SIGMA fp・M42、デッケル、エキザクタマウント

 ライカ系とOM以外のマウントのレンズによるものをここにまとめておく。一眼レフ系のレンズの方が、レンズ後端と撮像素子の距離が離れていることもあって撮像素子周辺への入射角が緩くなり、広角レンズでも使えるケースが多いようだ。そう言いつつ、デッケルマウントのようなレンズシャッターSLR用レンズ、つまりレンズシャッター機構の筒の大きさから制約を受けて後玉が小さい場合でも、案外写りが良く、使える描写のレンズが多いのが面白い。
 たくさん撮りためているが、掲載が追い付いていないので、順次増やしていく。

●M42マウント

ディスタゴン Distagon 25mmF4 (ツァイスイコンフォクトレンダー)

 IcarexのM42マウント用に供給されたが直後にカメラ撤退が決定したためにほとんど世に出回らなかったとされているレンズだ。東側ツァイスのフレクトゴンが前玉の大きないかにも広角レンズ然とした外観なのに比べ、こちらは少し長めの標準レンズのような外観で、小さな凹レンズが前玉になっている。レンズ構成などの資料がなく、いろいろ謎の多いレンズであるが、写りは大変すばらしい。デジタルでは少し周辺に着色があるが、ピントはシャープで使えるレンズである。
          
タクマ― SMC Takumar 28mmF3.5 (ペンタックス)
 後玉が小さく、周辺画質があまり良くないのではと思ったが、予想以上に良い。F3.5という開放F値も、撮像素子経由なら明るく見ることができ、ピント合わせも容易だ。
 
 
フレクトゴン Flektogon 35mmF2.4 (カールツァイス・イエーナ)
 フィルムで優秀なレンズは、デジタルでもよく写る。ピント面のシャープさ、画面全体の均一性、色合いもきれいだ。
 
スコパレクス Skoparex 35mmF3.4 (ツァイスイコンフォクトレンダー)
 デッケルマウントのレンズと同じとされているが、個体差なのか、こちらのM42マウントレンズは周辺描写が少し悪い。F8まで絞ると全体に均質になる。
         
タクマ― SMC Takumar 35mmF3.5 (ペンタックス)
 未だfpでは使っていない。
 
ウルトロン Ultron 50mmF1.8 (ツァイスイコンフォクトレンダー)
 被写体側の1枚目のレンズが大きな凹レンズになっていることと、描写が優れていることで有名なレンズである。デジタルでも描写は秀逸で、周辺光量の落ち込みや解像の悪化は少なく、絞り開放からたいへんシャープに写る。画面に太陽を入れるような逆光では強いゴーストイメージが出るが、画面全体のコントラスト低下は少なく、十分に使えると思う。
 
テッサー Tessar 50mmF2.8 (ツァイスイコンフォクトレンダー)
 絞り開放から良い描写で周辺までよく写っている。レンズ鏡胴に比べてレンズの径は小さく地味な外見ではあるが、実用になる良いレンズである。
 
アウトDクヴィノン Auto-D-Quinon 55mmF1.9 (シュタインハイル)
 絞り開放からよく写る。1段絞ればなお良い。ピント面はシャープでボケ味も良く、35cmまで寄れるので守備範囲が広いレンズだ。
 
パンコラー Pancolar 80mmF1.8 (カールツァイス・イエーナ)
 35mmと同様、デジタルでも優秀なレンズ。
ビオメター Biometar 80mmF2.8 (カールツァイス・イエーナ)
 絞り開放からよく写っている。近接でも描写が良く、色もきれいだ。
 
スーパーディナレクス Super-Dynarex 135mmF4 (ツァイスイコンフォクトレンダー)
 デッケルマウントと同一の光学系のようだ。絞り開放から良い描写であるが、絞り開放〜F5.6くらいまでは周辺光量は落ちる。市場にはあまり出回っていないレンズであるが、135mmというレンズは他にもたくさん選択肢がある上に今時は需要が少ないためか、安価なレンズである。。
         
         
●デッケルマウント

 このマウントは、直接ライカLマウントへのアダプターがないため、DKL/M42-M42/Lか、DKL/ライカM-ライカM/Lの2段のアダプターを重ねて撮っている。後者の組合せでは、ライカMからのアダプターにヘリコイド内蔵タイプを使うことで、レンズの最短撮影距離が長いハンディキャップを埋め合わせることも可能だ。レンズ開発当初には想定されていない撮影領域だが、これがまたよく写るので侮れない。フィルム時代では考えられない楽しみ方が出来る。

クルタゴン Curtagon 28mmF4 (シュナイダー)
 デッケルマウントでは最広角のレンズだ。残念ながら、デジタルでの四隅の画質はあまり良くないが、フィルムで撮っても少し怪しいので、時代的には仕方ないと言ったところだろうか。後期の、最短撮影距離60cmのタイプ。
 
クルタゴン Curtagon 35mmF2.8 (シュナイダー)
 周辺の色付きはあるが、絞り開放からコントラストがよくきれいに写るレンズである。最後期の最短撮影距離60cmのタイプ。ヘリコイド内蔵アダプターでさらに近接しても像はしっかりしている。
 
スコパレクス Skoparex 35mmF3.4 (フォクトレンダー)
 40cm近接タイプで、デッケルマウントの中では最も寄れるレンズだと思う。画質は素晴らしく、シャープでコントラストのはっきりした画像が得られる。
 
スコパゴン Skopagon 40mmF2 (フォクトレンダー)
 50cm近接タイプ。デッケルマウントは標準レンズや中望遠レンズが小型なので、このレンズのように長いのは特殊であるが、何しろ標準レンズの先にさらに3枚追加したような構成なので物理的に仕方がない。絞り開放では周辺光量の落ち込みと解像の悪化があり、被写体を選ぶ。中心部は絞り開放からシャープでよく写る。
 
レチナクセノン Retina-Xenon 50mmF1.9 (シュナイダー)
 60cm近接タイプ。あと5cmだけでも寄れると良いのだが、レンズシャッターSLRでは構造上やむを得ない。逆光には弱いが、シャープで良いレンズだ。
 
ゼプトン Septon 50mmF2 (フォクトレンダー)
 フィルムにおいてもそうだが、デッケルマウントの中で最も良い写りをするレンズの1本ではなかろうか。解像とボケの良さが両立していて、色も良い。
 
カラースコパー Color-Skopar 50mmF2.8 (フォクトレンダー)
 ゼプトンの影に隠れ地味なレンズという印象もあるが、その実、大変優秀なレンズである。画面周辺まで良像で、シャープ。廉価版のカラーランターと比べてレンズが1枚多いのだが、その差は歴然としている。60cm近接タイプであり、使いやすい。
 
カラーランター Color-Lanthar 50mmF2.8 (フォクトレンダー)
 フォクトレンダー社が60年代以降いろいろなカメラに搭載した廉価版の標準レンズで、前玉回転式でピントを合わせる3枚構成のレンズである。フィルムでも若干、周辺画質は悪いが、デジタルではより目立つ結果になっている。前玉回転式の宿命として、最短撮影距離が長く、1mまでしか寄れない。これは、レンズシャッターSLRの構造の問題ではなく、前玉回転式フォーカシングの収差からの制約だろう。
 
レチナクセナー Retina-Xenar 50mmF2.8 (シュナイダー)
 コダック・レチナシリーズのSLR用のレンズで、60cm近接タイプである。レンズ全長が薄く、ピント操作がしにくいほどだ。画質は良い。
 
レチナテレアートン Retina-Tele-Arton 85mmF4 (シュナイダー)
 4群5枚のクセノタータイプのレンズで、開放F値は暗く地味なspecだがよく写るレンズである。最短撮影距離は1.8mと長く、使えるシーンが限られるものの、ヘリコイド内蔵アダプターによって取り回しは格段に向上した。
 
ディナレクス Dynarex 90mmF3.4 (フォクトレンダー)
 良く写るレンズであるが、最短撮影距離が2mと長く、レンジファインダー機の中望遠に比べて撮影範囲が限られるのが惜しい。今後はヘリコイド内蔵アダプターを使ってもっと寄ったものを撮っていく。
 
テレアートン Tele-Arton 90mmF4 (シュナイダー)
 85mmの後に出ており、レンズ銘からレチナの文字がなくなっている。85mmと共通のヘリコイドなのか、最短撮影距離は1.8m→1.9mに伸びている。コンパクトなレンズで、フードをつけるバヨネット部分がないためレンズが前枠近くにあり取り扱いには少し戸惑う。写りはシャープで色も良い。
         
スーパーディナレクス Super-Dynarex 135mmF4 (フォクトレンダー)
 曇りがある個体なのであまり出番がない。加えて最短撮影距離は4mで、さすがに使いにくい。
 
テレクセナー Tele-Xenar 135mmF4 (シュナイダー)
 絞り開放から使える描写だ。最短撮影距離は4mで、構えてみて「近すぎたか」と思うことが多い。まだ慣れない。
 
●エキザクタマウント

 M42マウントに比べるとマイナーな領域になるが、良いレンズも多く、バヨネットマウントであるからレンズ交換が迅速なのも良い。エキザクタマウントは、レンズに付いた絞りレバーを押して絞り込み・カメラのレリーズ押し込みをするレンズが多い。これが、アダプターで使うとなると、シャッターリリースはカメラ側で完結してしまうから絞り込みの動作を忘れそうなので、マニュアル絞りモードにして使っている。

フレクトゴン Flektogon 35mmF2.8 (カールツァイス・イエーナ)

 19cmまで寄れて、拡大率がかなり大きい。ただし、広角レンズゆえ近接時のパースペクティブの強調が強いのでマクロレンズとは異なる写りである。それはさておき、遠景も近接も良く解像するレンズである。
 
アウトクヴィナロン Auto-Quinaron 35mmF2.8 (シュタインハイル)
 少し周辺の色付きがあるが、色がきれいでシャープ。
 
クルミゴン Curmigon 35mmF4.5 (シュタインハイル)
 トリプレットレンズの前に大きな凹レンズを置いた4枚構成のレンズで、一眼レフ用レンズとしては非常に小型に出来ている。周辺画質は良くないが、中央はかなりシャープに写り、撮り方次第では面白いと思う。
 
アウトクヴィノン Auto-Quinon 55mmF1.9 (シュタインハイル)
 M42と同じレンズなのかどうかは分からないが(レンズ前後の直径が同じように見えるので同じか?)、M42ともどもよく写るレンズだ。