっていて、これは相当に高いレンズになりそうだ。最短撮影距離は38cmで、物足りない感じが..画質優先ってことかなあ。銀塩35mm判の標準レンズは軒並み45cmというものが多かったから38cmでも十分、とも言えるのだが、既にズームレンズが20cm台まで寄れるいまとなっては、もう少し寄れると嬉しい。レンズ外観は大柄で立派である。絞り環がレンズ前方に位置しているのは良いと思う。重いレンズはこの方が安定する。もっともこのリングはオリンパス機では今のところ使えないのであるが。そういや、L1とセットの14-50mmは12月から単品販売になるそうで、オリンパス機で手ぶれ補正を使う人が増えそうだ。私は今のところ、導入予定はない。
しかしまあなんでしょう、大口径のデジタル専用レンズというもの、やっぱり大きいんですなあ。こりゃ、広角の単焦点がぽんぽん出てこないのも分かる気がする。でも、欲しい。
★06年9月26日
シグマが、SD14を発表した。jpeg記録が可能になり、0.9倍の98%視野率ファインダー、全体のデザインもこなれてきて、見かけや大まかなスペックが他社並みになってきた感はある。もちろん、このカメラのシリーズの売りはFoveon素子であるから、他はたいした問題ではない、という熱心なファンもいたのだが、今回の正常進化的なところはユーザを増やすことに繋がるから良いことだとは思う。まあSD14はともかく、DP-1ってのには驚きましたね。Foveonセンサを積んだコンパクトタイプは以前他の会社から発売されそうになってコケたのではなかったか。そこをあえて、単焦点付きコンパクトで出す、というのには拍手だ。ただ、レンズ周りがちょーっと、野暮ったい感じがありますが..全体のサイズは、液晶が2.5型というからそれから類推するとGR-digitalより少し大きくなるようだ。センサーのサイズからすれば大健闘していると言えそうだ。前面にはレンズ以外には何もなく、パッシヴAFセンサーや補助光の類はないようだが、まあ、これについてはGR-Dも無いに等しい性能であるからまあいいかね。鏡胴は全部引っ込むのだろうか。あと気になるのはダイアル類がないこと。絞りとかを変えるのはボタンよりはダイアルの方がやりやすいのだが。そういや、ファインダーがない。つまり、この素子はライヴヴュー対応なのか。しかしSD14はライヴヴューはなさそうで、そこらへんはどういうことか謎だ。
それと、シグマは以下レンズのフォーサーズマウントを出すことを発表している。
24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO
APO 135-400mm F4.5-5.6 DG
APO 300-800mm F5.6 EX DG HSM
18-50mm F2.8 EX DC MACRO
24mmは設計古くないかなあ。それに、あの大きさは35mm判で、24mmの画角で、F1.8だからまだいいのであって、どうも標準レンズとしては大きすぎのような..これは、正直言って他社用マウント含め、リニューアルしてほしいところ。望遠ズームは、フォーサーズにするととんでもない超望遠領域であり、これはなかなか普通の人では使いこなせないとは思うが、鳥とか飛行機とか、需要はあるとは思う。先日発売になった50-500mmの実写画像は案外よい感じなので、今度のレンズはさてどうなるか。4本目のF2.8標準ズームは、現在出ているものを、さらに近接撮影できるように改良したもので、他のマウントもモデルチェンジすることになる。そのついでにフォーサーズも出るという形になるわけだが、フォーサーズには既に14-54mmF2.8-3.5やエルマリートの14-50mmもあるので、「F2.8通し」というところにどれだけ魅力を見出すか、が選択の分かれ目になりそうだ。ただ、このレンズはF2.8通しの標準ズームとしてはかなりコンパクトであるから、その点も売りにはなるだろうけど。
などと言いつつも、シグマはこれで11本のフォーサーズマウントのレンズを出すことになるので、ラインナップとしては充実はしてきている。今後の動きを楽しみにしている。
★06年9月25日
オリンパスがE-システム宣言というのを出した。革新的な機能の開発とともに、ボディラインナップの確立と、レンズ、アクセサリーの更なる充実を目指す、というのが主題だろうが、それと共に、E-1後継機のモックアップ画像が出ている(大きめの画像はこちらに出ている)。一緒についているレンズは7-14mmズームだから、それからすると大柄なボディのようである。まあ、フラグシップだからサイズはこんなものなのだろう。デザインはすっきりとした感じである。モードダイアルがなくなったので、それはどこかのボタン+コマンドダイアルで代用されるのだろう。そういや、私はほとんどモードダイアル使わないなあ。ほとんどA。ブツ撮りや風景(特に夜景)でMかな。こんな使い方であれば、たしかにダイアルがあるよりはそこのスペースを有効活用してもらうほうがいい。ところで、これってペンタックスのMZ-Sっぽい外観ですな。この機種は外観がいまいち人気がなくて市場でもあまり見かけないが、使ってみるといいカメラなんだよね。あのカタチの先進性がじわじわと他社にも広がって来たのか、と思う。
というところはともかく、まさかこれの展示だけではちょっと、という気もしている。あるいはspec概要を言ってしまって発売が先では、他社にネタを与えてしまうことにもなるわけで、難しいところだ。レンズはロードマップ更新をするだろう。さすがに。明日からフォトキナであり、情報を待ちたい。
そうそう、フジフイルムからはS5が出るんですね。ただ、その、ニコンのボディって、どうも性に合わないというか、あまりカッコがよく思えない..すみません、単なる好みの問題です。
★06年9月21日
ペンタックスが、フォトキナでの展示について発表した。多くの人が興味を持つのは以下の新しいシリーズの3本だろう。
smc PENTAX-DA★ 16-50mmF2.8ED AL[IF] (画角でフルサイズの24-75mm相当)
smc PENTAX-DA★ 50-135mmF2.8ED [IF] (画角でフルサイズの75-200mm相当)
07年3月発売予定
smc PENTAX-DA★ 60-250mmF4ED [IF] (画角でフルサイズの90-375mm相当)
07年中に発売予定
上の2本はトキナーが10月、11月に出す予定のものをペンタックスのデザインにしたものであろう。元々、共同開発であるとトキナーのHPに出ている。面白いのは、先に発売されているフィッシュアイズーム10-17mmで、これはペンタックス純正のほうが量販店価格で1万円以上安いこと。トキナーが高級路線に走っているのか、ペンタックスが安すぎるのか、フィッシュアイズームというのは他社にないから比較しようがない。こういう例があるものの、上記のレンズでそういう価格になるかどうかはもちろん別の話。それぞれが自分のとこの売り上げ見込みと利益率を考えて設定するはずだから。そういえば、シグマの18-200mmズームのオリンパス版が、シグマのより実売が安かったなんて事例もあるから、いまはレンズ専業=安い、というだけでは語れないのかも知れない。
ところで、上記の3本は新しくAPS-Cサイズ撮像素子のデジタル専用レンズで、DAスターという高級路線である。新しく追加になるK10Dのボディが防塵・防滴であることから、これらのレンズもそれ相当であるという予想は容易につく。価格がどれほどのところになるかが興味深いが、K10Dの価格からすると、かなりがんばってくるような気もする。これはこれからが楽しみだ。ただ、来年3月というのはちょっと遅いような気がするが。
ペンタックスは、レンズのロードマップも更新している。それによると、DAには35mmや55mmまで予定されているというから驚く。既に、ドイツのK10Dのカタログでは、いまのFA35mm、FA43mm、FA50/1.4がラインナップから落とされているという話で、そこからすると上記のDAの新レンズもわりと早いうちに(07年以降、とぼかされてはいるが)リリースされるのではないかと思われる。ペンタックスは、今後も目が離せない。
オリンパスも、何かレンズについて発表してくれないかねぇ。
そうそう、ペンタックスの発表では、645 Digitalは30M画素の撮像素子に変更されるとのことだ。やはり、中判となると35mm判との差別化のために、数字もある程度大きくしなければなるまいか。フォトキナでは試作機の展示があるようで、写真を見る限り、もうモックアップというよりほとんど最終的な製品のカタチをしている。これも、そう遠くない時期に発売になるのではなかろうか。中判ともなると画質はとにかくうるさくチェックされてしまうものだし、どんなものが出てくるかが楽しみではある。
★06年9月15日
ライカ社が、M8とトリ・エルマー16-18-21mmF4ASPH、エルマリート28mmF2.8ASPHを発表した。いやー、今年のフォトキナは賑やかですなあ。M8でおもしろいと思ったのは、巻き上げレヴァーがないこと。それはデジタルカメラだから当たり前、なのだが、この部品がないだけで、ずい分間が抜けて見えてしまうのに驚いたのだ。それだけ、ライカの上から見た姿が目に焼きついているということか。ところで、このカメラでちょっとまずいのはメモリや電池を交換する際に、底ブタを開けなければならないことだ。こんなところにライカの伝統を受け継がなくてもいい。私は今までIIIc・IIIf・M3・M4と使っているが、この底ブタ式はやはり使いにくいものだ。なにせ、ライツ自身、一眼レフのRシリーズでは裏ブタ開閉式に改めているのだから、ここは伝統上譲れないということはないと思う。さて、それ以外ではファインダーの枠、これは変わっている。CCDが35mm判より小さいため、画角換算では1.33倍の焦点距離と同じになるため、測距精度が足りないのか、135mmの枠はなくなった。代わりに、ここに24mm用の枠が入ったのだ。なるほど、これは考えたな。他はあまり詳しく記事を見ていないのでコメントはしないでおくが、このカメラ、どうやら日本では6-70万円くらいになるようだ。高いと見るか、安いと見るか。ライカファンにはこのくらいの金額はものともしない人がいるから、それなりに数は出るかも知れない。ただ、コンスタントに売れ続けるかというと、一定数出たところであとはちょぼちょぼ、という気がしないでもない。そして、またヴァリエーションや限定モノに走るというパターンも..
そうそう、Digilux3、ってのも発表になってます。これは、松下のL1のライカ版ということですな。でもなんだか、M8の写真を見た後だと、どうももっさりしていてカッコはあまり良くないような..
★06年9月14日
ペンタックスのK10Dはやはり正式の情報だった。まあそれはともかく、今日はE-400でしょうやっぱり。欧州市場専用機、との触れ込みだ(英国のオリンパスのサイトに"The E-400 is available in Europe only."とある)。ついに、4/3も1000万画素機を出すか..しょうがないでしょうな。とにかく小型を目指したようで、そのため電池が今までのBLM-1ではなくてBLS-1というものに変わった。それでいてCFとxDのダブルスロットになっているというのは意外。全体の形はペンタックスのMZ-3あたりのモデルのイメージで、多少保守的に見える。しかし右手の親指スペースに滑り止めがついているし(私はここに自分で滑り止めを付けた)、操作性には配慮されているように見える。グリップが薄くなった分、持ちやすさがどうなっているかは興味がある。同時発表のレンズ2本は、英国のオリンパスサイトによると、E-400キット、E-400ダブルズームキット用、とあるがこれは是非単体発売して欲しい。
ZUIKO DIGITAL ED 14-42mmF3.5-5.6
最短撮影距離25cmで、大きさは65.5mm(最大径)×61mm(全長)、重さ:190g
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmF4.0-5.6
最短撮影距離90cmで、大きさは65.5mm(最大径)×72mm(全長)、重さ:220g
この寸法を、定規を見て想像してみたら、かなり小さい。単体で買って、E-500に着けたいのだが..
ところで、この「欧州専用機」というのは果たして本当に欧州でしか売らないのだろうか。米国はEVOLT銘があるからまたちょっと違ったネーミングも考えられるにしても、わざわざモデルを別々にしても効率は良くないと思う。考えられるのは、このあと手ぶれ補正付きモデルが出るとか、ライヴヴューが付くとか、そういったヴァリエーションで他の地域含めて展開するのか、ううむ、それならそれでこのタイミングで隠しておくほどのこともないとは思う。
さて、今後の展開が楽しみである。E-400を買うようドイツ在住の知人に頼んでみる??いや、あまり調子に乗ってはいけない。日本国内でも、何かはいずれ出すだろうから。
★06年9月13日
ペンタックスのK10Dのスペック流出、という話。見たら、これプレスリリースじゃないの。こんなのを事前に流してしまう広報がいたらそれは問題で、内容を見る限り偽造した文書という感じでもないからこれは発表した、ってことではなかろうか。日本でももう出るでしょ。さておき、これは以前出ていた情報と同じと思う。1000万画素、手ぶれ補正、ダストリムーヴァル、防塵・防滴ボディ。感度優先モードというのがあるのは面白い。ダストリムーヴァルはLPFのスペシャルプロテクトコーティングによりダストが付きにくくなっているのに加え、撮像素子全体の振動でダストを落とすというものだ。オリンパス方式ほど直接的ではないにせよ、抑止効果はあるのだろう。ソニー方式に似ているような気がするが..防塵・防滴ボディは心強いが、ちょっと待て、レンズが追いついていないのでは。これから、高級Verが出るのだろうか。でも、一応高品位シリーズのDA
Limitedはそういう仕様にはなっていないし、悪天候時はちょっと不安ですな。それにしても、こういうカメラが10万円少々で買えるとは。先行している1000万画素機に対して、どういう戦いになるか見ものだ。
★06年9月12日
E-systemに小型のモデルが加わると言う噂が出ている。E-400だ。何日か前に欧州のオリンパスのサイトで、アクセサリのページにE-400という文字があったのでこれは新機種ではないか、という話があった。その機種の画像が雑誌か何かの印刷物になったようで、そのスキャン画像と見られるものが出回っている。それを見ると、全体に小型になりレンズはボディ前から見てグリップ側に少しシフトして、レンズ脱着ボタン周辺に少しスペースが増えた感じがする。グリップ周りはレンズに隠れて見えないが、ここらも小型化された模様。1000万画素で、画像処理が高速化されたという話だが果たしてどうだろうか。装着レンズは14-42mmF3.5-5.6とあって、非常に小型化されたようだ。が、なんでまた標準ズームばかり種類増やすのかなあ。このレンズ、いまヴァリューキットについている17.5-45mmの置き換えという説もあるが、たしかに、画角75度からのズームの方が売りやすいのかも知れない。安いのだろうから、これ単体で売ったら買ってしまいそうな予感..(結局メーカに乗せられているな)。とまあ、これはまだ正式発表されたものではないから、これまた噂されている、9月14日の発表まで待とう。
また、上記のことから、E-1後継についての発表はやはりモックアップのみで細かい仕様は出ない、発売は春以降では、という見方もある。確かに、数量が出る価格帯の強化というのは必要であろうが、E-1桁台の新モデルも早く見たい、という気もする。
それより、私は断然、レンズのロードマップ更新に興味がある。単焦点、出ませんかね。
ヨドバシでkiss digital Xを触ってみた。うーん、グリップが..って、ニコンD80と同じ展開だが、これは前モデルから小さすぎないか、と思っていたので、改善がなかったのは残念だ。小さければいい、というのはどうもねえ。キヤノンって、レンズ選びに気合が入り始めると、途端にシステムが巨大になるので、ボディだけ小さくてもあんまり意味が無いと思う。それと、これは私の好みの問題だろうが、最近、カメラを首から提げるのは暑苦しいという感じもあって、手に持ってぶらぶら、というのがいい。それをするには、ある程度手に「引っかかる」感じがあるグリップの方が安心だ。銀塩のカメラでは例えばペンタックスのMZ-Sがそうだし、ペンタックスはデジタルでも最近のモデルはグリップが良い。オリンパスもE-1はちょっと太いが、E-500、330は片手で持って安心するグリップだと思う。まあ、それはさておき、kiss
Xの作動感はしゃきっとしていて、これは前より確実に良い。前までのシャッター・ミラーの作動とかは音質があまりよくなかったし、作動感、表示などの速さは良いと思う。ファインダーは相変わらず。暗いズームでも見えが良いことを優先しているのだろう、空中像寄りになっていてピントの山がよく分からない。画質は当然、店頭で見て分かるはずもないのだが、比較画像を上げているサイトで見た感じでは、あまり良くなっているとも思えない。確かに、解像感は上がったようにも思えるが、色はむしろ悪くなったのではないか、という気も。これは後処理や、カメラのの設定を変えれば調整は効くだろうからいいのかな。
と言いつつ、やっぱりネームヴァリューで売れるのだろう。しかし、1000万画素、各社競争で出さざるを得ないのだろうが、ファイルが重くてちょっと大変だよねえ。どこかで止まって欲しいのだが。
★06年9月6日
ヨドバシに行って、ニコンのD80を触ってみた。グリップ、今ひとつですねえ。なんだか、せせこましい。指を急角度で折るかっこうになって、そこが窮屈に思えるのではないか。それに、横を詰めてはいるが、厚さと高さはまだあってあまり小型には感じない。ファインダーは改善したと言うだけあってまずまずであるが、D200式の赤線が出るのは好みが分かれると思う。ミラー動作、シャッターが静かなのは良いと思う。D70のユーザーが買い換えるにはメモリも買わねばならないが、正常進化型と言えそうで、ニコンが好きな人は買うのではなかろうか。
コンパクトタイプのカメラでは、オリンパスのカタログが新しくなっている。μシリーズのカタログはフィギュアスケートの浅田真央を前面に出して、オリンパスらしからぬ目立ちまくりの路線。ところで、このカタログは1000、750、730、720SWの4機種のもので、海外で先に発表された725は未だ載っていない。720の在庫がまだ潤沢にあるってことかな。750は既に発売されており、今日は特別価格で36000円ちょっとの価格がついていた。発売直後だし、機能的にもなかなか良いもので、この価格は刺激的だと思う。でも、私はもうちょい待つ。画角75度からのズームが欲しい。SPシリーズで、防滴ならなお良いのだが。
★06年8月30日
シグマが、SD14を9月26日に発表するという。スペシャルサイトにはいま、ティーザー広告が出るのみであるが、そのうち更新されるのか、あるいはこのまま約1ヶ月かね。サイトでは、ベイヤー型撮像素子への挑戦的な言葉が出てくるが、たしかに、過去に出たSDシリーズの解像感は良いと思う。しかしそれは以前から原理的にそうなのは分かっているのであって、いま「本質的な革新」というのが今度のモデルでなされるとは思いにくいが。今後の情報に注目したい。中国の画像掲示板では、既にSD14の写真が出ていて、カメラの外観は以前のモデルより素直なカタチになったようだ。マウントの外爪がないことから、SAマウントから変わるという見方がある。私もそう思わないでもないのだが、ここからEFとかFとか、そこまでは飛躍できませんな。レンズ脱着ボタンの位置が違うし。単純には、Kマウントという感じもあるが、ペンタックスのKAFはマウントのフランジの中に電気接点を入れるから、シグマのものとは電気的互換性はない。とすると、外爪のレンズをやめるだけで、SAマウントを続けるってことになるのかな。いろいろと楽しみではある。
★06年8月29日
オリンパスのμ1000が国内でも発表になった。それはともかく、なんと「団塊の世代向け」というμ730というモデルまで..しかし、なにもそんな「団塊の・・」なんて言わなくてもいいんじゃ。ボタンを押しやすくしたとか、日本語の表示があるとか、別に団塊の世代に限らず、こういうものの操作が苦手な人はいるとは思うが。殊更に団塊と言うと「おれはそうじゃないぞ」と思われるんではないかな。また、そういう自意識の強い人が知人に居たりするんですよ(特殊だろうなあの人は..)。それはさておき、μ720や725と似たような形状をしているので、防水かと思ったらそうでもないんですなμ730は(SWがつかないと防水じゃないのかなたぶん)。どうも、いろんなモデルを出して、それぞれがちょこっとずつ違って、なかなかこれ、ってのがないな。SP-350の後継が欲しいぞ。
そういや、キヤノンがEOS kiss digital X を発表してました。無視していたわけではありません。ついに、キヤノンも撮像素子(正確にはローパスフィルタ)上のダストに手を入れたわけで、今までフォーサーズのダストリダクションについてあんなものは要らん、と言っていた人も相当「転向」するんだろうな。さて、カメラは全体に正常進化という感じで、1000万画素になったり、それでいてRAWの10枚連写可能、などは良いところだと思う。ファインダーは相変わらず見切りがよくて、倍率が低い。ここは実際お金がかかるんでしょうな。同時に発表されたEF50mmF1.2Lには、いまどきこんなの出すんだと驚いたが、値段も相当高い。デジタル対応して、明るくして、開放からしっかり写るとなると、それなりに金がかかるってことかねえ。そして、キヤノンほどの販売量を以ってしても、単焦点レンズはズームに比べれば数が出ないし、価格は高めになってしまうのだろう。それにしても、5Dに50/1.2で合計50万円近いのか。デジタルは便利だが、銀塩時代に比べると初期投資は大きくなってしまったな、というのが正直な感想だ。むろん、5Dが銀塩35mmフィルムに比べて、価格に見合った性能を提供している..とかいろいろ見方はあるとは思うが。なんだか、ライカR並みの値段、とつい価格で考えてしまうのであった..
★06年8月23日
オリンパスがコンパクトデジカメを怒涛のごとく発表。
FE-180:エネループを付属品として1回の充電で500枚撮れるという。
FE-190:廉価版ながら薄型のタイプ。
FE-200:画角75度(35mm判で28mm相当)からの5倍ズーム搭載。
SP-510:高感度と高倍率ズームの機種。
μ750:高感度と、撮像素子シフトの手ぶれ補正を装備した生活防水機。
この他、海外ではμ725(5mまでの防水)やμ1000(1000万画素機)も発表になっている。中でも興味があるのは、まずFE-200だ。廉価版のシリーズだが、広角を入れてきたのは良い傾向だ。今後他の価格帯にも波及することを強く望む。次にμ750だが、ついにオリンパスも撮像素子シフト方式を装備した。これが他社の技術なのかオリンパス独自のものなのかは分からないが、これは私が望むもなにも、今後はいろんなところに入るだろう。海外で発表になった2機種はいずれ国内にも入ると思われる。少なくともμ725はμ720の改良版だからこれは早いうちに発売になるのではないだろうか。惜しむらくは、広角対応でないこと。水中こそ広角だと思うが、屈曲光学系では広角は難しいようだ。あと、上記のラインナップでモデルチェンジが足りない、と思われるのはSP-350の後継機。これは、現行機がキタムラなどで安価になっておりモデル末期であることが明白。ぜひ広角側に振ってもらいたいが、μ1000で1000万画素化への道筋もついてしまっており、そちらに行かれると厳しいなあ。
★06年8月16日
ヤフーオークションに出ている、E-500用のフォーカシングスクリーンを買った。ミノルタのMF機用のスクリーンを削って出品しているようで、値段は若干高いものの、フォーカスの山は見やすくなり、焦点距離21mmなどのMFレンズを使うにはなかなか具合がよろしい。視野の明るさは純正の方が若干明るいようだが、露出計は以前と同じようで問題なく使えている。中央のスプリットマイクロプリズム部が、画面全体に対して大きめに感じられるのは、無論元々が35mm判用のスクリーンだからで、これは止むを得ない。また、フォーカスポイントを示す3点はペンタプリズムに元々入っているためスクリーンを替えてもこれは残ってしまう。スクリーンの交換方法は至って簡単で、元に戻すことも容易だ。純正で交換スクリーンを出してもいいのに、と思う。まあ、アクセサリは作るとけっこう在庫管理が難しいし、E-500系は今後廉価版の路線になっていくのだろうからあまり多くを期待するわけにも行くまい。ともあれ、フォーカスの歩留が向上して嬉しい。
ところで、ポーランドのオリンパスファンのサイトにE-3・E-5の概要の投稿があったが、うーん、ちょっとウソっぽい。例えばE-3は手ぶれ補正に可動液晶、秒5コマでJPEG120コマ、RAW50コマ連写とか、そんなのを実現して1299ドルなんてなあ。その割に視野率95%って、E-1の後継機っぽい名称にしては中途半端のような。E-5のハニカムCCDってのも秒7コマなんて。ホントにそうなら両方買いますが(笑)。なお、上記リンク先は最初の投稿は英語のspec表だから読めるけど、その後に続く他の人のコメントはポーランド語なので、現地の人がどう感じてコメントしているかは不明だ。
ヨドバシでニコンのD80のカタログを見た。内容の詳細はともかく、作例写真の印刷がもやっとしていたり色が浅かったり、良くないよあれは。そういや、E-1のカタログでも作例がもやもやだったり急にシャープになったり、版でずいぶん変わっていたが。しかし、もういまどきデジタル写真の印刷なんてこなれただろうにどうしちゃったんでしょう..
★06年8月9日
ニコンが、D80を発表した。ニコンの日本サイトはいま混雑して重いので、リンクは張らない。画像を見るに、地味、の一言だ。ニコンらしいということでもある。撮像素子はAPS-Cサイズで1010万画素のCCDであり、これを見るにこれから各社高画素化が進みそうだ。ファインダーがD70系から改良され、ペンタプリズムが載った。視野率95%、倍率0.94倍はまあ普通のスペックだ(D70が悪すぎたという気がする..)。
事前に予告していた高速というのはどこに相当するのか、連写はJPEGで3コマ/s・最大100コマとあるがRAWでは6コマまでってのがどうも中途半端。あまり高速という感じはしない。起動やタイムラグの数値を見ると速いようだが起動が早いのはニコンの得意なところだ。
相変わらず古いレンズには冷たい対応で、CPU非搭載レンズでは露出計が動かないそうだ。古いレンズなぞ面倒見切れないから仕方ないのかな。上位機種でもレンズの情報を入れないといけないし、ここらへんは使いにくいですな。まあ、それだけ露出を正確にしたいということなんだろうけど。
カメラ内で画像の後処理関係が充実したとあるがいくら2.5型液晶になって見やすいとしても、カメラ内で後処理とかはしないのではないかと思う。BGMつきスライドショーってのも要らない機能だ。
メモリはこのクラスもついにSDカードになった。CFはだんだん廃れるのかね。D70系ユーザーが乗り換えるにはメモリも買い直しである。コンパクトデジカメではメモリを何GBも持っているという人は少ないだろうが、SLRユーザだとけっこう金かけてメモリも揃えている、という人も多かろう。D50やコンパクトからのステップアップ狙いで、D70系の人たちはD200以上に行ってくれ、ということかな。
価格は12万円くらいになるそうだから、入門機という位置付けではなさそうだ。と、とりあえずの感想程度で。私はニコン、キヤノンにはあまり興味がないのだ。そういえば、キヤノンもそろそろ何かやりそうだな。8月と2月の20日前後にいつも新製品の発表しているから、1年半サイクルと仮定してkiss系のモデルチェンジとか(03/8にkissD、05/2にkissDN発表)。こういうのは各社いろいろ考えながら新モデル投入の戦略を練っているのだろう。
★06年8月8日
コダックのデジタルカメラ「製造」の撤退が報道されているが、新機種が発表された。なんと、V570(超広角と標準ズームを備えたコンパクト)の後継機V705が出るというではないか!。公式サイト情報はここ。V570は既に製造中止になり、市場在庫を残すのみとなっており、中止となって焦る心理につけこんだ商売をしている人もいらっしゃるようだが、これが発売決定となればその目論見は外れることになるわけだ。とはいえ、このカメラは日本向けには未だ発売は決まっていない模様だ。日本法人のHPに製品情報は出ておらず、上記のリンクは本国サイトの日本語ページ(?)になるのか、発売時期は「9月発売」とあるが、これは日本のことなのか本国のことなのか。ところで、製品仕様で大きく変わったのは撮像素子が700万画素になったことで、超広角レンズ側の固定焦点はそのままなのは残念。HP情報では読み取れないが、デジタルARENAの記事によると、前回撮影時設定を電源offでも記憶するように改良されたそうで、その点は良いと思う。ただ、私は超広角でもマクロ機能が欲しいんですけどね..やっぱり屈折光学系でそこまで望むのはいけないのかな。いずれにしても、個性的なカメラであり、余裕があれば欲しいのであるが、うーん。
それより、既に投売り状態になっているオリンパスのSP-350の後継も気になるなあ。これが広角側にズーム域を広げるとなると断然欲しいが、1000万画素化では魅力は薄い。あるいは、1.5m防水の広角機が出れば..と言うのも空しい願いのようで、ペンタックスはやっぱり38mm相当からのズーム。広角は売れないということかな。
★06年8月6日
GR digitalのリングプレゼントキャンペーンの発送が遅れていたが、うちには昨日、8月5日に着いた。私は青を注文していた。標準のリングに青いラインが入っているもので、見た目が地味で良いと思う。が、この青が一番人気がなかったそうで、自分の少数派ぶりを再確認できたといったところだ。
ところで、久しぶりにカメラをPCに繋いで画像を出そうとしたら、ダイレクトプリントモードにしかならず、電源をonしてから繋ぐとエラーが出てしまう。先日の修理のときに何らかバグを仕込まれてしまったらしい。こういう症状は2度目で、いずれも修理後に発生している。リコーさんちょっとひどいね、こういうところは。まあ、画像自体はカードリーダ経由で読んで問題ないことは確認しているからとりあえずこのまま使うつもりだ。
★06年8月1日
GR digitalが修理から戻ってきた。実質、2稼働日で戻ってきたということになるのかな。発売当初のころは混んでいて10日はかかりますとか言っていたが、ここのところ早くなった。修理の習熟、というより市場に出回った機体の故障がだいたい収まっているのかも知れない。それで、当然ながら作動確認をした。片ボケは解消しているので一安心。また、ファームは最新版になった。ADJボタンへの割り当ては感度・WB・フォーカス・画像設定という順番にした。WBと画像設定(白黒とか硬調とか)は逆でもいいかも知れない。いずれにしても、露出補正はズームボタンにダイレクト設定が可能なんだから、これがADJに入っているのは無駄だし、今回の変更は特にありがたい。
E-500にライカのヴァリオエルマリートを着けると動作不安定になる、という告知がオリンパスから回ってきた。ファームを現在の最新版にすればよいそうで、それは実行しているから問題はない。もっとも、ヴァリオエルマリートは持っていないからどうでもいいのであるが。従来、社外のレンズに対する動作保証というのは無い、というのがこの業界の通例だったから、こうやって告知を回すのはまじめで結構なことだ。どこぞの会社では、純正レンズのフォーカス調整も有料だというから、無料ファームアップで対応できるのは良いと思う。
★06年7月28日
シグマが4/3用レンズの発売日を正式に発表した。30mmF1.4 EX DC HSMは8月10日、APO50-500mm F4-6.3 EX DG HSMは8月下旬、MACRO 105mmF2.8 EX DGとAPO MACRO 150mmF2.8 EX DG HSM は9月だという。18-50mmF2.8 EX DCは発売日未定とのことだ。種類が増えるのは良いことで、これは歓迎である。絶対数としては4/3は他社より数が出ないであろうから、後回しになるのは仕方ないけど、マクロレンズは夏の間に使いたいのだが、という人は多そうだ。虫とかを撮る人は望遠マクロの方が都合が良い面もあるだろうし。30mmが8月に出るというのはけっこう急ですなあ。このレンズ、標準レンズとしては従来の銀塩の50mmより大きくて、さらに最近デジタル専用のズームが30cm以内に寄れるのに対し40cmまでしか寄れないことなど、若干不評も漏れ聞くのだが、さてどんな写りになるだろうか。4/3だと画角が60mm相当で、昔の大口径レンズを思い出すなあ。こういうのは買っておいても良さそう。
ところで、上記の、レンズの名前、EXとかDCとか書いていて非常に面倒(笑)。ハイスピードアポテレズームとかよりはマシだが。
★06年7月27日
GR digitalが片ボケし始めた。先日、ISO800の作例をアップしたときに、なんだか甘いな、とは思っていたのだが、それがどんどん悪くなって、完全に像が流れてしまうようになった。止む無く、修理に出した。フォーカスに関わる不良はこれで3回目だ。1回目はピントがどこにも合わなくなり機体交換、2台目は無限モード・スナップモードが非常に前ピンになり修理、そして今回は片ボケ。横位置の画面にして、下がボケる。フォーカス以外では、液晶表示と実際の撮影ファイルの明るさがずれて(撮影結果が暗くなって)しまうという故障も経験した。ついでに、修理を受けたあとストレージモードに入らなくなって常にダイレクトプリントモードで立ち上がるという珍しい現象も..とにかく故障が多い私のGR
digitalであるが、それでも、修理に出してしまうと寂しい気がするのは不思議だ。それほど酷使していないし、落っことしたりということもないし、次の企画があればもっと丈夫に作ってね、と言いたいところ。こういうことを書きつつ、やっぱり戻ってきたらよく使うカメラになるのだろう。それだけ、よいコンセプトのカメラなのだ。
そういえば、明日には新ファームウェアが公開される。ADJボタンからのメニューを4つとも好みのものに指定できる、というのはありがたい。これでかなり使いやすくなった。楽しみだ。
★06年7月25日
川崎ヨドバシに行って、L1とα100を触ってきた。
L1はパッと見て、大きいと感じた。E-330もごろんとしているが、それ以上に大きさを感じるのは、四角い弁当箱のような形からか。レンジファインダー機のような形にしているのだろうが、元々ミラーボックスがあって厚みがあるので、マウント面とボディを面一に揃えても無理があるような気がする。シャッターダイアルの真ん中にシャッターボタンがあるのはミノルタやライカR系に例があるから特段の違和感はないが、匿名掲示板などではこれがヘンだということになっている。まあ、たしかに最近のカメラはグリップがあって、その上にシャッターボタンがあるからそういう感想を持つ人が多くなるのも止むを得まい。ただ、私も外観上は違和感はないものの、いざシャッターを押してみると、ちょっと遠いか、とは思う。慣れれば問題ないのだろうが。また、シャッターダイアルは1/3EVずつ刻まれていて、なんだかまどろっこしい感じが。また、A位置はスロー側からしか回せないのはちょっとね。電子式のスイッチなんだからどこからでも行ける方が使いやすいと思う。シャッター以外のダイアルは背面にあるコマンドダイアルがある。これは右手親指で操作するが、小さくて、心地よく回らない。スペースがないので仕方ないのだろうが、残念だ。他の操作系では、絞込みボタンの位置がかなり謎。また、絞りリングは根元すぎてこれも使いにくい。なんだろうな、もう電子式の絞り・シャッターなので、結局絞り優先もシャッター優先もプログラムも、ダイアルで回すという行為は本質的に同じなのであり、あえて絞りリングやシャッターダイアルに分けなくてもいいのではないかと思うのだが、これがこのカメラの個性である、というつもりだろうから仕方ないか。
シャッターの作動音はE-330と同じユニットだから当然同じ。ただ、ライヴヴュー中のAF動作はパタパタとミラーが動いてかなり煩雑だ。これは相当、慣れを要するだろう。店内の展示機の隣には、プラズマTVが置いてあって、そこにサンプル画像が映し出されている。これは、不覚にも「きれい」だと思ってしまった。出かけたときの写真を、家に帰ってTVで見る、というのは、案外ファミリーユースに向いているのかも知れない。ただ、大型ディスプレイだと鑑賞距離を長く取らないと見ていて疲れるだけで、広い部屋が必要になってしまう。うちじゃこんなのは置けないですな。
ところで、店内の宣伝物や近くの客の言葉を聞くに、気になるのは「アナログ操作」とか「アナログ的外観」とかいう形容、もうやめにしませんかね。これは銀塩の一時期、AF-SLRでボタン操作が流行って、それに対してミノルタがダイアル操作を重視したモデルを出したあたりから言われていると思うが、ダイアルや絞り環って、別にアナログ的に連続値で変わっているわけじゃないんで(機械式の絞りは連続値も可能だが)。私はどうも、この用語の使い方が気持ち悪い。ボタン=デジタル、ダイアル=アナログ..なんだかねえ。ま、気にしすぎですか。
α100は普通の外観で、ソニーらしいのはマウント周りに色をつけたり、外装の光沢感が他社と異なっていたり、それなりに工夫が見られて良いと思う。グリップは良い形であるが、材質が滑りやすい感じなのと、グリップとレンズが近くて窮屈に思えるところが少し残念だ。シャッター音が独特で私は安っぽい感じに思う。ファインダーは明るさがあってきれいに見える。ここらへんはミノルタの技術が上手く継承されている。メニューなどは時間がなくてあまり見なかったが、全体に操作性は違和感がなく良好。このカメラは、ごく普通に、期待通りの仕上がりなのではなかろうか。私のような古い人間はSONYのロゴがちょいと違和感あり、なのだが、そんなことはどうでもいい話で、これは売れるのではないかと思う。
★06年7月24日
週末はオケ本番で忙しかったのでカメラ屋には行っていないのだが、どうやら松下のL1は発売に漕ぎ着けたらしい。漕ぎ着けた、なんて失礼な言い方ではあるが、広告ページの作例は発売3日前だし、公式web作例に至っては1日前だから、どう見てもすんなりとは行っていない、と思わざるを得ない。とはいえ、作例を上げている人もぽつぽつ現れており、以前の画像よりは格段に進歩しているようだ。中にはE-330と両方そろえた、なんていう人もいて、すごいなぁと感心していたが、よく考えたら私は他人のことを言えた立場ではなかった..ともあれ、今後の各方面の作例アップには期待したい。
ちょっと前の話題だが、ニコンが新しい1000万画素機を発表することを予告している。高性能をコンパクトなボディに、とあるがニコンのことだからコンパクト、はあてにはならないな。おそらく、D70系なのだろうと思うが、D50、D70、D200、D2系と4系統もあると開発も大変だろうと思う。これでもキヤノンよりは少ないのだが、やはり対抗していくしかないから仕方ないのだろう。D50クラスはペンタックスが価格を下げて手ぶれ補正という付加価値を増して出して来ているので、今後はキヤノンのkissクラスの動向を睨みながらどうして行くか興味はある。ただ、伝統的に入門クラスのアピール(というよりデザインかな)が上手くないんだよね、ニコン。キヤノンの寡占では面白くないから、頑張って欲しい。
20日に、風鈴市に行ってきた。これは予告した通りE-1で行ったのだが、予報されていた雨は降らず、防滴性能が発揮される場面はなかった。しかしE-1はしみじみ良いカメラだと思う。撮っていて作動感が静かで、気持ちが良い。風鈴市は白熱灯の照明で統一されていたが、風鈴が色とりどりでこれがWBを狂わせるのか、いつにも増してWBが暴れるので、途中からRAWで撮った。露出もマニュアルの方が結局分かりやすい。分割測光で、どこに強い光源があるから露出補正がいくら、とか考えるより、マニュアルで撮るほうが楽なのだ。ここらへんは、古いカメラを使って慣れているからわりとすんなりと撮れた。
E-1後継機の噂はいろいろだが、商業的にどうあれ、このカメラ自体はまだまだ使える。画素数がどうの、というspec比較とは違ったところにも魅力があることを再認識した。
★06年7月19日
インプレスにある、松下のL1の広告ページに作例が載った。うん、これはごく普通の写り、のように見える。パキパキにシャープでもなく、全体に軟らかめかな。これがライカの最近のレンズの調子なのか、はたまたこの試験機の特徴なのかは分からないが、驚くほど、の写りではないと思う。ライカ社認定といえどそれほどの個性があるわけでもなさそうだ。作例はISO100のみで、ノイズ感についても普通、と感じた。高感度は載せないのかなあ。それに、公式サイト自身に作例が全く無いってのもなんだか..本当に22日に発売になるのだろうか。
実際に実機が展示されたら触ってみるつもりだが、前にも書いたように、絞りリングは手前すぎて、大きいレンズでは使いにくそうだ。シャッターダイヤルが1/3EV刻みというのもマニアック過ぎるような気がする。私のような大雑把な者には、1/3は神経質過ぎてそこまで調整するのはどうもねぇ。私は、E-1やE-500では1/2EV刻みを選択している。まあ、これは好みの問題、程度だけど。
ところで、川崎のヨドバシでは、中判のデモ機をガラスケースの中に移して、そこにソニーαと松下のコーナーを置くようだ。中判はどんどん隅に追いやられているようで、寂しい。
そういや最近ここにオリンパス関係のコメントは全くしていない。実際ネタもないので仕方ない。明日、川崎大師の風鈴市にE-1をもって行くか。雨になりそうというから、こういうときE-1は便利だ。
★06年7月14日
ペンタックスK100Dが発売になった。店頭に置いてあるものを触ってみた感想をちょっとだけ。グリップ感はなかなか良い。右手親指あたりのヴォリュームが大きくて違和感もあるが、前面のグリップ形状は良いと思う。また、左手をボディ保持に使う人のために、丸いゴム素材の滑り止めがあるのも良いと思う。手ぶれ補正以前、ぶれにくくするように工夫されているようだ。全体のデザインは普通だ。ist系より少し丸っこい感じも受ける。あとは毎度どこのメーカでも感じるが、内蔵フラッシュを高くするためにペンタ部上の庇が大きくなっているのはあまりカッコ良くないと思う。ファインダーは、暗い標準ズームが着いているわりには明るくて、ここらへんはエントリー機らしい設定。MFは少しやりにくいが、全然というわけでもない。シャッター・ミラーの作動感はこれはモデルごとにけっこう違うので、毎回試行錯誤しているのではないかと想像しているが、ちともっさり感あり。エントリー機だからか。画像の保存はずい分時間を要している。が、これは入れてあるSDカードの速度にも関わるからなんとも言えない。画像再生時の拡大・縮小の処理はかなり遅いと思う。肝心の手ぶれ補正は、なかなか上手く作動していると思う。セットレンズで絞り込んで、暗いところを近接で撮ってみたがブレはなく良好。ただ、セットレンズの近接時の画質そのものがあまり良くないように感じられたが。カメラのモニタで拡大するだけで、少しもわっとしたものが。こんなものだろうか..
ともあれ、良いカメラではなかろうか。シャッターがもっさり、と言ったが作動音は軽やかでしゃきっとしているし、ペンタックスはそういうところの気分をよく分かって作っていると私は思う。これに、DA21mmをつけて持ち歩くなんて良さそうだ。売れると思う。
私のように4/3にすっかり慣れてしまった者が思うに、あとは撮像素子前のゴミ対策だけ。これがあればもう完全ではなかろうか。防塵・防滴はこれより上のクラスがあるならやってほしいところ。
松下のL1の作例がITmediaニュースに掲載された。が、ここでも作例の間引きがあったようだ。高感度はISO400までになり、けっこうノイジーな感じだ。ISO800の写真は画像を保管した人が某所に上げたのを見ると、横縞が出ている..来週発売だったのに、こんな機体しか貸し出しできないのかねえ。松下の広告サイト(インプレスにある)でも作例掲載予定が12日から19日に延期されているし、19日って発売3日前だぞ..いろいろ大変なんだろうけど、こういうのは、どう理由があっても消費者から見ると「準備不足」の一言で片付けられてしまう。世の中厳しいですよ昨今。
★06年7月11日
ちょっとまえに、this is tanakaのブログに松下のL1の写真と、製品についてのコメントが載ったのだが、削除されている。デジカメウォッチの作例も「仕様変更のため」削除された。元々β版の作例だからいろいろ言い訳もあろうけど、メーカが削除を要請したというならちょっと情けない話だ。載せないという約束で機材を借りたなら掲載側の責任だろうが..これは当事者でないから分からない。tanakaさんのブログでは松下の担当者の価格についてのコメントが載っていたのでこいつはまずいと思っていた矢先なので、やっぱり自主的に取り下げたという風ではないなあ。本当に松下の社員が言ったかどうかは確証がないから今となってはどうしようもないのだが、そのコメントを見ると、ライカのレンズが高いからカメラのセットが高い、それでも単体売りより安いということらしいが..メーカの社員がこんなコメントをしてはいけません。どう転んでも良い印象にはならない。
ところで、先日の週末に体験会があったが、レンズは見た目より軽いという話だ。かなり太いからなあ。カタログで見たレンズ構成図は、レンズ部分は非常に少なくて、後は手ぶれ補正の装置なんぞがぎっちり入っているような感じ。それはそうと、あの絞り環の位置(レンズ根元、ボディ側)はどうかと思うのだが。昔のSLRでは、ボディとの機械連動や、絞り値を光学的にファインダに表示させるために根元に置いているのが多かったわけだが、長いレンズだとあそこで絞りを動かすのはどうもやりにくい。レンズ脱着時に絞り環がカチカチ動いてしまうのもいやな感じであった。オリンパスOMではこの絞り環を、機械連動があるのに敢えてレンズ先端部に置いていて、使いやすかった。それまで、RF機やプリセット絞りのSLRレンズはレンズ先端にあったものだし、左手はレンズの先の方を持つ方が構えが安定する。いま、機械連動がなくなり、電子接点での情報のやりとりになっているレンズで、絞り環を手前に置く意味がよく分からない。こういうところは、従来のカタチを重視しているのだろうが、私は、そんな手法はどうかと思ってしまう。これから、ライカ銘の4/3レンズがいくつか出てくるだろうが、皆そうなんだろうなあ。ちょっと残念だ。
それはともかく、松下は仕様変更をして、本当に来週から出荷できるのだろうか。オリンパスはわりと長く準備をして、不具合がほとんどないものを出していると思うが..果たして松下はどうか。生産数を控えめにしているようだから、いろいろ最後の調整をして頑張っているとは思う。店頭に置かれるようになったら触ってみよう。
★06年7月6日
ペンタックスがK100Dの発売を7月下旬から7月14日に変更した。こういう新製品で、前倒しというのはなかなかないのではなかろうか。ソニーαが21日だから、その前に出したかったのかもしれないけれど、そこらへんはまあどうとも解釈できる。そりゃ、完成しているなら早い方がいいだろうし。値段も安いし、早くもキャッシュバックキャンペーンを予告しているし、売れるのではないかな。
デジカメウォッチにDA21mmの作例が出ている。いいですね、これは。堅めの描写とも言えるが、カメラ設定でここらは変えられるだろう。ボケは重たそうだが、高輝度部のパープルフリンジも少なくて、優秀なレンズだと思う。何より、作例が多くていろいろなのも、見ていて楽しい。よほど調子よく撮りまくったようだ。21mmF3.2ということはズームレンズでも変わらないのでは、という話もあるが、小型であることや単焦点ならではのヌケのよさというのはやはりあるのではないかと思われる。今のところF2.8ズームでこの領域を含むのはシグマの18-50mmF2.8しかないのかな。そのうちペンタックスからも出ると思うが、それでも、このレンズの価値は絶対にあると思う。
最近デジカメジンの掲示板が皮肉や批判だらけで辟易していたのだが、価格.comもなんだかな。ソニーαのレンズラインナップに新しいフルサイズ対応のレンズがあることから、フルサイズの是非についての議論が激しく展開されている。議論じゃない部分も多く見られますが。この手の議論で自分の立場を説明するために、よく例え話が出たりするのだが、ブランド論とか車とかはたいてい荒れる元だ。人それぞれ価値観が違うし..例え話をしながら、それに気付かないかねぇ。例え話ではないが、勝手に珍説、ってのも参るね。カメラは歴史的に大型化への流れがある、ってないでしょそんなの。
あとは半導体ネタで、メモリの値段がこんなに下がったから撮像素子も技術の進歩でコストが・・ってやつ。メモリは(1)同じ大きさのチップに高集積化する、あるいは(2)同じ容量でもチップが小さくなる、という事でビット単価が下がっている(いやもちろん歩留向上という側面もあるがそれはどんな世代でもやることなので)。撮像素子は上記の(1)ではただ大きな画素に行くだけで、(2)はコンパクトデジカメにおける、画素数維持でチップが小さくなるのと似ている。つまり、SLRでフルサイズとかAPS-Cとか、大きさ自体が決まっているチップってのは、同じロット(ウェハ)から取れる上限が決まっている。あとは歩留を上げるしかないのであって、メモリの価格下落を実現させてきた背景とはちょっと違う。35mmフルの24×36mmなんて大きさのメモリはありませんよ。APS-Cだってない。そんな大きなチップサイズは非効率。それに、撮像素子はアナログ素子のお化けで、各画素の感度を均一にするとかあるいはノイズを少なくするとか、メモリとはまた違った難しさがある。どうしてもフルサイズで歩留をなんとかしたいとなれば、同じ技術レヴェルであれば、デッドピクセルをどんどん許すしかないのではなかろうか。それではあまり意味がない。歩留向上のブレイクスルーがあれば1台10万円のフルサイズ機が・・って言葉では簡単だけど、それができるかどうかを知っているのはメーカの担当者だけで、掲示板でひたすら推測を重ねている人たちではない。
ちなみに私は、ソニーαでフルサイズが出るか、と言われれば、出るかも知れないし出ないかも知れないとしか言えない。開発費、製造原価、価格設定、ターゲット客層、売上げ見込み、フラッグシップを出すことのブランドイメージが向上するかもしれないが、各パラメータをどう天秤にかけて行くか、それはソニーの中でも、人によって、時期によって判断は異なるだろう。
いやもちろん、推測して憶測して妄想して、でけっこうなのである。それは自由だ。ただ、絶対的な基準のない、カメラの機種の良し悪しで口論めいた書き込みが続くのは勘弁して欲しいと思う。
★06年6月30日
3日前だったかな、ヨドバシでペンタックスのDA 21mmF3.2 Limitedの展示品を見た。小さい。それでいてマニュアルフォーカスするにも支障ない適切な形状をしている。ペンタックスの独自路線は見ていて気持ちよい。以前、オリンパスの設計者、米谷美久氏の講演を聞いたとき、他のメーカが作っているものと同じものを作るのは意味がない、ということをおっしゃっていたが、いま見回すに、ペンタックスのリミテッドシリーズ(FA・DAとも)はそういう精神で作られ、しかも実用的であると思う。銀塩ラインナップの末期によく見られた、最大公約数的なズームレンズをカメラのモデルチェンジごとに乱発したり、そういう小手先の目新しさ(実際には大差ない)でごまかすのはもうやめるべきだと思うのだ。さておき、このDA21mmは良い。絞りリングがついていれば、買ってE-500にでも着けるのだが..まあ絞りリングがあるとこの大きさにはならないという問題もあるが。
オリンパスはこのところ大きな発表はない。E-330のBモード時にAFが取り入れられたのはなかなか使いやすいとの話だが、私は持っていないので詳細は分からない。なんでも、Aモードに一瞬戻って(ミラーダウン)して測距し、またBモードになるという。たしかに、AFである程度近くまで行って、Bモードの拡大MFで追い込む、というのはアリかと思う。それにしても、秋のフォトキナまで何もないのかねえ。
そういえば、デジカメウォッチに出ていた松下のL1のレヴュー作例が一部削除されていた。テストに適さない機体という話だったが。ほんとかね。しかしヘンなレヴューであったのは確かで、ノイズリダクションonにするためにF14とかに絞って、しかも感度が高い(そして結局ノイズリダクションが働く秒時には至らない)。高感度ノイズと長時間シャッターのノイズがごっちゃになってしまうし、しかもF14なんて絞りでは回折で解像度は下がる。せっかく被写体を同じにしているのだから、カメラの設定も各社比較できるように揃えるべきだと思う。そういう意味じゃ、海外のレヴュアーの方がまじめで徹底していると思う。作例写真も上手いし(笑)。
★06年6月23日
ASCIIの「松下電器産業が『DMC-L1』に込めたメッセージ」という記事に関して、デジカメジンの掲示板では「松下の人が日本の写真好きをバカにした」というような話で盛り上がっている。この記事のどこを読めばそういう話になるのか、理解できない。匿名掲示板の、批判のための批判、ってやつのようにしか思えない。フォーサーズ規格はたしかに、35mm判やAPS-C相当の撮像素子より小さくて(=同画角では焦点距離が短い=ボケは小さい)、後発の機種であり、他社より売れているとはいえないが、それについて日本人に見る目がない、いやそうではない、といった議論は無意味だ。あるメーカの売り上げがどうあったって、他社のユーザには影響なぞあるまいし、何を批判しているんだか。それぞれのメーカの個性で、好き嫌いはあるだろうが、好きな人が買えばいいのだ。私はフォーサーズのユーザであるが、ボケないから表現に制限がある、とは感じない。こうした感覚に、絶対的な正しさというものはないから、どう言ったって水掛け論にしかならないと思う。
ま、こうしたオタクたちの議論も、世の中の動向なぞには影響しないのだろうけど..
★06年6月22日
昨日、松下がD-SLRのDMC-L1について発表会を行った。7月22日発売開始、ライカ銘のVario-Elmarit
14-50mmF2.8-3.5 OISレンズとのセット販売で25万円付近になるらしい。このカメラとレンズについては既に発表されているので新たな情報とはいえないのだが、当面セット販売のみ、25万円という価格はいろいろと意見が出そうだ。価格はたぶん、レンズ代が相当占めているのではないかと思われる。ライカのRシリーズのレンズなどは非常に高いので、たとえこの14-50mmがライカ認定の松下製造だとしても、かなりブランド料を取るのではなかろうかと勝手に推測している。単体販売されるのは果たしていつなのだろうか。
また、レンズのロードマップも発表され、今後14-150mmF3.5-5.6 OIS、25mmF1.4、50-150mmF3.5-5.6
OIS、45mmF2.0 OIS Macroなどが出てくるとのこと。すごいね、25mm標準レンズ以外は全て手ブレ補正付である。その分、大きく高くなってしまいそうにも思うが..25mm標準はオリンパスでも対抗して出すか、あるいは中身OEMでもいいので欲しいところだ。個人的には14mmから20mmくらいの広角・準広角あたりが欲しいねえ。でも、こういう地味なところのレンズは今時あまり儲からないかも知れない。
ところで、ソニーαの実写画像が出始めている。解像感が悪いとかノイズが乗っているとか、いろいろ言われているようだが、よく考えたら1020万画素といっても、モニタ上で見られるのは72dpiの画像で、600万や800万に比べても上下左右に大きいだけである。こういうのは、プリントしてみてより効果が分かるのではなかろうか。しかしまあ、1020万画素の写真ってのは大きいね。ファイルが大きくて画像処理などもたいへんだと思う。
画素云々の話ついでに、ダルサの1億画素CCDの話題。4×4インチだそうで、6インチ径ウェハから1個しか取れないんですなあ。1ロット25枚からいくつ取れるんでしょ。さすがに高価だろうな。ちなみに、フィルムだと6×7判を4000dpiでスキャンするとだいたい1億画素になる。中判を使う人には1億画素というのはけっこう普通の情報量なのかも知れない。
★06年6月6日
ソニーが、新αシステムの発表をした。カメラはα100、1020万画素のAPS-Cサイズ撮像素子で、撮像素子シフト方式の手ぶれ補正がつく。さらにアンチダストというコーティングと撮像素子シフトでごみ対策をしたという。ボディのデザインはわりと保守的と言えよう。ソニーらしくいきなり従来のSLRのイメージをぶち壊す形で、というのは冒険に過ぎるのかな。
レンズはカールツァイス製の新規設計が3本あって、Planar T* 85mm F1.4 ZA,Sonnar
T* 135mm F1.8 ZAはフルサイズにも対応、Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5
ZAはAPS-Cサイズ専用だ。35mmF1.4Gは開発が終わっていたという新レンズなのかどうかは分からないが、その他のレンズは全て、ミノルタのレンズの外装を替えたものらしい。初年度に20本以上出す、という開発時のコメントは正しいことは確かだが、何だかちょっと、という気もする。16mmフィッシュアイなんて、APS-CのD-SLRじゃあまり意味ない..あとは、「お約束」ともいえるツァイス製レンズの高額な値付けを市場がどう見るか、だが。F3.5-4.5の標準ズームが10万円を超えるのはなあ..まあ、タムロン製と言われているキットレンズがあるから大部分の人はそれで済ませるのだろうが。85mmと135mmはαマウント以外でも売れそうなレンズであり、最近出たマニュアルフォーカスのツァイスFマウントでもそのうち出たりして(さすがにないか)。ともあれ、旧αレンズはメーカの撤退後、数の少ないレンズは中古市場で値上がりしたそうだから、ミノルタの銀塩ユーザにとって、レンズが継続して売られることになったのはありがたいのではなかろうか。
売れるか、というと、たぶん話題性はあるから売れるだろう。価格は既にペンタックスが10万円以下を開拓してしまったから、ブランドイメージと1000万画素とかの宣伝文句がどれだけ効くか、によりそうだ。
ところでどうでもいいことだが、私、「アンチ・〜」って言い方があまり好きじゃないんですけどね。なんかイメージがね..
そんなわけで、上記のα100にしてもペンタックスのK100Dにしても、全てのレンズで手ぶれ補正、という点が売り場でクローズアップされるのだろうと思う。よく考えてみたら、フィルム時代はフィルム給送系を動かすわけには行かずレンズ式しか方法がなかったわけで、デジタルになって撮像素子ユニットを動かせばいいというのは理にかなっているとも思える。他の会社がどう対応して行くか興味深い。わがオリンパスは、どちらかというと松下から技術を入れてレンズ式になりそうな気がするものの、既に高額な超望遠を手ぶれ補正なしでラインナップしているから、ボディ側に何か仕掛けようとしているのかねぇ、と思わないでもない。開発が遅れている14-35mmF2はまさか、手ぶれ補正を入れるために遅れているのか??んー、そんな単純な話でもないかなあ。
★06年6月3日
GR digitalはその後問題なく動作している。ところで来週、結婚披露宴に出席するので、クロスフィルターを使って邪道な、いかにもという演出をした写真を撮ろうと思い、ヨドバシで37mmのR-クロスというのを買ってきた。銀塩フィルムのカメラではもったいないと思ってそういうフィルター類には手を出していなかったのだが、デジタルならその場で効果が見えて簡単だし、フィルターあり・なしのカメラを用意して数打ちゃ当たるでもいいかな、というノリだ。早速試写したものをアップしておいた。反射が多くて周辺画質が劣化するのがすぐにわかる。まあ、遊びなんで..といったら、私の撮る写真なんぞ、フィルター有無に関係なく全て遊びなのであった..ま、とりあえず来週土曜日にチャレンジ。
そうそう、プレミアムリングプレゼントというのが始まっている。フィルターアダプターを固定するバヨネットの部分を隠すためのリングに、色を付けているというもの。ユーザなら無条件に発送というからなかなかの企画であるが、応募フォームにいちいち住所とかを入れるのはちと面倒。ユーザ登録しているんだから、何かのIDで呼び出したりできないものかね。しかも..入力し終わって次に進んだらエラーが。「URLを確認して下さい」って何ですか??。結局もう一度ブラウザを立ち上げて再入力。参ったね。ところで、何色を選んだかというと青色。赤色はキヤノンのLレンズやシグマの一部レンズみたいなイメージがあるし、黄色は黒のボディに似合うが、ニコンやシグマの金ラインを思い出してしまう。なんて、そんなのはオタクだけであろうが、そういうわけで青色に。楽しみに待つことにしよう。
★06年5月30日
GR digitalの修理(撮影時の画像に比べ撮影結果が一段以上暗い)が完了して週末使ってみた。結局、モジュールごと交換のようで、従来のイメージでいう機械の修理という風ではないようだが、私も半導体部品製造側なので、1個ずつパーツの動作を検証してパーツを交換したり調整したり、ということは手間ばかりで効率的でないのは知っている。モジュールごと手元に残して、重要な問題かどうかを検査用の装置で見たりする一方、ユーザ側には交換した機体を渡す方が早いわけだから。何が原因だったんだ、説明しろと迫る客もいるだろうが、これはカメラであるからそんなに神経質になることもあるまい。
で、症状は治ったのかというと、ここのところピーカンの日(最も露骨に症状が出た)がないので何ともいえないが、一応曇天下、室内では問題はない。ピント・露出とも良好だ。あとは日が強いときにどうなるかを確認すればいいのだが、まあ前回も何千枚撮った最後の10枚程度が異常だったので、モジュール交換した機体ですぐさま同じ症状になるということもなかろう。いつもどおり使っていればいいか、と思う。しばらく使って、問題なければ6月10日にある友人の披露宴で使ってみる予定だ。
先日、東芝府中吹奏楽団の演奏会に行ったときのこと。公式撮影者のシャッター音が非常にうるさくていやな思いをした。カメラはEOSデジタルの、連写の速いやつである。それを、遮音もせずにコンサートで使うとは呆れる..しかも2階席最前列。この人はユーザの代表ではないけど、どうも、この手の大型SLRの人は周囲への配慮が足りないという気がしてならない。仮に遮音していても、この大きなカメラに300mmF2.8とかをつけてもぞもぞすると、存在自体が気になるものである。超望遠付けているんだから、客がいない後ろの席で撮るとか、映写室に入るとか工夫して欲しい。主催者の依頼といえども、客と演奏を邪魔するのは本末転倒だと思う。
★06年5月24日
ペンタックスが新型D-SLRのK100Dを発表した。CCDシフトの手ぶれ補正が付いている。でもなんでK100という別シリーズなんだろう。手ぶれ補正か、というとそうでもなく、海外ではK110Dという手ぶれ補正無しのモデルも発表している。K100Dがエントリー機より少し高いくらいの価格を想定しているようで、K110Dはそれよりさらに下、となると今の*ist系の立場はどうなるのだろう..謎だ。私のような銀塩でずいぶん散財した者の感覚だと、ペンタックスのKなんとかシリーズはちょっと大柄で野暮ったいデザインのカメラを思い出してしまう(ファンの人には申し訳ないがM系の方が好みなんで)。Kマウントの初心に返ったということですかね。ただ、せっかくペンタックスのイメージを作り上げたであろう*ist系の他に名前を展開してしまうのはどうかな、とは思う。*istD後継が1000万画素のK1000Dなんでは、という憶測もあるが。銀塩のAF-SLRの末期には次々と名前(モデル)を増やすというのはペンタックスに限らずよくあったケースではあるけれど、それをD-SLRでやるのはどうかなぁ。確かに、D-SLRもボディ単体で5万円台が出ているから、3年前からすれば既に末期的価格ではありますがね。
それより、DA 21mmF3.2AL Limited、これは羨ましいねえ。ペンタックスのK100Dのページに既に作例がアップされているが、なかなかの実力の様子。こういうレンズを企画してしっかり出してくるのは企業姿勢として良いことだと思う。そりゃ、普通のズームレンズの方が数は出るだろう。でも、他社と同じようなレンズキット、Wズーム、高倍率ズーム、なんていうラインナップはつまらないし、激戦区のパイを食い合うだけで結局知名度勝負になるのではないか。ヘンなレンズといわれようと、地道に特色あるレンズ群を出して行くのは良いことだと思う。
先日の日曜、外でGR digitalを使っていたとき、どうも異常な状態になっていた。逆光でもなんでもない、しかも高輝度の被写体でもない状態で撮影すると、撮影された画像が1段以上暗いのだ。撮るときの画像は普通の明るさなのに、記録されると暗い(絞り・シャッター速度は明らかにアンダー)。仕方ないので、露出補正を+に入れると撮影時の画像は白っぽくなって構図がよく分からなくなってしまい、撮影結果はまあまあ普通。つまり、露出計がアンダーの値を出しつつ液晶画面の画像は明るく、撮影結果は露出データどおり。ややこしい症状だ。しかし常に露出補正を+1段以上入れて、白っぽい画面で構図を決めるのは非常に気分が悪いので、これはリコーに修理を依頼するしかあるまい。このカメラ、フォーカスが効かなくなって交換、次の個体は無限遠やスナップモードのフォーカス位置が前ピンになって修理、こういう信頼性では高級機の名前が泣くと思う。しっかりして欲しいものだ。決して貶したいわけではない。このカメラの作例写真は既に95枚も弊webに掲載していて、カメラ関係のページでは断然多いのだ(旅行は除く)。それだけ使いやすく画質も気に入っている。ただ一つ、信頼性、これをもっと..
★06年5月18日
突然、昔使っていた(昔ってのは大げさだな)Finepix 40iをもう一度使おうかと思いついた。ところがこの頃のニッケル水素電池というもの、充電して1日ともたない。さらに放電しきっていない状態で充電すると急速に寿命が落ちるので、この際だから、とサンヨーのエネループ電池を買った。これは満充電状態で1年放置しても85%の容量が残っているという。販売されているものも既に充電されており、店で買ったらその場で使えるというのが実に良い。容量もTyp.2000mAh / Min.1900mAhで、40iが現役のころのニッケル水素電池が1600mAhだから、ずっと強力である(いまのニッケル水素は2500mAhくらいだからそれよりは弱いが)。そんなわけで、1週間カメラに入れっぱなしだが問題なし。毎日充電していたのに比べると格段の差がありますなぁ。それで、40iの写真だけど、今時のガチガチのシャープネスがなくて、少しほんわかと軟らかい画調だ。レンズの歪曲は少なく、良い。単3電池が2本入っているとは思えないほど小さいし、再評価されても良いカメラだろう。今となっては惜しいのは、記録画素が2400×1800の下がいきなり1280×960になってしまうこと。1280ではL判にはちょっと情報が足りないのだ。かといって2400は重い。ここらへんは発展途上の時代を感じさせる。
これからもちょくちょく使っていこう。
★06年5月11日
ああ、4月は1回しか書かなかったか..
GWに九州に4日間行ったのだが、そのときはE-500をメインにした。やっぱり小型というのは良い。ところが、本来このボディの大きさにベストフィットだと思っていたOMズイコーの21mmF3.5で、ろくでもない写真しか撮れない日があって止む無く11-22mmズームに切り替えたりした。気分や体調でこんなことになるとは、意外だ。E-500では4日で500枚を撮っており、うち100枚くらいがRAWで、これの処理にはけっこう時間を要した。PCの実力が足りないのかも。RAW現像ではSilkypixとOlympus
Studioで作業してみたが、どうもオリスタの方が色合いは好みのような気がする。E-1のときはシルキーの比率が高かったのだが何故だろう。
もう1台、サブというか高密度の写真のために、銀塩の中判、マミヤ7IIを持って行っているが、こちらはさすがに大きくて100枚程度にとどまった。でもレンジファインダー機は静かでぶれなくていいねぇ。ポジの存在感も圧倒的だし。やっぱり、銀塩もデジタルも共存で使っていこうと決意を新たにした次第。
なお、配偶者SにはフジのF700を持たせているが、これはこれでなかなかの実力である。日中屋外のWBが緑色に寄ってしまうのはイマイチだが、Sに撮るときにはWBを考えて設定しろなんて言ってもやるわけがないので、これはPCで1枚ずつ、マゼンタを足したりして調整した。
フジが、Finepix F30の発売日を今月27日と発表した。コンパクトカメラでISO3200まで使えるとはたいしたものだが、公式サイトのサンプルがISO100のみなのはちょっといけませんね。他の試用速報ではISO400まではもう完全に実用になるのではないかと思う。800以上だとノイズ処理のせいか少しずつのっぺりとして来るようだが、これとてL判では実用になりそうな感じ。いやまあえらいことになりました。デザインがもっさりしているのは最近のフジらしいって言えばそうだが、より広い層に訴求するにはspecだけではダメでは、と思う。あとはマニア層に受けるためにもうちょい広角モデルがあれば。松下が広角広角と宣伝しているのでそのうち参入してくれると思うのだが、実はフジは銀塩コンパクトでは広角も広角、24mmからのズームだとか24mmF1.9大口径単焦点搭載とか、広角で売り込んでいるのである。ここらへんのちぐはぐさが面白い会社だ。そういえば、銀塩ではフラッシュ設定は電源オフでリセットされるのだが(デフォルトが自動発光)、デジカメでは電源オフ前の設定が保持されるというのも不思議。たぶん、銀塩のほうの制御回路には金をかけられないということなんだろうが。ともかく、ナチュラのデジタル版とかがあれば面白いのにねぇ。コダックのV570とこのF30を足したような機種が出たらいいのに(無理だろそりゃ)。
★06年4月6日
GR digitalのスペシャルリミテッドカタログというのが届いた。作例を公募したもので、いや実によく撮れている。私はこんなに上手くは撮れないからただ感心するのみである。このカタログ、なんでまた1000部限定なんて扱いなのだろうか。普通のカタログに採用したっていいと思うのだが。作例が公募ゆえに当然作者の名前と、ブログを持っていればURLも表示されているから、特定の人の宣伝にもなってしまう、ということに気を遣ったのだろうか。まあどうでもいい。いい写真であることには間違いない。
ところで、先週末の南紀の小旅行はGR digitalをメインとして使った。プリントを受け取ってきたところ、非常に自然に仕上がっている。写真屋さんと懇意にしているので、コントラストやシャープネス、彩度を上げすぎないように配慮してくれていることもあるが、元々のデータの素性も良いのだと思う。その点、E-1などと共通するところがある(色の方向はずい分違うが)。今後も使っていくことになろう。
ところで、このGR digitalは優秀なワイドコンヴァータがあるのはもう有名な事実であるが、那智大社の大きな御神木を撮影していてふと思った..魚眼のコンヴァータなんて、いいんじゃないかと。いま、おもちゃのような全周魚眼のアダプタは持っているが、あのようなものではなく、対角でいいので、小型で性能の良いものを。
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