オリンパス E-システムへの期待
+デジタルSLRつれづれ日記
03年6月−03年9月分
特別編(8/26 発表会)
★03年9月28日
新宿のヨドバシで実機を触って来た。毎度飽きないヤツだと自分でもおかしいが、つい触ってしまうのである。それで、14-54mmF2.8-3.5のズームレンズだが、レンズを14mmにして、絞りをF2.8に設定してプレビューをしたら、ファインダーがわずかに暗くなった。開放のはずだが、絞りが入るのだ。レンズ前面から見たところ、確かに絞りが動作している。つまりこのレンズ、ワイド側はF2.8より明るいのだ。半絞り〜1段くらいは明るい。ズームなのでそこからテレ側に焦点距離を変えて行くと、「開放設定」時に絞りが入る量は徐々に減って行き、テレ端では絞りは入らなくなる。これはワイド側でのMFがしやすいように配慮されているのだと思う。確かに、14mmではピントは深いから分かりにくいわけで、こういうのは嬉しい仕様だ。F2とかF2.4で出してスペック的な話題になるより、F2.8に抑えて画質と使いやすさのバランスを取ったのだろうか(根拠のない推定であることは承知だが..)。二眼レフでもこういう仕様(viewレンズの方が明るい)はあるから、これは独自の工夫ではない。いずれにしても、このレンズは買う予定なので、楽しみである。
新宿ヨドバシの展示コーナーはまた模様替えしていた。フジのコーナーがkiss-Dのコーナーになっており、E-1は3台分の展示台があるものの実機は2台に減っていた。AFの調子が悪いものがあったので、それが消えたのかも知れない。kiss-Dはというと、セットレンズの他に50mmマクロや70-200mmズームなども付けられるようになっていて、こういうところは「過去資産があると有利」というアピールになっている。E-1も、発売後には50mmや50-200mmズームを展示すべきだと思う。
★03年9月27日
オケの練習に行くのに間違って早く起きてしまったので、公式ページを見直したところ..なんと、フルサイズの作例が2つ、追加されていた。昨日書いたプロ5人の「フォトギャラリー」ではなく、「製品」のところを開いて、右端の「サンプル画像」である。URLは以下。
http://www.olympus-esystem.jp/products/sample/index.html
TIFFとJPEGがあってJPEGでも良像。なお、「製品」の「特長」も記事が追加されているように思うが、前からこんなにあったっけ。ともあれ、これだけ改定しておいて更新履歴でアピールしないというのは地味と言うか、何と言うか..忘れているのだろうか(笑)。それと、ここにサンプルがあるというのもいささか分かりにくいように思うし、サイトマップを見れば分かるとは言うものの、何かもうちょっと..足りないように感じた。
それにしても、TIFFでも一瞬で落ちてくるなあ。朝は回線がガラ空きだ。調子に乗って、A4に出力してみたが、画質は素晴らしいものがある。A3も出してみたい..が、さすがに遅刻しそうなのでやめておく。10月10日がますます楽しみになった。
27日追記:OMアダプタという画像が以下にアップされている。これが本当にその機能を持つものであるかは不明である。個人的には、真実であってほしいと思うわけだが..
http://www.dp-now.com/cgi-bin/i-forum/e-1.pl/read/239
★03年9月26日
公式ページ http://www.olympus-esystem.jp/ が更新されていた。「デジタルの現場報告」というページがあり、ルポ1「E-1開発秘話」とルポ2「E-1誕生を支えた"絵"へのこだわり」という記事が載っている。いずれも連載モノらしく、だけど次回は10/6というからずいぶん間隔が空くなあ..ルポ2の方は開発に助言した石丸諭氏とのエピソードらしく、何とな〜く、某公共放送の火曜日の夜の雰囲気(笑)。もうちょっと読点増やしたり文末を「・・・」みたいにすれば完璧だ(冗談が過ぎました、ごめんなさい)。それと、トップページに「プロが語るE-1」というバナーが付いて、第1回は石黒健治氏のコメントが出ている。さらに、ギャラリーページが改定されて作例のサイズを選べるようになった。フルサイズではないが。もっと早くに出来たことだと思われるものの、やらないよりはマシだからこの際あまりごちゃごちゃ言うまい。ただし、ついでに作例数を増やせばよかったのではないかと思った。誰もがオリンパスギャラリーに行けるわけではないからだ。
(内容についてはここには引用しないのでE-systemのwebを参照して下さい)
発売予定の10月10日まで、あと2週間になった。海外では10/3には出るとかいう情報もあったようだが、ここまで来たら10/10でも一向に構わない、よい物を作ってくれさえすれば。
★03年9月22日
ここのページの後釜になる「デジタルカメラ」のページをアップした。本来はE-1発売と共に差し替えようと思っていたが、Finepixもあるし、別にいいかと思って今から公開することにした。なぜか、F700なんてのも載っているところが我ながら怖い..生活設計大丈夫なんだろうか(こんなところで自問してどうする)。
★03年9月21日
19日に書いたE-1カタログの話。オリンパスファンであり、相互リンクさせてもらっている青べこさんのHPで、追加の指摘があった。ページは以下リンク参照。
http://www.geocities.jp/ao_beko/doc/dejicame.html
・4-5ページ:岩合さんの写真、少し明るく、カラーバランスを緑寄りにした。
・33ページ:左下、ツインフラッシュの写真で上下逆を修正。
これは気付かなかった。なるほど、と思う。
雨が降って出かけるのも億劫だったので、イタリアに旅行中のW君の*ist-Dで撮らせてもらったファイルをいろいろいじったりして遊んでいた。このカメラのデータは一見眠い感じがするが、いろんな加工に耐えうる潜在力を持っているように思われる。コンパクト機のデータはシャープネスも彩度も加工済みで、いじる要素は少ないし、いじらなくてもよいのがユーザの望みでもあるだろう。D-SLRではその辺、どうあるべきなのだろうか。私は長年マニュアル派だったから、いじれる方が良いが、あまりにもいじりすぎて現実離れするのもまずいと思う。E-1のサンプルは最近のものになると完成度は高まっているように思われるが、どんなデフォルト設定になって発売されるか、期待は高まる。そしてしばらくは、好みの設定を見つけるための試写を繰り返すことになるのだろう。
そういえば、ヨドバシのwebショップにエプソンのP-1000の価格が出ていた。69.8k円、大方の予想通りであった。ちょっと、E-1と一緒には買えそうもない。いっそ小型のPCの方が良いようにも思われるし、しばらく考えることにする。
★03年9月20日
台風の影響で天気が悪く、写真を撮る気にもなれず、とりあえず..で小川町のオリンパスプラザに行ってきた。E-1の写真展が開催されているのだ。プラザではすぐ触れるところにE-1の展示はなく、ケースから出して係員が説明するという形であった。もっとも今は、ここに来なくても量販店にも展示があるのだから、別に大掛かりにしなくても良いのか。それで写真展だが、これは見事に客がおらず、天気も悪いし時刻も遅かったというところもあるが、ちょっと寂しい感じは拭えず。作例については、8月の発表会の写真と同じものが多いようだが、新たに追加されたものもあった。個人的な好みで言わせてもらうと、岩合光昭氏、海野和男氏が「このカメラに合っている」、という印象。石黒健治氏、宮嶋康彦氏はなにやら独特の世界を展開していて、E-1以前に彼らの個性が好みに合うかどうかが試されているような気がする。ただきれい、だけではプロたりえないということか..それと、山岸伸氏が風景写真を出しているのに意外の感あり(失礼か!)。宮嶋氏の写真だと、遠景では解像が足りないように見える。他は画質としては納得できるものであった。
帰ってきて、ヨドバシ京急川崎で雑誌など買い、EOS kiss digitalを触ってみる。以前新宿のショウルームで触っているので改めてどうということはないが、隣の*ist-Dと並べるとやはり「ソレナリ」というところ。内蔵フラッシュ周りのデザインがくどいのと、テカテカの外観は馴染めない。それより、カタログに作例がなくて説明文が多いのは意外だった。銀塩カメラのコーナー近くにはシグマの宣伝コーナーが出来ていた。専従の係員までいる。秋商戦に新しい機種を投入できず、話題にならないのを恐れての企画だろうか。初めて見たのだが、300-800mmF5.6がSD-9に付けられていた。これはド迫力ではあったが、三脚が安いやつでグラグラ。昼の地震でぶっ倒れそうになったのではないかと心配になってしまった。シグマは最近(昔も)意欲的なスペックのレンズが多いが、広角側では若干、大きすぎるようにも思える。もう一回り小さければペンタックス用に買うのだが。4/3用のレンズは当然、考えてないのだろうな..120-300mmF2.8なんて、すごく魅力的なんだが。なお、E-1の展示も毎度のことながら触って来たが、ペンタプリズム部横に表示されている撮像面のマーク(Φ)からマウント面までの距離は、概ね40mmだった。カメラに定規を当てるわけには行かないので、自分の指にマークして帰ってから定規で測ったのだ。甚だ不正確ではあるが、少なくともOMの46.0mmよりは短いと推定される。OMレンズを使っての無限遠からの撮影も不可能ではなさそうだ。メーカとしては「デジタル専用設計」というウリを覆すアダプタなど作るのは本意ではないだろうが、ユーザとしてはあっても損はない。180mmF2が360mmF2として使えるなら..などと妄想は膨らむばかりである。
★03年9月19日
明日はEOS kiss digitalの発売日だ。値段がとにかく今までのD-SLRからすると安いので、かなりの数が出るだろう。もうちょっと小柄で、ファインダーが明るければ私も古レンズのアダプタ使用機として考えなくもないが、いずれも残念ながら..である。今後のD-SLRの方向性への影響はあるだろうから、見守って行くつもりではある。
ヨドバシに*ist-Dの正式(?)カタログが置かれていた。水曜に見たときにはなかったものである。16ページで、作例もふんだんにあるし、また、実画像と比べていじっていないように見えるので好ましく思える。いや、実画像の方を先に見てしまっているというのも変な話であるが(笑)。それで、ふと横を見るとE-1もカタログが補充されていて、アレ、ちょっとこれは..表紙の右上の「10月上旬発売予定」の下にある数字が、「2003.9」だ。実は今まであったカタログ、ここが「2003.8」だったのである。発売前に実機が展示してあるのも普通でないが、発売前に36ページのカタログが改定されてしまうというのも珍しいのではなかろうか。そんなわけで、つまらない話だが、以下に違いを挙げておく。
・表紙:2003.8→2003.9
・2-9ページ:変わらず
・10ページ:織作峰子さんの作例、シャープネスを落としている。8月のカタログでは猫の毛並みがちとガビガビというか、デジタル風強調が過ぎたように見えたが、これがソフトになった。椅子や壁、地面の描写もずいぶん異なる。どちらが元画像に近いのか、興味深い。9月の方が私としては好みだ。
・12-15ページ:変わらず
・16ページ:6-7行目、15-16行目に改行を入れた。多少落ち着きが出たか?
・17ページ:変わらず
・18ページ:CCDの写真を小さくして文章の塊と分けた。文章そのものは変わらず。さらに、下段にあるTIPAアワードの欄を圧縮して上の文章部分のスペースを増やした。見やすく直したようだ。
・19ページ:右、中段のマウントの写真を拡大した。これにより、左右のページの文章の終わりが同じ行に揃った。見やすいと言えばそうかも知れないが、別に..という気もする。
・20ページ:変わらず
・21ページ:水色に塗られた部分の右下、スーパーソニックウェーブフィルターの図を変えている。余計なところに赤色が塗られていたのを、フィルター部分のみに改定した模様。うーん、細かい..
・22-27ページ:変わらず
・28ページ:11-22mmズームレンズの写真の右下に「(大きさ・重さ、未定)」と追加。説明文の「・・・にもかかわらず、画像周辺部でも・・・」の読点の後に「非球面レンズを2枚使用し、」が挿入された。
・28-30ページ共通:レンズのMTF曲線の左下に「MTF曲線」が追加された。
・31ページ:変わらず
・32ページ:OLYMPUS Studio 1.0の説明文の下に「*E-1にはOLYMPUS Studio 1.0(30日間体験版)が同梱されています。」が追加された。これは必要な情報だろう。
・33-35ページ:変わらず
・36ページ:「E-1同梱品」の箇所、「蔵衛門(体験版)」が「蔵衛門(30日間体験版)」に、また8月では抜けていた「OLYMPUS
Studio 1.0(30日間体験版)」が追加になった。
とまあ、私もこんなことをして細かいというか..それでもまじめに直していることは評価したい。生産の方は順調なのだろうか?。私はそっちの方がずっと気になる。
★03年9月17日
E-1の話題も尽きて、2chの4/3スレッドは荒れ果てているが、堂々巡りはいつものこと。マターリと発売を待つことにする。CFだけは先に買って、どこかで試写させてもらおうと思っていたのだが、最近海外サイトでの作例も十分多くなり、もう実機が来るのを待つだけでいいという気分だ。
わりと新しい画像を下記からダウンロードしたが、なかなかいい。
http://dp-now.com/archives/000310j.html
ところで、*ist-Dを買ったW君が今日からイタリアへ飛んだ。初めて買ったD-SLR、W君の悩みどころはレンズ、メモリ、ストレージと一揃い。レンズは同時発売のFA
J 18-35mmF4-5.6に、友人から借りたシグマの28-105mmF2.8-4を加えて持って行ったようだ。このシグマのレンズ、先日の合宿で画像を見せてもらったがかなり健闘していて、いやー試してみるもんだなぁと思った。単焦点でも1-2段絞らないと良像にならないとなれば、ズームと割り切るのもアリだろう。ただし、このシグマのレンズは若干、大きくて*ist-Dには似合わないのがネックといえばネックだ。ストレージは私も頭の痛いところで、いま標準的な20GB程度のものは2-3万円というところだが、実はEPSONのP-1000が欲しい。液晶画面付きで画像の拡大も出来るから便利だ。詳細は以下参照。発売延期になっていたが、このほど10月31日と決まった。
http://www.i-love-epson.co.jp/products/photopc/p1000/p10001.htm
まあ問題は、値段だろう。オープン価格という最近の流行で、価格が予想できないがいくらなんでもこれが数万円以内ということはなかろうから、6-9万円の間かねえ。当分は長期の旅行予定もないのでとりあえず見送り。CFカードだけで何とか使いまわすつもりだ。
★03年9月15日
東芝フィルの合宿と、京王(新宿)の中古カメラ市で連休が過ぎ去ってしまったので、しばらくE-1のことが頭になかった。が、せっかく新宿に行ったのだからついでにヨドバシに寄ってみた。既に話題になっているE-1のデモコーナーだが、マルチメディア館、デジカメフロアのデジタルプリンタがあったところに半円形の展示台が置かれて、その左半分に3台のE-1が置いてあった。レンズは標準ズームだ。真ん中の機体は近接領域でのAFがおかしくて、縦線だけ(例えば展示台のパネル端部)だとピントが合わない。隣の機体は大丈夫なのでこれは不良であろう。激戦区新宿でこれではまずいと思うが。頭上には「ヨドバシカメラ社員が試作機で撮影しました」とあるポートレイトがあって、A3の大きさにインクジェットで印刷したものだがなかなかきれいだ。ただ、ちょっと位置が高すぎて、鑑賞距離としては良いのだろうが、見やすいとは言いがたい。スペース上はこれが限界か..試作機でモデル撮影とは羨ましいが、いや、仕事で撮れと言われるとつまらなくなったりするものかな。なお、発売日が10月10日予定となっていて、日付が具体的に示された。店員氏曰く、「決定です」と。力強く断言してくれた。楽しみに待つとしよう。
ところでその展示台の右半分はフジのS5000、F700のコーナで、F700のカタログがあったので1部もらってきた。小さいながらも作例(使用例)が載っているのはフェアだし、言いたいことが良く分かる構成になっているように思われた。希望小売74.8k、実売59.8kにさらに臨時(?)の値引きが2k、税込み60.69kからポイント20%(=12.13k)、リーズナブルな価格だと思う。何だかこれもそのうち買ってしまいそうな気がする。
★03年9月12日
今日はフジのF700の話。
「部品調達の遅れ」というそっけない理由で、遅れに遅れていたF700が発売になった。この機種が発表になったときはE-1の話は未だなかったので、実はこのF700を買うつもりだったのだ。それが何時の間にかこんなに遅れてしまい、その間にE-1を予約して、もはや身動きできない状況(笑)。気軽に使えるコンパクト機、というのも良いなあと思いながらも、59.8kを捻出するのは難しく、とりあえずいまはパス。
それで、今日ヨドバシで実機を見た。値札が用意されていなかったので京急川崎では売っていなかったのかも知れない。横長ボディはソニーやミノルタにもあったけど、割と「先進的」デザインで気に入らなかった。しかしこのF700は私のような古い感覚のヤツに合っているようで、なかなかカッコよいように思う。スイッチ類は小さいのだが良い位置にあって使いやすく、液晶画面が大きくてきれいに見える。私の好きな(?)フラッシュ禁止モードもすぐに出てくるし、操作系はずいぶん練られていると思った。画質は、ヨドバシ社員氏の撮影したという写真が、コンパクトモデルとしては出色の出来で、良好のようだ。1/1.7型に310万画素×2のCCDで、大きな画素と輝度成分用の小さな画素を並べているため、従来のハニカムCCDとは受光面積も違うだろうし、単純比較は難しいとは思うが、いずれにしてもよいアイディアである。4/3陣営にこのハニカムSRが加わったらさぞおもしろいと思うのだが、それは妄想が過ぎるというものであろうか(過ぎるな..)。
★03年9月11日
2chの4/3スレッドがちょっと荒れていて、以下のような書き込みがあった。前後は略。
> ここのHPの作者「某掲示板では」ってよく書いてるけど、
> 昨日からの状況について反論するのかな?
実は、プロバイダがアクセス規制になっているらしく、書けない(笑)。それで、特に反論などというものはない。そもそも未だ実機を所有している人がいないカメラで、良し悪しの判定は難しい。以下をここに記しておく。
>>862 さん
作者です。
「反論」というと角が立ちますので簡単にコメントします。まあ皆さん、意見を言うことは重要ですし、私もオリンパスの社員じゃないので別にいいです。
カメラは個人でこれと思ったものを買えばいいと思います。先行他社は既に実績もあるし、オリンパスにはそれ(レンズ交換式D-SLRの)がない。webでの宣伝もまだまだ足りないところがある。製品にそのハードルを越える魅力があればいいですが、製品ラインナップもサポート体制も未だ見えないところがある、となればしばし様子見もアリでしょう。
ただ、ペンタックスやオリンパスの参入で、選択肢が増えて賑やかになってきたことを、私は歓迎します。
★03年9月10日
オリンパスアメリカのサイトに、何と使い方講座が掲載されている。気が早いというか、気合が入っているというか..
http://www.olympusamerica.com/e1/e1_lesson/E1_BasicStartup/index.asp
これは普通の人が読んで参考にするという程度を超えているような気がする。そもそも、まだ発売まで1ヶ月あるのに!。日本のサイトもここまでするほど準備が整っているだろうか..
ところで、少し前に案内が送られてきたのだが、OCC(オリンパスカメラクラブ)がクラブキャメディアを吸収して、その名も「オリンパスズイコークラブ」になるという。今まで、ズイコーというレンズ銘はOMレンズを最後に、コンパクトカメラなどでは使われなくなっていたのだが、今度のE-1発表で「ズイコーデジタル」として復活している。このクラブ改編も、この名前を広めようという宣伝の一環であろう。新会員の登録のための用紙に、アンケートが付いていたので、自由記述欄には9月4日に書いたような要望事項を手短に記入しておいた。アンケートには使用機材を選ばせるものがあったのだが、私、オリンパスのデジタル関係の製品を一つも持っていないのであった。だからアンケートは最初のOMズイコー部分を除き、ほとんど白紙(笑)。いやー、役に立たないアンケート結果だったかも。そういうユーザもいるってことで。
★03年9月8日
E-1発表会のレポートを載せているサイトがあった。写真が大きくて、すごいな。海野さんの講演のとき、前の方でフラッシュ焚いて撮っていたのはこの方だったのか..なお、メインページもたくさんの写真が掲載されておりなかなか面白い。E-1発表会のURLは以下だ。
http://wadaphoto.com/e1.htm
自分の顔写真までしっかり載せて、度胸あるなあ。私にはとても出来ない..
ところでまたも*ist-Dの話題。某掲示板では作例のアップが続いているが、「作例ってほど作品か?例になるほどのものか?」だって..別に作例って、そんな言葉の定義を語るところでもあるまいに。まあ勘違いして突っかかる人がいるのも掲示板。気にせず写真をアップすればいい。それで「作例」あるいは「試し撮り」の結果だが、概ね絞り開放では眠い画像になりがちだ。また、絞ってもアンダー目でどんよりした画像に見える場合があるようで、これは特に空や強い照明などがあって白飛びを懸念しての露出設定だと思うが、これを正直に「使えない」と見てしまうのはもったいない。一昨日撮らせてもらった画像もちょいと明るさをいじればまるで問題ない。色もしっかりと出てくる。何もしなくてきれいな画像が得られればそれはもちろん良いのだが、大した手間ではないので、いろいろ試してみるのが良いのではなかろうか。白飛びしたデータからは色は出てこないのだから。プリント時に一枚ずつ補正するのが面倒ならドライバで好みの設定を作ればいいし、カメラ側である程度起こしておくというのも手だろう。レタッチソフトでまとめて一定の補正もできるのか..実は、フォトショップをあまり細かく使っていないので分からず。来月からはかなり勉強が必要だ。
..と書いていて思い出した。E-1の発表会ではデータをまるでいじらずにプリントアウトさせてくれたのだが、そういう意味ではずいぶん思い切ったことをしたものだと今にして思う。
(私の画像は夜景で、ぶれていたので色味以前に使えない画像だった..トホホ)
★03年9月6日
本日はE-systemの話は休題..
友人W君が*ist-Dを買ったので、練習の時にちょいと触らせてもらい、ついでに手持ちのCFに何枚かデータを書いて持ってきた。買ったその日に他人がごちゃごちゃいじくるのも気分が良くないだろうから、わずかな枚数で済ませた。FA35mmF2、FA50mmF1.4、FA28-70mmF4を使って見たが、50mmF1.4はかなり苦しい。銀塩でもF1.4でほとんど撮っていないので比較材料はあまりないが。35mmF2は良い。SLR用35mmF2では最後発と思われるこのレンズは評判がいいのだが、D-SLRでも使い勝手が良さそうだ。フルサイズ換算では53mm付近になる。28-70mmは健闘している。解像はしっかりしているがちょいとモヤっていた。35mmと50mmの作例を以下に挙げておく。
(E-systemのwebにはフルサイズ作例を載せろと言っているが、自webではリサイズ..申し訳なし。容量がそろそろ足りないので。)
今回のW君はSLR自体が初めてなのでレンズ資産はない。そういう人がD-SLRで広角をそろえるのは難しい。今回同時発売のFA
J18-35mmF4-5.6が安価なので当面の用は足りるだろうが、「やはりF2は明るいっすねー」という感想だった。18-35mmに加える単焦点、ということで考えると、35mmでは望遠端、28mmF2.8、24mmF2が中間で使いやすいように思えるが、24mmF2になると値段も高いし、大きくなってしまう。31mmF1.8はもっと高いからW君としては考慮外だろう。銀塩フルサイズとの兼用で考える人は広角レンズとして活用できるからいいが、D-SLRのみの人には「広角の明るいレンズを標準レンズ付近の画角として使う」のは無駄な投資になってしまうのだ。まあ他に選択の余地がなければそれを使うしかないのではあるが。35mmF2あたりは価格もそれほど高くないし、レンズの出来もよいのでお勧めだと思うが、皆考えることは同じようで、早速売り切れの店も出ているらしい。
★03年9月5日
遅まきながら、ヨドバシ京急川崎にもE-1の展示が出現した。出かけるついでだったのでほんのちょっとしか触れなかったが、8月26日に触った感触とはいささかも変わるところは無かった。当たり前だが。ついでに、レンズを外して露光可能であることを確認(絞り優先AE可能)。フランジバックさえ合えばE-system以外のレンズでも絞込み測光で撮影は可能のようだ。もちろん、近接専用のマクロレンズなら無限遠は関係ないから使用可能だ。マウントアダプタなどを工夫する人が出てくるだろう..と思っていたら、早速海野和男氏がやっておられた。ここ2-3日、小諸日記をチェックしていなかったので知らなかったのだが、それにしてもマクロスイターにマクロキラーとは..この人のチャレンジ精神には頭が下がる。
ペンタックスの*ist-Dが販売開始され、作例がアップされ始めている。新宿駅の写真なんて、いかにも買ってすぐという写真があるのは微笑ましい。何しろ、このカメラは電池が専用充電式ではないので(単三アルカリでも撮れる!)、買ってすぐ稼動させることができる。旅先などではありがたい仕様ではなかろうか。友人が買う決意を固めた様子なので、ぜひ見せてもらおう。
★03年9月4日
量販店での展示が全国で行われているらしい。発売1ヶ月前に実機が置いてあるというのは珍しいのではないか。掲示板にはインプレッションもかなり書き込まれている。面白いことに、評価は両極端だ。AFが速い・遅い、静か・うるさい、MFしやすい・しにくい、それぞれの判断でいいとは思うが。スーパーインポーズについては、有った方がいいという意見が多そうに見える。AF-SLRでは既に一般的になっているから、無いと寂しいのだろう。私のようなMF派だと、たとえAFでもアレは要らないと思ってしまう。いま持っているAF-SLRも全て、その機能がないものばかり。要するに時代遅れのヤツなんだろう(笑)。
あるところに、このページが「オリンパスの広報みたい」と書かれていた。そんなわけはなくて、広報ならもっと気の利いたことを書くだろうと思う。オリンパスに注文をつけたいことも多々あって、それも織り交ぜていたつもりだが、分かりにくいというならここでまとめておこう。大きくは2つ。
・将来の計画をもう少し具体化してはどうか
現状のカメラ、レンズ、では不安に思う人も多い。「来年5本はやろう」「小型版・高画質版を計画している」というが、近日に具体化して発表する必要はないだろうか?。具体化すると、他社がぶつけてくるというリスクがあるので、他社動向も見て渋っているのだろうか。しかし、先行の他社もD-SLR専用のレンズラインナップを作り始め、ある意味「専用設計」のメリットを他社が証明しつつある。オリンパスは明るさやズームレンジでそれらを超えるものを企画しているにも関わらず、それが十分認知されていないようにも見える。インパクトが足りないのだ。振り返ると、そもそもの発表から発売まで時間がかかってしまったわけで、いまさら空手形を出すと信用に関わるということで慎重になっているのかも知れない。昔のOM(M)システムのときのように、結局発売されなかったレンズなどがあると、突っ込まれる可能性も否定できないが..
(インパクトが足りない、について補足。私個人は十分だと思っているが、世の中、話題になるにはある程度無茶が必要なことも確か。D-SLRなんて全台数から見ればニッチだよ、と言ってしまってはオシマイだ。それではシェア20%は覚束ない)
・作例などの充実
情報、計画を出していくことも含まれるが、E-systemのwebは更新頻度が今ひとつで、特に作例は足りないように思われる。有名写真家を使うのはいいが、リサイズした写真では..著作権への配慮かね。ならば、社員が撮って「普通の」写真をアップしてもいいだろう。というより、これは既に遅しで「よかっただろう」。これは、7月にやってほしかった。いや、これからこの世界に足を踏み入れる人もいるだろうし、頻繁に更新していくことは重要だ。なお、プラザや量販店で実機の展示を増やしたのは良いことだ。
というわけで、もはや発売まで1ヶ月となった今は、実機の作りこみで手一杯というところなのかも知れないが、長期戦略としては、今後の計画を徐々に顕わにしていくべきだと考える。
ところで、またまた他社話題。ペンタックス*ist-Dは、明後日が正式発売だが、明日からもう販売される動きのようだ。量販店の倉庫に運び込まれるケースを見た、通販でステイタスが「発送済み」になったとか、いろいろな証言が見られる。いやまったく、うらやましい。
★03年9月3日
あまりネタがなくなってきている..
ユーザ向け発表会(とはいえ対象はほとんどOCC会員)は昨日の大阪で終わりだと聞いていたが、それが済んで、今日からオリンパスプラザで実機の展示が行われているはずだ。また、都内の量販店にも展示カメラが現れたとの情報もあった。まだ1ヶ月前だというのに、ずいぶん手回しの良いことだが、限定したユーザ発表会だけでは閉鎖的な印象は免れないだろうから、これは歓迎すべきことであろう。6月下旬発表で10月発売、他社は後から発表して9月に発売というわけだから、デモ機くらいは9月から出しても損はなかろう。もっと積極的にやって、認知度を上げてもらいたいものだ。
某掲示板に貼られていたが、米国で使ってみた人のレポートが以下に出ている。
http://www.sportsshooter.com/message_display.html?tid=3622
写真自体は小さくリサイズされているのでなんとも言えないが、インプレッションはけっこう誉めている。米国人(かどうか確信はないが)らしい大げさな表現かも知れないが.."dead
quiet"などと書いてある!この方、全米オープンテニスで撮影したとあるから、この死んだように静か、というのも必要な要素だったのかも知れない。
ペンタックスの*ist-Dはいよいよ今週末に発売になる。ひょっとすると、私の周りで購入する人がいるかも知れないので、楽しみである。それが実現した暁には、手持ちのCFカードで何枚か撮らせてもらおうかと思っている。容量の都合上ここでフルサイズをアップするわけには行かないのだが(ページの趣旨にも反する???)。
★03年8月29日
新宿に行ってきた。ヨドバシに行ったところ、価格はネット通販価格と同じで、ポイントは現状10%、ポイントについては確言を避けていたが、これは近くの競合店の動向を見ながら今後調整するのであろう。実際にはオリンパスにまだ発注を出す段階ではないとのことで、今は予約とは言っても伝票を積み重ねている状態らしい。それなら、ということで予備の電池も予約票に追加してもらった。価格はもうほとんど決まりだろうから、あとは待つばかりである。
その後、西新宿の三井ビルに行った。ここにはキヤノンとペンタックスのショウルームがある。18時近かったので、まずはキヤノンに行ってみる(18時閉店)。キスデジタルを見るが、中途半端な印象。色合いも、大きさも、訴えるものがない。いやこれは、価格が大いに訴える商品だからそれで十分、ということであろうか。右手のホールディングも今ひとつで、あまり小さく感じない。ファインダーは素通しに近く、ピントはあまり分からない。ハーフミラーで4割しかファインダーに光をくれないし、さらにペンタダハミラーで像も暗い、着いているレンズも暗い、となればフォーカシングスクリーンは素通しにしないと難しいのか。それでピンが合ったところにスーパーインポーズで赤く照射するわけだが、せっかく一眼レフなんだからピントがどこにあるかは自分の目で確かめたいと思う。お古レンズのアダプターでの使用はほとんどムリそうだ(そんな用途はキヤノンは想定していないだろう!)。値段を考えればよくやっているとは思うが..
そしてペンタックスフォーラムへ。ここは、年末年始を除いて年中無休、なんとお盆も営業しているのだから大したもので、すこぶる評判がよろしい。今日は平日だから当然やっているが。さて、*ist-Dのところにはおじさん1人、プロっぽいお兄さん1人がいて*ist-Dを触っていた。小さい。脇で見るに、これは従来のD-SLRとは一線を画す佇まいを見せている。この大きさだけでも存在価値があるのではなかろうか。その人たちもお気に入りのようで、なかなか順番を回してくれない(笑)。それでいろいろ置いてあるレンズを眺めながら過ごしていたが、置いてあるレンズは、盗難防止のため大きく「展示品」と刻印され、さらに念の入ったことに絞りが動作しないように(常に開放)なっている。何もそこまでしなくてもとは思うが、先日後輩が「プレビューしたがピントがよく分からなかった」(絞り込んでピント範囲を見る動作)と言っていたのは、これが原因であろう。*ist-Dに付属の18-35mmレンズは絞りが動作したが、他は全部だめで、試しに撮影すると露出overの連発であった。それで、*ist-Dはというと、大きさは確かに小さくて、右手の感触も良好だ。ちょっとグリップとレンズマウント部が近くて爪が当たってしまうのは気になったが、これは慣れるだろう。プラスチック外装だが上手い処理で、安っぽく見えないのは良い。ファインダーはD-SLRでは最高の部類に入ると思われる。像が大きいし、表示も見やすい。スーパーインポーズは私としては不要だ。AFはあまり速くないのだが、これはペンタックスフォーラムの照明が暗すぎるのではないか。明るいレンズでは速かった。シャッター音はMZ-S系で、シャキシャキ感があって活発な感じ。うん、これもいいカメラだ。E-1がなければ35mmF2を標準レンズにしてこれを入手するところだ。そんな資金はさすがにない。このカメラも価格がスペックの割に高い、という人がいるが、そんなことはない。大きさも、ファインダーもスペックのうちである。私はE-system派になったわけだが、将来予定されているという小型版も、*ist-Dのようなまとまりのよさを実現して欲しいものだ。
★03年8月28日
ヨドバシのインターネット通販店での価格が出た。ボディ228k、14-54mmが59.8kだそうである。予想通りというか、ボディはもうちょっと高いかと思っていたので、まあまあの値段か。それでも、先行各社に比べて高いという話もまた出そうだ。ヨドバシのwebでは10月15日発売予定になっていた。
26日の記事の詳細版、といっても文章が長くなっただけのものだが..をアップした。トップからリンクしているのも同じページだ。写真を多くしている。
★03年8月27日
26日の記事に写真を追加した。さらに、箇条書きではなく文章形式にしたものも起草中なので、近日にアップ予定(こちらは写真を多めにする)。←アップ済み
今朝早朝か昨夜遅くというべきか、掲示板(確認したところ3種)に本ページがリンクされた。私が張ったわけではない。これで今まで30回/日のアクセスがいきなり半日で600回を超えた。おそるべし、ネット掲示板というところだが、他にこういう情報をアップする人はいないのだろうかと思う。昨夜から今日にかけて、某有名匿名掲示板のE-1スレッドではアンチ派の方々がオリンパス及びE-1に罵詈雑言を浴びせ掛けている。面白いのは、今までスペックで劣っているとか、カタログ数字系発言が多かったのに、今は単に「バカな会社」とか「30年も続くわけが無い」といった、根拠もなく煽る文句ばかりになってしまった。これもここの掲示板らしいといえばらしいわけだが、おそらく実機が出てきて現実味を帯びてきたことへの妬みであろう。何を買うか、それは消費者の個人的な判断である。私も、このカメラを誰にでも薦めるわけではないし、他社のカメラをけなすつもりはない。意味の無い言葉の応酬は醜いばかりである。
★03年8月26日
発表会に行ってきた。別途写真も追加するが、まずはテキストのみで報告する。
(8/27 写真追加済み。拡大するものには枠が付いています。写真が多いのは→詳細版)
結論:極めてよい出来に思われた
(1)会場全体
・大きな会場でまず海野和男氏の講演会。作例をプロジェクタで3*4mくらいに引き伸ばして、それをバックに語る。色ノリがよく、すごくきれいだ。特に蛍の写真には感激。
・「私はこんな風に撮らないんですが」と言いつつ連写して見せて、軽快そうだった。体験談としては、突然の大雨に降られて大丈夫だったこと、他社カメラを使い大雪山で撮っていて撮像素子にダストが乗ってしまったということなど、実際の作例中のゴミまで示して話された。
・講演が終わってから前の人から順に展示会場に案内される。混んでいて展示物が見えにくい。人は年配の方々が多かった。OCC会員とデジカメのユーザ登録された方を対象に招待状を送っているので、ユーザといえ一般とはかなり異なる層だと思われる。
・技術コーナー(部品が展示されている)では、水しぶきをかける展示があって、「え、こんなに濡れていいの」というくらい濡らしていた。驚いた。
・作例コーナーには5人のプロの作例があって、B1サイズの大きさのプリントが飾ってある。非常に美しい。石黒さんのはweb作例と似たような傾向で渋めの色になっていて、おそらく本人の好みでそういう色にしていると見た。
・最後に実機展示(撮影)コーナー。全レンズを触ることが出来る。また、フルオプション(ストロボや増設電池)のものやシンプルのものなど、好きなものを選べる。ただし、超混み。窓際は夜景で、花・ジオラマのコーナ、一番奥にF-1マシンとRQがいらっしゃって、どれを撮ってもいい。
(しかしF-1マシンはどうやって49Fまで運んだんだろ)
・花のコーナには海野氏もいて、気軽にお話ができた。私は話さなかったが、お高く止まっていない実直そうな方で、好感度高し。
・数えたわけではないが、E-1は20台くらいはあった?
・なお、実機は9/3からオリンパスプラザで触れるようになる。
(2)ボディ
・造りはしっかりしている。厚さがあって、右手はしっかりホールディングできる形状・感触になっている。頻繁に使いそうなボタンは右手付近にあってよろしい。
・大きさの割にあまり重さは感じなかった。ただし、これは人によるだろう。私は体が大きいので。
・ファインダ倍率は50mm装着時で0.96倍、実際は焦点距離が2倍相当だから実画像に対しては0.48倍相当になって小さいかも知れないと思っていたが、実際見たところ小さいとは思わなかった。比較用にM-1を持っていたが、違和感はなし。4:3画面で、下に液晶の情報表示部があるので、ほぼ正方形の視野になり、ファインダ倍率とペンタ〜接眼部の大きさをバランスよくまとめられているように感じた。
(横長画面だと、視野を広げつつ倍率を上げると光学系が大きくなるばかりで不利)
・AFは3点で、画面周辺にはない。CCDが横方向に小さく、ミラーが小さいため、大型のAFモジュールが搭載できないためと推定するが、私はMZ-Sでも中央1点でしか使っていないので、このくらいがちょうど良かった。これは個々人で意見が異なるだろう。
・スクリーンは明るく、シャープに見える。コントラストも良好で、MFもしやすい。
・シャッターはたいへん静か。シャッター部が小さく、ボディが分厚いため音が外に出てこないのかも。ミラーショックも少ない。
・Pモードでサブダイヤルを回すとプログラムシフトになり、これは案外使いやすかった。ペンタックスのハイパープログラムと発想が同じ?(E-20とかに既についていたら単に進歩に遅れた感想でしかないが..)
(3)レンズ
・AFは問題なく、速い。ヨドバシなどで展示してある他社に比べて遜色なし。
・コアレスモータは静かで、全く音がしない。EOSと同じ感覚。これを触ってしまうと、ペンタックスのボディ内モータなどはいささかガサガサした感じがしてしまいそうだ。
・AFは2段階に動く。さっと近くまで行って、最後に微調する。正確だと思った。
・MF時はピントリングの動きに従って電動でレンズを動かしている。その感触は良好で、適度なトルク感があって、ワンテンポ遅れたような動作はなく、スムーズに出来た。300mmF2.8のMFは、銀塩MFレンズに比べるとピントリングがむしろ重いくらい。AF用レンズは一般に回転角が急でMFに向かない(少し回すとピントが変わりすぎて使いにくい)が、この電動MFでは手動の場合に回転が緩くなり、MFがやりやすい(精度の高い)設定になっている。
・14-54mmズームの最近接22cmは使いやすい。ズームであることを忘れさせる。このレンズだけでほとんどの撮影ができそうだ。サイズはタムロンの28-75mmF2.8とほぼ同寸。これは予約してあるので、楽しみである。
・50-200mmズームはオリンパスプラザで見ていて知っていたが、やはりコンパクトに出来ていると感じた。いま都市対抗を撮ったりしているが、こういうレンズがあるといいなあと切に思う。
・新しいレンズの計画などは言っていなかった。残念。
(4)プリントコーナー
・混んでいて、待ち時間が長かったが、ソフトの操作説明などもあって丁寧。
・ただし、夜景を撮ったのだが、ブレてしまった(笑)。時間がなかったので、これは諦めた。また、プリントは速い設定で、写真的にはあんまり参考にならなかったかも。人が多いから仕方ないが、落ち着いて試せる機会があった方が良いようにも思った。9/3以降のオリンパスプラザの対応に注目したい。
(5)最後に
・システムカタログ、コンセプトカタログ、E-1とプリントされたレンズクロス、プロ5人の作例プリント、予約キャンペーンのレリースをくれた。
・システムカタログの作例はwebの5人に織作峰子さんも加わって6枚。きれいだった。
・プリントサンプルはシステムカタログに比べると色味が不自然に見えた。
・システムカタログに11-22mmのレンズ構成(10群12枚)、作例があったが作例が小さいのでよいかどうかは分からず。MTFは11mm側で周辺2mmくらいで落ちるものの全体は良さそうに見えた。
・なお、手持ちのCFにデータを書き込んでいる人がいた。私は事前に聞いてみてNGと言われたのだが。持っていけばよかったと激しく後悔した。公式見解と現場の解釈は、常に同じとは限らないということが分かっていなかったのだ。
(まあ、あと1ヶ月ちょっとで実物が手元に来るのだからいいけど)
★03年8月22日
量販店では早くもkiss digitalの価格が出て、予約を受け付けている。まさに、早く客を取り込もうという動きなのだろう。それだけ、これが売れると踏んでいるのである。まああの値段(118k、ヨドバシ)なら頷ける。*ist-Dも185kという値段をつけて(ヨドバシ)、いよいよD-SLR秋の陣の幕が切って落とされたわけだ。わがE-system陣営は一番初めにプレス向けに発表して、ユーザへの発表(実機に触れる機会)も発売日も一番遅くなってしまった。ここらへんのお坊ちゃま風な鷹揚さはこの会社らしいと言えなくもないが..値段でムリしても今後の展開(損益)に悪影響を及ぼしそうだし、かといってあまりに超然と構えているのも一般ユーザの取り込みが出来ないだろうし、難しいところであろう。コンパクトモデルや、来年5本程度予定しているという新レンズの概要などでも発表しないと、広い層から支持を得られないのではないかと危惧してしまう。私はいずれにしても予約しているので、関係ないが。
デジタルカメラマガジンの9月号にいくらか作例が出た。雑誌にも出ているが、webではフルサイズが見られる。URLは下記。
http://digitalcamera.impress.co.jp/03_09/tokuho/index.htm
(他のカメラの作例も混ざっているので注意)
なんだか、http://www.digitalcamera.jp/の作例に比べるとかなりきれいになっているのだが、これは個体差なのか、撮影者の腕なのか..モデル撮影はレフで起こしているので、私などの撮影スタイルとは異なってしまうが、夜景などはかなりの線に行っているように思う。26日の発表会も六本木ヒルズの49階だそうだから、夜景撮影ができるだろう。楽しみである。
★03年8月20日
EOS kiss digitalが発表になった。話では、ボディ12万円、同時発売の専用ズームレンズ18-55mmF4-5.6(フルサイズ換算29-90mm相当。D-SLRも含め他機種には使えない)と合わせて14万円を予定しているのだそうで、まさにキヤノネットの再来という感じである。ただ、デザインはプラスチッキーで安っぽく、「ええ〜っ?」と思ってしまった。それだけ、コストダウンしているのだろうし、これでも買う人はたくさんいるだろう。12万円という価格は、世間一般の感覚からはエントリーモデルの絶対値としては高いだろうが、今までのD-SLRの流れからすると破格に安いことは確かだ。上級コンパクト機と価格帯がだぶってくるし、ここからステップアップして来る人もいるだろう。もうちょっとソリッドな外観でブラックボディなら、マウントアダプタ専用機として購入を考えるところだったのだが(おいおい、どこにそんなカネがあるんだ..それと、バッファが4コマ分というのはいささか小さいと思う)。それにしても、直前に10Dを買ってしまった人は、後悔するだろう。一昨日、某所で買ったばかりの10Dのピントが合わない(レンズと相性が悪い)とクレームをつけている人を見かけたのだが、この人も今ごろ後悔しているかも知れぬ。
..E-1に話を戻さねば。オリンパスから発表会の招待状が来て、それに出席で返信したことは既報だが、今日、案内の葉書が届いた。「実機による撮影とプリント出力もご用意しております」とあるが、これは自分で撮ってその場でプリントする、ということなのだろうか。まさかそんな時間のかかることはすまいが、これは良い方に期待が裏切られると嬉しい。26日、あと6日間、楽しみに過ごすことにしよう。
★03年8月18日
ヨドバシに行ったら、大きな板に「新発売!」とE-1のことが書かれていた。いよいよ予約開始か(それ以前も受けてはいたが)。ただ、価格は未だで、9月になってからでしょうか、とのことだった。カタログはオリンパスプラザにもあったサマリーカタログしかなく、未だ詳細Verは配られていないらしい。それより問題は、この板にぶら下がっている*ist-Dの印刷物で、「発売延期のお知らせ」って、そりゃずいぶんと古いものを付けているよなあ..正式発表が出ているんだから、さっさと変えればいいのに。ここらへん、京急川崎店はあまり感度がよくないというか、ニコンD2Hの案内はすぐに出すのだから、要するにブランド名で扱いが違うのか。妙に納得。
★03年8月12日
digitalcamera.jpとdpreviewでフルサイズの作例が公開されている。
http://www.dpreview.com/gallery/olympuse1_samples1/
(フルサイズはリサイズされたサンプル写真の下、"Original"と書いてある右のファイル名をクリックすると出る。「大きいファイルだぞ」と警告が出るので、回線がナローの方はご注意)
http://www.digitalcamera.jp/report/E-1-030811/
dpreviewの方が個人的な嗜好に合っているためかきれいに見えるのだが、気のせいだろうか..シャープさもこちらの方が上に見える。なお、フルサイズサンプルというのは非常に厳しい見方になる。何せ68×90cm(72dpi)というサイズに拡大して見ているのであって、大抵は「なんでこんなにボヤボヤなの」と言いたくなるものだ。本来そんな大きな画像を30〜40cmという近さで見るわけはないのであって、比較する際は他社の画像も同じ大きさで見なければならない。ためしに何枚かプリントアウトしてみたが、全くレタッチなしでもかなりきれいなプリントが得られた。A4だから大したサイズではないものの、私はこれでいいかと思った。
とはいえ、dpreviewのほかのページにチャート試験結果があって、その結果は先行他社に比べて劣った結果になっている。オリンパスファンだから目をつぶる、などとは言わない。これは正直、厳しい結果だと思う。最小解像度が足りないのか、モワレが出ているし、グレーパターンを感度を変えて撮ったデータでは高感度時のノイズが目立つ結果になっている(ISO400までは特段問題はなさそう)。特に解像度は、500万画素機だから600万に比べて劣るのは仕方ない、というのはまずい。というのも、E-1の場合、画像のアスペクト比(縦横比)は4:3でAPS-Cに比べると横が狭い画像なので、縦のピクセル数はAPS-Cサイズとほとんど変わらないのだ。ここらへんは、私のようないいかげんなユーザが普段使う分にはほとんど表に出てこないところだとは思うものの、後から出たのにそれじゃ、と思われるのはマイナスだろう。
今回の試写はベータ機であり、量産ではまた処理ソフトなどがアップデートされていると推定されるので、もうちょい良くなって欲しいとは思う。
★03年8月8日
ペンタックスの*ist-Dの発売日が正式発表になった。9月6日だそうだ。動く実機も発表会で手にとって見られたらしい。大きさは先行各社より一回り小さく、今までの銀塩カメラの操作性とあまり変わらないように配慮されているように見える。元々ペンタックスはボタン類が多くない、使いやすいカメラが多かったので、その思想は良いと思う。APS-CのCCDなので、画角をフルサイズ焦点距離で換算するには1.53倍する必要がある。それにしても、先に銀塩の*istを出したのが裏目のようにも思う。実機を見ないうちは「イストのデジタル版でしょ」と片付ける人もいそうだ。しかし画像によると全然、仕上がりが違って見える。20万円近いカメラが普及機と同じような仕上がりでは、買う方も困るとは思うが。Kマウントの資産がある人は、堂々とこれを買うことができるだろう。動的なスペックは先行の他社に及ばないが、銀塩時代から重厚長大、超高速、大量速写といったコンセプトと無縁のカメラを作ってきたわけであるし、それゆえ小型でまとまりのよいものが多かったわけで、必要十分な機能があれば良いのだ。私もMZ-3、MZ-Sと持っているが、シンプルで分かりやすい操作性は、落ち着いて撮ることが出来てありがたい。同時発売のレンズは、明るさやズーム比の割に小型にはなっておらず、ここらはより小さいCCDのオリンパスE-1の方が有利になっているようだ。E-systemとしては、これに対抗する小型機もそのうち出すのだろうが、私は、しばらくはE-1のみで過ごすつもりだ。
★03年8月6日
9月3日から予約した人に、抽選でF1観戦ツアー+試写会が当たるキャンペーンが始まるという。7月に予約を入れた私は対象外だろうか(笑)。まあそんな人は特殊なのであって、予想外だろうから、改めて9月になったら応募葉書をもらいに行くとしよう。実はF1のころは東芝フィルの本番の前の週だから当然練習があるわけで、当たっても行けないのだが、もれなく当たる「オリジナルグッズ」が欲しい。おそらくロゴ入りのストラップか、カメラバッグあたりだと想像するが、実はそういうのがいま、欲しいのだ。95年に買ったバッグがかなり老朽化し、フィルム収納部に穴が開いて使いにくいったらありゃしないのだ。私は、バッグを希望(笑)。
★03年8月4日
発表から1ヶ月を過ぎ、新たな情報(画像サンプル等)が出ずに大丈夫かと思っていたら、オリンパスから「デジタル一眼レフカメラ新製品発表会」の案内が来た。カメラクラブ会員に送られている模様だ。8月26日、平日だがこれは行くしかあるまい。出欠を返答しなければならないので、入場を制限した発表会になるらしい。8日に受付締め切りで、詳細はまた折り返し案内というからこれは忙しい。盆連休返上でがんばるのであろう。大いに期待する。しかし一般の希望者はどうするつもりなのだろうか。カメラ雑誌にも情報が出なかったし、新聞広告でも出ているのだろうか。E-systemのwebにも情報が出ていないので、やはり限定されているのだろう。カメラクラブ会員は通常より熱心な人が多い可能性が高いから、ここから宣伝して行こうということかも知れない。とはいえ古い銀塩ユーザも多いし(私もその一人)、どれだけアピールできるか?
8月26日といえば都市対抗で忙しい時期なので、その記事をまとめるのと重なるが、発表会の模様はここで報告する予定である。
★03年7月26日
小川町のオリンパスプラザに行って来た。E-1とレンズ、周辺機器がディスプレイされていた。触ることは出来ないが、実機の大きさなどを実感できるのはありがたい。大きさはほぼ予想通りで、それほど小型ではない。向かって左側の肩がもうちょっと低くなれば「小さい」という印象を与えられるかもしれないと思うのだが、これはとにかく最初に画質優先で勝負するモデルだから致し方ない。レンズの14-54mmF2.8-3.5は数字上、タムロンの28-75mmF2.8とほぼ同寸で、量販店でその大きさは確認しておいたから、これは全く予想とは違っていなかった。50mmマクロや50-200mmレンズは予想より少し小さかった。特に50-200mmは小型に出来ている。タムロンに200-400mmF5.6というレンズがあるが、これとほぼ同じくらい(帰宅後調べたら2cmほどオリンパスの方が短い)。それで明るさはF2.8-3.5なのだからこれは便利だ。何だか「便利すぎてつまらない」などと、いやーなことを言いそう..今のところ望遠ズームは予定外だが、来年になったら「都市対抗はこれで撮る」などと言っているかも知れぬ。
意外だったのはカタログがあったこと。「サマリーカタログ」とあるので概要を示した簡単な広報資料のようなもので、実際にはもっと詳しいものを作るのであろう。小さい画像だが、右にそれを上げておく。内容は、webや今月の雑誌に書かれている内容とほとんど変わらない。でも、webはPCを立ち上げないと見られないわけだし、こういうものを手元に置いて時折見るのも良いだろう。
そういえばカメラクラブ誌にあった「ユーザ向け発表会」という点を聞いておきたいと思い、係員に聞いてみた。PCでイベント一覧(?)のようなものを調べてくれたがそのようなものは無く、別フロアの事務所に電話して、少し年配の社員氏を呼んで来た。その人も、そういうことがクラブ誌に載っていたことを知らず、詳細は分からなかった。クラブ誌は季刊になってしまったので、次号は秋号で、その発表会の予告を載せることが出来ない。やはりE-systemのwebか、OCC会員にはダイレクトメールあたりか。カメラ雑誌も20日発売なので広告しても8月下旬にはギリギリで、効率がよろしくない。さて、どんな手段で知らせるのか、楽しみだ。
その後新宿の量販店に別件で行ったら、ニコンD2Hの記事が掲示され「予約受付中!」と張り紙してある。オリンパスのは、ない。ここらへんにブランドの扱いの違いが現れていると思ったが、よく見渡してみると、そもそもオリンパスのコーナー自体がないのだった。そう、OMが撤退して一応ショーケースに在庫があるわけだが、それはオリンパスコーナーと大きく掲示しておくほどのものではないのだった。まあ、実際に予約は受けてくれたのだから別にいいが、寂しさを感じずにはいられなかった(あ、ペンタックスは来月発売なのに、何も掲示がない..これはもっとかわいそう)。
★03年7月21日
今月のカメラ雑誌が出揃った。一通り読んだが、E-systemに関する内容は今までインターネットで得られていたものと大差はないようだ。作例の追加と、年末発売予定の11-22mmF2.8-3.5ズームレンズの外観が出ていたのが私にとって新しい事実だった。月刊誌の締め切りは早いだろうから、6月24日の発表記事くらいしか反映できないのは仕方ないのかも知れない。海野和男氏の作例は各誌で異なったものを出しており、それぞれなかなかのものである。マクロというのはくっきり感が出て作例向きなのであるけど。というのも、限られたスペース(画素)でモノの解像感をアピールしやすいのだ。従来のデジカメのカタログで、卓上のコインや化粧品などのアップ、という作例が多くて風景写真が少ないのはそれが理由だと思う。それはさておき、雑誌レポートでは6月24日の発表会で大きなプリントが展示されていたらしく、その写真を早く見たいと思う。遠景の作例が特に見たい。全般に、まだ情報が足りないようだ。
他に新しいところと言えば、雑誌広告が初めて登場した。見開き程度であり、内容はe-systemのHPの内容そのままであるが。発売になってからは数ページを使った広告タイアップ企画のようなものも出てくるとは思う。私は、広告は性能を文章で書くより、作例が重要だと思うのだ。作例もいろいろいじってオリジナルじゃないだろうと疑ってしまう向きもあるが、無いよりマシ。
7月7日に書いた、海野和男氏の「小諸日記」は一時「テスト中のカメラで」などと言葉を濁していたが、最近また「オリンパスの50mmF2マクロ」などと実名が出るようになった。作例は相変わらず冴えている。マクロ撮影は根気の要る作業で、いつも感心してしまう。
http://eco.goo.ne.jp/wnn-x/unno/files/diary/index.html
(昆虫などが苦手な方はご注意いただきたし)
[余談]
それにしても、8月末に発売予定の、ペンタックス*ist-Dはどうなってしまったのだろう。広告すら出ていないようだが。いや、全誌、全ページチェックしたわけではないが、いささか気になっている。C社の10Dショック(価格)でいろいろ検討しなおすところが出来てしまったのかも知れぬ。
そういえば、延期に延期を重ねているF社の700というやつも実は以前から気になっていたのだが..ここはしっかりした理由の説明もなく延期しているので、かなりの異常事態と思われる。米国では出始めているようだが、ハニカムSRが上手く立ち上がらないのだろうか。
★03年7月16日
等倍サンプルが某所で紹介されていたので、見た。これは、良い。URLは以下だ。
http://www.dcfever.com/news/0703/olympus_e1bl.jpg
香港のサイトで、混んでいるのか、データを落とすにはかなり時間が必要だろう。かといってここにupするわけにも行かないからなあ。どうしたものか。
レンズは50mmF2マクロで、F2開放のマクロ写真であるから深度は浅い。ボケが自然で、口径食が小さく、良好な描写だ。点光源のボケ像の周囲がほんのり紫色に染まっているが、許容範囲だと思う(これは人によるだろうが)。色、ピントも良く、等倍で見ても破綻はない。フラッシュを使った作例なので光量が十分あるのか、ノイズは感じられない。明暗差がある、室内のタングステン光などの作例が見たい所だ。
私の場合、予約したということもあるが、期待が高まる。ユーザ向け発表会が待ち遠しい。
★03年7月13日
ヨドバシにて、フィルタを買うついでにD-SLRのコーナーに寄って、EOS-10Dに17-40mm(この場合フルサイズ換算は27-64mm)を付けて触らせてもらった。17-40mmは35mm判でも広角ズームとして使うから止むを得ないところもあるのだが、それにしても大きい。レンズがもうちょっと細くならないものか。これを持ち歩くのはどうも..私は体も手も大きいので外見上のバランスは問題ないが、小型システムに慣れてしまったので心理的にはこれは大きすぎる。そんなわけで、E-1と14-54mmの予約を入れてしまった...もう、O社と心中するしかない。などと、ヘンなことを言ってはO社に失礼であろう。いつ発売になるか、価格はいくらなのか、不透明な要素は多々ある。初期不良があるやも知れないし、後でソフトを書き換えなければならないとか、値段がどんどん下がって損した気分になるとか、いろいろ問題もあるかも知れないが、このページを書いているわけだし、結果を見届ける必要はあるだろう。
などと書きながら、今日使っていたのは30年前の広角レンズで、これで画質が不満かと言われると別にそうでもない、というわけで、我ながらずいぶん矛盾した性格だと思ってしまう。
★03年7月7日
画像がないと話にならない、という意見は随所に見られ、私も同感だ。いまテスト撮影をしておられる写真家で、海野和男氏のホームページでは「小諸日記」というページでいくつか作例が出てきている。URLは以下だ(昆虫などが苦手な方はご注意いただきたし)。
http://eco.goo.ne.jp/wnn-x/unno/files/diary/index.html
この中で、7月4日のモンシロチョウの写真がすばらしい。もっともここまで来ると、カメラよりは撮影者のセンスが良いのであろう(http://eco.goo.ne.jp/wnn-x/unno/files/diary/1057302010.html)。クリアでボケもくせがなくてなかなかのもので、こういう作例が増えるとファンも多くなると思われる。その通りの、あるいは同等の写真が撮れるかは別だが、それは従来のカメラでも同じことで、仕方が無い。オリンパスでは8月下旬にユーザ向けの発表会を予定している(オリンパス・フォトグラフィ誌)というから、何らか大掛かりな展示でも考えているのかも知れない。チェックしておかねば。フォトグラフィ誌ではE-1の特集ページを企画中とのことだが、残念ながらフォトグラフィ誌は昨年から季刊になってしまい、即時性がなくなってしまっている。月刊なら発売までにあと2回知らせることが出来るのに、季刊だと次号は発売予定の10月である。もっともカメラクラブ誌の宣伝効果というもの、元々高が知れているのかも知れないが。一般誌での取り組みに期待したい。
7月14日 追記:海野氏のページ、新たにアップされた前と同じような雰囲気の写真の説明が、「テスト中のカメラ」という表現に変わっていた。E-1作例だと思うのだが、オリンパスから何か言われたのだろうか。E-Systemの公式ページで海野氏の作例を使っているわけだし、別に今になって隠すこともないと思うのだが。まさかE-1とは違うボディでもあるまい?
★03年7月2日
あまりネタもないわけだが、避けて通れないところで、ボディについてコメントしてみようと思う。
実は、連写性能や画素数ということにあまり興味がない。しかしオリンパスが「プロ用に徹した」と言うので、ついこの言葉に反応したスペック好きな連中は、ボディ性能が物足りないなどと言うわけだ。社長がああいうことを熱く語れるというのは考えようによっては恵まれた環境にあると言えるが、現物がないので一般消費者にはあまりピンと来ないのかも知れない。
・画素数、CCDイメージセンサ
出力2560x1920で4915200画素ということになる。RAWデータで約10MBだからかなり大きい。RAWで撮る人はマイクロドライヴか、1GBくらいのコンパクトフラッシュが必要か。コンパクトフラッシュも、今までは大きくて小型カメラでは無駄に大きいと思っていたが、集積度が上がって逆にこの大きさが活きてきたような気がしないでもない。デジタルSLRでたくさん撮る人には有効だろう。CCDイメージセンサについては知識がないのであまりコメントしようがないが、画素ピッチは6.8μmで、APS-Cタイプのセンサの7.4〜7.8μmと比べてもそれほど小さくは無い(ただしAPS-Cの画素数は600万)。詳細のサイズは公表されていないが、フルフレーム式のセンサを使い、受光部の大きさを稼いでいるというのが売りだ。今月のアサヒカメラ誌の「高画素神話に喝!」という記事では便宜的に画素ピッチという数字を使っているが、これはセンサのサイズを画素数で割って出したもので、実際の受光部はそれより小さいので、大きく傾向を掴むには問題ないが、APS-Cと4/3を比べるとなるとこれは微妙だ。インターライン式とフルフレーム式では倍くらいの受光部の面積差があるらしく、フルフレーム式を使うとダイナミックレンジが広がるというのがオリンパス(やコダック)の主張である。もっともこれは競合会社も良いセンサを使えばいいというだけの話で、いずれは並ばれたり抜かれたりする運命にある。つまりタイミング次第ということ。
アスペクト比は3:4、つまりこのフォーザーズ規格というのはセンササイズとアスペクト比を引っ掛けたネーミングなわけだが、デジタルカメラ専用規格だからモニタサイズに合わせた形になっている。従来の35mm判カメラを基準に考えると、2:3だ。3:4だと日本のユーザが自宅でプリントアウトするとなると紙のサイズに合わないが、海外の紙のサイズだとこちらの方が合うように思う。アスペクト比については、私も24×36、6×4.5、6×6、6×9といろいろ使っているので、特に抵抗はない。
・ファインダ系
視野率約100%、というのは良い。従来の銀塩カメラでは、元々スライド枠で隠れる部分があること、そして同時プリントをする人はもっとトリミングされたプリントしか得られなかったので、視野率はむしろちょっと小さい方が合っていたわけだ。デジタルカメラになり、誰でもモニタ上で隅々まで見えるということになれば、これは100%が良いのは明白であろう。ファインダ倍率は、50mmレンズ装着時-1ディオプトリで0.96倍。これは大きいように見えるが、実は大きくない。50mmレンズはフルサイズ相当で100mmになってしまうわけで、その前提で0.96倍というわけで、事実上0.48倍である。これは「50mmレンズ装着時」という基準が合わなくなってきているように思うがどうだろう。APS-Cタイプセンサのカメラでも0.88倍などとあるが、これも実際は周囲がトリミングされたファインダ像を見ているようなもので、フルサイズで0.88倍というわけではない。しかし拡大光学系をペンタプリズムの後ろに付けると奥行きがどんどん大きくなってしまうので、これは頭が痛いところだろう。将来予定されているという小型機は、ここをさらにケチらなくてはならないかも知れない。
・シャッター
最高1/4000秒、マニュアル時やシャッター優先時の最長設定は60秒、バルブは最長8分。数字としては標準的だろう。耐久性を15万回と宣伝しているのは、数打ちゃ当たるでたくさん切るようになったデジタル時代を反映したものかと思う。メタルのフォーカルプレンシャッターは定期的に交換が必要で、この回数を増やすことは意味がある。シンクロ同調は1/180秒だが、オリンパスお家芸のFP発光での全速同調が用意されている。FP発光は昔のFP級バルブの持続的発光のように、フラッシュが断続的に発光してシャッターが全開していなくともフィルム・撮像素子全面に露光できるというものだが、シャッターが小さくしか開いていないから当然、大光量がないと有効な露出が得られない。そこで今回はGN50という大きなフラッシュが用意される予定である。ただ、私は、このFP発光をOM-3Tiでやったことがなく、興味は無い。日中にポートレイトを撮る人には必要だろうが。
・連写
3コマ/秒、連続12コマまで。連続12コマというのは先行しているD-SLRよりは性能が良い。3コマ/秒は物足りないという人は多そうだ。私が今まで使っていたカメラでは5コマ/秒が最高だが、この巻き上げで連続撮影をしたことはない。迅速に巻き上げられて次に備えられているということの方が重要だったから、今回のスペックでより重要なのは、バッファの大きさであろう。連続12コマなら問題はなさそうだ。
・外装、その他特徴
141×104×81mm、660g。厚みがもう少し減ればと思わないでもない。しかし回路基板にずいぶんとたくさんのLSIを載せているようで、しかもこういう大データを迅速に処理するとなれば発熱の工夫も必要だろう。イメージセンサと液晶は、発熱に弱いのだ。そう簡単に薄くはなりそうもない。
ボディは防滴構造だという。電子機器の塊であるから、この配慮は有難い。雨が降るとあまり撮らないのだが、雨ゆえの被写体もある、という方にはお勧めだ。
また、このボディで売りとなっているのが防塵。ローパスフィルタの前に防塵フィルタがあって、超音波でダストを落とす仕組みになっている。銀塩では次々と新しい面(フィルム)が出てきて、常に動いているからダストの影響は比較的少なかったわけだが、撮像素子は固定されているから、付いたら付きっ放しになってしまう。これは案外利きそうだ。
ともあれ、早く実機が見たいものである。
★03年6月27日
ヨドバシに行って、カタログとか配布予定を聞いていますかと質問したら、さすがに「まだちょっと分かりません」との答えだった。当然か。8月か9月ごろにはいくらなんでも出てくるとは思う。
さて、今日もレンズのことを書きたいが、昨日のような比較はあまり面白くない向きもあろうから、いまあるラインナップと、将来への期待を書いてみたい。
現在予定されているラインナップを再掲する。
ED 300 mm, F2.8 tele (600mm)
E 14-54mm, F2.8-3.5 zoom (28-108mm)
ED 50mmF2 macro (100mm)
ED 50-200mm, F2.8-F3.5 zoom (100-400mm)
E 11-22mm, F2.8-F3.5 zoom (21-44mm) ←これは03年末ごろ?
このうち、私が買うとしたら標準ズームの14-54mm、広角ズームの11-22mmが有力だ。しかし、私はスポーツ観戦の趣味もあるので、そのときは50-200mmも魅力的である。さすがに300mmはムリだ。もしカメラが、レンズ情報なく動作する仕様になっていれば、だれかがマウントアダプタを作る可能性があるわけで、そこらへんの仕様も気になる。ただし、フランジバックが長いと無限が出ないから要注意である。いま、4/3システムの共通規格なるものは一般には公開されていないので、果たしてマウントアダプタで古いレンズを使うことが出来るかどうかは全く分からない。もし、長くて無限が出なくても、マクロレンズを付ける分には問題ないわけだが..どういう結果になるかは現状何とも言えない。
↓それで、ここからはほとんど妄想になるのだが(笑)↓
オリンパスによると、将来F値固定ズームや単焦点の大口径広角、望遠も予定があるらしい。ここでまず気になったのは、F値固定ズームである。私は上記の発売予定のズームでも十分に明るいと思っているのだが、この将来出すというF値固定ズームとは、いったいどういう仕様なのか。これは、従来の銀塩の「大口径」ズームであったF2.8ということはあるまい。それでは上述のレンズと半絞りしか違わないからだ。となるとこれはF2固定という線が出てくる。OMの時代に設計してみたというF2固定ズームは大型で実現しなかったと伝えられているが、4/3システムならそれが可能かもしれない。テレセントリック設計の分を差し引いても、案外小さく出来てくるのではないかと期待が高まるのだ。また、いま予定されているズームレンズも相当に斬新なスペックのはずなのだが、多少暗くてもいいので10倍ズームというのも有り得る線だと推定している。14-140mmF4(28-280mmF4)などという固定F値ズームがあっても魅力的ではないだろうか。
そうすると、単焦点の立場はどうなるのだろうか。F2では意味が無い。あるいはF2で超小型、という線も良いが、ここはやはり、象徴的なスペックのものを2種類くらい出しておくのが良いだろう。例えば20mmF1.4(フルサイズ換算40mmF1.4!)、あるいはOMで昔「世界初」として長年君臨していた21mmF2に倣って、10mmF1.4(20mmF1.4相当。これは厳しい..)とか。中望遠の需要も大いにあるだろう。70mmF2(140mmF2相当)なんてのが標準ズームより一回り細く出来ればこれは良さそうだ。将来予定していると言う小型機向けのパンケーキタイプなどというのも良いと思う。絞りリングがないので、もうこれは本当に薄く作ってしまうのだ。
..とまあ、結局のところ大多数の人が買うのは普通の標準ズームなのだろうが、中には私のようなアホがいて買ってくれるかも知れない。光学的に妄想の域を出ない点もあろうと思うので、上記は本気にしないでもらいたい..単なる希望、である。
★03年6月26日
一昨日、昨日と某匿名掲示板では相当に議論があったようだが、見るにそれは「議論」ではなかった。従来のカメラとE-1のスペックを比較して貶しあっているだけで、実に寒いお話であった。操作は現物を触ってから、画像やspecは写真を撮ってから分かるものである。言葉尻だけ捉えてあまり熱くなってはいけないと思う。
さて、そう言いながらも現状は材料がないので、スペック表を見たところでのコメントになるわけだが、今日はレンズについて。標準ズームとしてE
14-54mm, F2.8-3.5 zoom (28-108mm)が用意される予定であるが、これについて考えてみよう。
・大きさ
似たようなところの他社製レンズと並べてみよう。
1.オリンパスE 14-54mmF2.8-3.5 φ73.5×88.5mm,445g
2.タムロン28-105mmF2.8 φ87×112mm,880g
3.タムロン28-75mmF2.8 φ73×92mm,510g
4.キヤノンEF17-40mmF4 φ83.5×96.8mm,475g(10D使用時フルサイズ換算は27-64mm)
35mmフルサイズにおいて、このレンジでF2.8通しとするには「2」のタムロン並みに大きくなってしまう。3年前のレンズなので、今ならもう少し小さいものが出来るとは思う。最新の「3」のレンズはこのクラスでは極めてコンパクトであるが、その分ズームレンジが短くなってしまう。
デジタルSLRで使うという想定なら「4」のキヤノンが比較対象になる。しかしこのレンズはフルサイズでも超広角ズームとして使えるという条件があるためか、F値を大きく(暗く)しても直径が小さくならない。大は小を兼ねるという考え方もあるのだが、デジタルしか持っていない人には無用な大きさになってしまうだろう。あるいは、将来フルサイズCCDが安くなって廉価なD-SLRが出るのだろうか..
サイズとしては「3」のタムロンがほとんど同じなので、いまどういう大きさか実感してみたい方は、量販店で上記のレンズを触らせてもらうと良いだろう。同じ大きさで、望遠側はさらに1.44倍まであるのだから便利だと思う。
・価格
7万5千円という希望小売価格である。量販店なら、最初10%くらいの値引きと10%程度のポイント還元があろうから、実質6万円前後のスタートになるかと推定している。これが果たして適正か、というと私の感覚ではまず適正だと思う。上記のレンズで希望小売価格を比較してみると、
1.オリンパスE 14-54mmF2.8-3.5: 75000円
2.タムロン28-105mmF2.8: 130000円
3.タムロン28-75mmF2.8: 55000円
4.キヤノンEF17-40mmF4: 120000円(10D使用時フルサイズ換算は27-64mm)
ということになる。まあまあな線だと思うがどうだろう。オリンパスの場合、2分の1の大きさのCCDに結像させるために解像度も精度も倍で作るという制約が発生するわけで、それは自ら選んだ道であるとはいえ、なかなかがんばった価格ではないかと思われる。
・取り回し
最短撮影距離と、倍率の比較をしてみる。
1.オリンパスE 14-54mmF2.8-3.5: 22cm,×0.26(フルサイズ換算×0.52)
2.タムロン28-105mmF2.8: 44cm,×0.21
3.タムロン28-75mmF2.8: 33cm,×0.26
4.キヤノンEF17-40mmF4: 28cm,×0.16(10D使用時フルサイズ換算×0.26)
キヤノンは広角ズームなのだが最短はかなりがんばっている方だ。私が旅行などに出て近接撮影したいものといえば、旅先で見つけた小物(ショウウィンドウの飾りなど)や、半券を切られる前の切符類であるが、これは30cmくらいまで寄れると便利なのである。そういう意味では今回発表された14-54mmは最適だと考えている。「3」のタムロンも良いと思う。
また、この14-54mmは×1.4テレコンや中間リングが使用可、と公表されている。中間リングを入れると、フルサイズ換算1.3倍までのマクロ撮影が可能だ。標準ズームにテレコンというのは実は前代未聞なのであるが、これはテレセントリック設計の賜物だろう。テレセントリック設計とは、撮像素子への光束の入射を垂直に(近く)したもので、デジタルカメラの場合、CCDの受光素子への入射光が均一になるという利点がある。テレコンを使うとフルサイズ換算39-150mmF4-5のレンズになり、緊急避難的ではあるがちょっとした望遠レンズとしては使えるだろう。
・画像
これは、何とも言えない。オリンパスはリサイズ・圧縮していない画像を公表すべきであろう。公式サイトでは有名写真家による作例が出ているが、著作権に配慮したのか、画像が小さいのだ。そして、妙に暗い画像なのだが、まさか、web担当者が暗いところに座っていて、モニタが必要以上に明るく見えているのではないだろうな..(冗談)。なお、画像を取り込んで明るさを調整すると、かなり良像になった。それをここに貼ってしまうと訴えられるだろうからやめておくが、いずれにしても、webの作例は早急に改善して欲しい。それがだめなら別の画像をアップしてもらいたい。
★03年6月24日
スペックを見たところ、感じたことをコメントしたい。
・CCD
これは、4/3(Four-thirds)システムといわれている通り、4/3インチCCDを使っている。従来のE-10/E-20が2/3インチだったので、面積は4倍になった。500万画素と、先行したD-SLRに比べると控えめだが、CCDのフォトダイオードのサイズを先行のAPS-CサイズCCDとほぼ同じ大きさにして、画質面で迫りたい考えと思われる。私はそれほど画素を必要としていないので、これで十分。
CCDのサイズは、オリンパスの主張によると、光学設計や量産性でベストの選択なのだという。私は光学設計については専門ではないが、従来のAPS-Cや35mm判フルサイズの場合、D-SLR用に設計していない銀塩用レンズは周辺部の像が甘くなってしまう。光線が斜めに入り、CCDの受光素子が効率よく集光できないからで、C社のwebのサンプルイメージも周辺はかなり悪い。C社の場合、過去のレンズ資産を活用してデジタルに移行してもらうにはこれがベストだったのだろうが、一方、オリンパスはというと、AF化に失敗して電子化されたレンズラインナップが全くなかったわけで、それならいっそ新たに全部作ってしまおうではないか、という発想は正しい選択だと思う。そしてCCDを比較的小型のものにして、レンズ設計に余裕(大きさ、明るさ)を持たせたいと考えたのだと推定する。
一方、CCDの量産性という点だが、明らかに小さい方が良い。これは半導体技術者の端くれとしてよく理解できる。同じパーティクル密度(ウェーハ上に存在する異物の密度、確率と読み替えてもいい)なら、チップの小さい方が歩留(投入した数に対して、良品が取れた割合)は良い。しかも、CCDは有効な画素領域にディフェクトが存在してはいけないので、この歩留を上げるのがかなり厳しいのである。半導体メモリでは、予備回路を入れて、ディフェクトがあるラインを他に置き換える技術(リダンダンシ)があるが、撮像素子ではそれは許されないからだ。試しに、会社のあるラインの実力で、APS-CやフルサイズCCDの歩留を計算してみたところ、今のD-SLRの価格が納得できるくらいのコストになった。その数字をここに書くわけには行かないのだが、正直な話、あの大きさのチップを作るのは半導体会社としてはイヤであろう。
・ボディ
141×104×81mm、660gである。そんなに小型ではないが、将来は小型版も用意するという。私は手が大きいので、このくらいは許容範囲か。電池や記憶媒体のスロットがスペースを食っているのか、厚みがある印象だ。オリンパス得意のL型ボディで、銀塩時代からあるが、海外では使っている人をよく見かける。ボディに関しては実際に触ってみないと何ともいえないので、とりあえずこんなところか。防滴になっているのは最近のオリンパスのお家芸と言えそう。
記録に関するスペックはあまり興味がないが、バッファを増やして秒3コマ、12枚の連写を可能にしたのはなかなかのスペックである。また、撮像素子へのダスト付着を防止するために、超音波でダストを除去する装置がついているらしい。
・レンズ
いま見えている予定は以下である。( )内は35mmフルサイズ換算の焦点距離で、ちょうど2倍になるから計算がしやすい。
ED 300 mm, F2.8 tele (600mm)
E 14-54mm, F2.8-3.5 zoom (28-108mm)
ED 50mmF2 macro (100mm)
ED 50-200mm, F2.8-F3.5 zoom (100-400mm)
E 11-22mm, F2.8-F3.5 zoom (21-44mm) ←これは03年末ごろ?
レンズ銘にズイコーが復活し、Zuiko Digitalとなった。昔のファン(=私)には受けるだろう。300mmF2.8が国内の希望小売価格87万5千円と高額だが、他はわりといいところかも知れない。標準ズ−ムの14-54mm(7万5千円)はF2.8-3.5と明るく、先日出たタムロンの28-75mmF2.8とほぼ同サイズ、それでいて108mm(フルサイズ換算)までレンジがあって最短撮影距離は22cm、これは便利だろう。撮影倍率は0.26倍とあるが、実はこれもフルサイズ換算で倍になるので、なんと0.52倍相当。マクロレンズは要らないのではないかと思えてしまう。
と言いつつ、いきなりマクロがラインナップされているのもオリンパスらしく、今後が楽しみである。特に、予告されている広角ズームや、単焦点の大口径広角・望遠も準備されるようで、これに一番期待している。
オリンパスのサイトにはMTFも公表されているが、銀塩の世界で標準であるmmあたり10本・30本ではなく、20本、60本のデータになっている。つまり、このシステムにおいて十分な画像を得るには倍の解像が必要なわけだ。性能はよさそうで、周辺に行くほどコントラストが上がっている図まであった。こんなのは初めてである。
オリンパスのサイトのサンプル画像は小さすぎ、画質自体ははっきりとコメントできない状態なので、これは今後充実することを期待する。
まずはこんなところか。明日以降、情報が新たに追加され次第、何かコメントすることになろうと思う。