03年10月12日 後半
須川温泉→水沢→塩釜→仙台(友人宅に泊まる)

下山して温泉に入ったのは14時前くらいであったが、既に駐車場は満杯で、入るにも出るにも相当の時間を要していた。昨年はこの時刻には車に乗っていて峠にも達していなかったはずだから大違いだ。ともあれ、天候は万全とは言えないが良かった。
さて、帰りだが、ここから一ノ関に下りてもいいのだが、道路事情があまりよろしくない。駐車場に停められなくて路上駐車している車も多いし、ただでさえ狭いこの道路は運転しにくくなっている。よって、ここは逆に秋田県側に下りて、R397を水沢に向かって走ることにする。遠回りだが、実は紅葉はこちらの方がきれいに見えるのだ。ここからは私の車が先導していく。東成瀬村を北上してR397に右折、ここからまた峠になる。カーヴに番号が振ってあるのが独特で、これは秋田県側しかなく、岩手県に入るとそういう表示は全くない。しかし番号があってもあといくつかは分からないからあまり親切とも言えないかも知れぬ。事故でも起こせば、通報するには便利だろう。この道路、夜間はドリフトをお楽しみにならR397 焼石付近にてれる方々が多いらしく、道路はタイヤのこすれた跡でいっぱいだ。岩R397 焼石付近にて手県側は狭いからそういう遊びをする人はいないようだが、問題は、狭いので駐車するところがない。景色がきれいでも停められないのだ。県境のトンネルを抜けて、橋の前後にほんの少しスペースがあったのでそこに駐車し、しばらく景色を楽しんだ。少し青空も見えて、ほのかに明るく日が当たり、なかなかよろしい。この橋は高いところにあって、下を見ると少々怖い。MY君ほか、こういうところで欄干から身を乗り出したり、おふざけをするので気が気でない。意外にもHA君もそういうのが苦手で、私と2人、やめてくれーと叫んでいた。
長々と停めていると迷惑になるので、というより、これから行く寿司屋の時刻が心配になってきたのでそろそろ出発しなければ。実は、40km以上遠回りなので、現時点で既にHA君が予約した18時という時刻には到底着けないのが分かっている。ちょっと申し訳ないことをしたと反省する。峠を下り切って、胆沢町を東西に横断する形で走る。平坦で、少々眠たくなってきたが、私はここから金ヶ崎町あたりでよく写真をとっていたので、懐かしい風景だ。水沢市内に入ると信号が多くなり、何度か止まった。そのたびに後続のHA君の車から、CKさんの笑い声が何度も聞こえた。よく笑う方なのだ。こちらは私があまり話さないので、静々と車は進む。水沢ICから東北自動車道に乗り、ここからHA君が先導。寿司屋に急ぐ。かなり飛ばしている。夕暮れ時でいささか運転しにくく、しかも意外なのは、混んでいるということ。東北自動車道も岩手県から北はあまり混まないと知っているので、これは誤算だった。宮城県に入り、大和ICで下りて塩釜へと向かう。遅れているので近道で行くかと思ったら、HA君は海岸沿いを選んだ。サーヴィス精神旺盛である。しかし既に夜、海はあまり見えないのであるが..亀喜寿司雰囲気を味わうということでよい事にしよう。
亀喜寿司には30分遅れの1834に到着。既に予約時刻は変更が申し込んであった。さすがHA君、そつない対応だ。私は仙台在住のころ、貧乏学生だったのでこのような店は全く知らず、友人の車でドライヴして帰るくらいが関の山だったから、近くに住んでいながら塩釜など全くの不案内である。HA君は仙台に来て1年半、探究心が豊かで、こういう店を既に相当数開拓しているようだ。この店は昨年も来ていて、実にすばらしい体験をさせてもらったので、今回も楽しみである。店内は広く、入って右手がカウンターとテーブル席、左手が座敷である。前回は人数が少なかったのでカウンターだったが今回は8人と多いので座敷だ。登山後であり、長々とドライヴしていたので靴が脱げるのはありがたい。寿司は、それぞれが好みで頼んでもいいわけだが、昨年と同じ、お任せコースの5000円というのにする。13カンが1便・2便(昨年板さんがこう言っていたので)に分かれて出てくる。その内容は以下の写真なのであるが、これはもう、写真でも文章でも表現・再現できるものではない。料理には詳しくない私だが、素材の新鮮さ、調理法、組み合わせが絶妙なバランスで、トロトロに溶けてしまうようなネタ、プルンとした歯ごたえがたまらないネタ、いろいろの個性が楽しめて量もあって、あまりに食べることに熱中して会話が途切れるほどであった。こんな寿司は食べたことが無い、と言いたいところだが、その実関東で寿司屋に入る機会が少なく判断材料がないのであった。個人的な好みでは、第1便では穴子、第2便ではさんま、ネギトロ巻きが気に第1便第2便入った。デザート









最後にデザート、浦霞の吟醸酒の酒かすを使ったムースが出る。これは昨年も同じだ。ふわふわで頼りなげなムースだが上品な酒の香りがほんのり立ち上り、食べるのがもったいないほどである。
堪能して、店を出た。これからはまともな寿司しか食べられないねぇ、などと感想を言い合い、車に乗り込む。再び、仙台のHA君の家にお世話になるのである。寿司の余韻と、昼間の疲労、満腹感で少々眠いドライヴであった。それで、こんなに満足しているのに、我々は帰ってから飲むことを考えているのであった。市内に入り、酒を調達するHA君の車と、つまみを買い込む私の車に分かれて買出しを行い、HA君の家でまたまた盛り上がってしまった。昨日、山に登るため自粛していたがその制限も今は無い、心置きなく飲むことが出来た。美味しい寿司もいいけれど、あれはあれ、これはこれで楽しいものである。
宴会でかなりバカ騒ぎをしたが、それをここに記すことは控えたい。失礼ながら安普請の賃貸マンションらしく、上下に音が聞こえるようなので、後でHA君が怒られていなければ良いがと思う。


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03年10月 栗駒・塩釜・松島小旅行