07年12月中旬
マレーシア出張(2)
第1日
第2日
第3・4日
第3・4日 07年12月13-14日
本日は
8時半に出発し、会社と関係のある部品工場(2社)での見学と打ち合わせがある。打ち合わせと言っても、TEMでやる会議に比べれば議事は少ないし、今日は余裕がある日だ。
またまたたくさんの朝食を取って、昨夜買
ったF&Nのオレンジを飲んで、チェックアウトの準備をする。何も買っていないのに、来たときよりカバンが膨れてしまうのが謎である。チェックアウトはすぐに済んで、予定通り8時半にホテルを出発した。今日は現法の運転手だけで、現法日本人技術者の同行はないが、現法の技術者で、いま私のところに実習に来ている中国系マレーシア人のGさんが途中で合流することになっている。車はメルセデスのE200で、Eクラスに2000ccがあったとは知らなかった。現法の東芝側責任者の社用車はE320なのでそれなりに差がついているようだが、それでもSクラスというわけではない。関税の関係であまりに高額なクラスは効率が悪いということだろう。それで、そのE200だが、やはりEクラスのボディに2000ccでは少々パワー不足の感があるけど、高速での安定性はなかなかだ。昨日、腰高なエスティマに乗っていたからそう感じるのかも知れない。
交通は非常にスムーズだ。目的のA社近くには予定よりかなり早く着いてしまうが、同行予定のGさんを乗せた車との合流が上手く行かない。運転手同士が携帯電話でなにやら相談し、ようやく合流。しかしそれでもA社には早く着いた。A社での用事はスムーズに終わって、というより早く終わってしまい会議室でA社の人とひとしきり雑談。雑談しないで退出してしまえばいいのだが、A社が弁当を用意したというので、断るのも向こうが困るだろうから届くまで雑談していたのだ。弁当はなんと和食の弁当。わざわざ短粒種の米を使っているし、たくあんなども添えてある。焼き魚が鮭とサバというのはサーヴィス過剰であろう。もちろん味噌汁つき。全体に塩分が濃い味付けで、そこらへんも日本人向けを意識しているのだろうか。
と、ありがたいお弁当なのだが実はGさんには予定外だったようだ。Gさんは私たちをローカルな食堂に連れて行きたかったらしい。そういう意味では私も日本食の弁当よりはローカル食が食べたいのだが、いずれにしてもA社の好意を無にするわけにも行かないから仕方が無い。丁寧に礼を言って退出してきた。
午後のB社も
比較的近くらしいから、時間は十分ある。Gさんと話し、ローカル食堂に行ってみることにする。A社や弊社など、大きな工場があるところはたいてい工業団地だから、地元の商店街が近くに、ということはない。しばらく車を走らせて、ちょっとした規模の町まで出かける。メルセデスで乗り付けるのは若干違和感あり、付近の人たちの好奇の
視線が感じられる。Gさんは勝手を知っているようで、まずはインド系の人が売っているスナック類の露店に向かう。インド料理屋で出てくるせんべいのようなものや、麺を揚げたものがビニール袋に入れて売られている。そのうちの2つを買って、これを食べようという。町は歩道部分が食堂の一部のように使われ、日よけがかけられていて割と過ごしやすい。私たちが入ったレストランはなんとミストを飛ばして付近を冷却していた。
さて、さすがにテーブルに座って持ち込みのスナックだけでは悪いので、エビ麺なるものを注文する。価格は4RMで、120円ちょっとだ。具だくさんでピリっとしたスープに、ラーメンくらいの太さの麺と、ビーフンが半々で入っている。いいね、これは美味しい。A社の好意はありがたいけど、ここで数種の食べ物を注文するほうがずっと性に合っている。既に食べていたから3人で1杯にしてしまっ
たが、個人的には一人1杯でも大丈夫だったと思う。インド式スナックもパリパリで美味しい。エビ麺の汁に混ぜても良い。たくさん食べた。
エビ麺の他にオレンジジュースも注文する。マンゴーは無い、とのことだった。オレンジジュースは当然、絞りたてのフレッシュジュースだ。しかし果実は冷えていないので、氷を入れてある。この氷がちょっと問題で、慣れない日本人はトイレへの直行便になりかねない。会社の食堂にあるフリードリンクのコーナーでも、慣れない人は氷を取らないほうがいい、と言われているほどなので、私のような胃腸が敏感な者には少々挑戦が過ぎるのだが、結局飲んでしまう。午後のB社でトイレを借りる羽目にならなければ良いが。
B社にはすぐに着いた。ここの人の説明は非常な熱弁で、しかしその分早口で、メモを取るのが大変だった。早口のエイジアンイングリッシュにはまだ全然慣れていない。それでもなんだかんだでメモを取るほどには聞いているのだから、案外慣れ始めているのかも知れない。
B社訪問の終わりごろに、雲行きが怪しくなり始め、あっという間に雨が降り始めた。雲が増えたと思うとすぐに降る、まさに熱帯の雨だ。車でTEMに戻る。夜まではTEMで仕事をして、今晩の飛行機で帰国する予定だ。TEMに着いたら、今回同行してくれた半導体組立関係の技術者が現法の人たちと会議をしていた。英語と日本語が半々である。そのうち日本語の半分が名古屋弁。「〜だもんで」を連発するのは現法のマレー人技術者だ。マハティール政権下ではルック・イースト政策によりマレーシア人が多数日本に留学した。TEMの中堅以上の技術者もその世代が多いようで、日本語ができる人が多い。聞くと、この人は名古屋大に留学していたとのことだ。納得する。
雨は夕刻にはひどく土砂降りになった。建物の屋根に石でもぶつかっているのではないかと錯覚するほどの激しい雨音がする。雷鳴も続けざまに轟く。7月に来たときの雷雨も激しいと感じたが、さすがに雨季の雷雨は比べものにならないほど激しい。会議室の窓から、その雨脚をしばらく眺めていた。
18時過ぎにTEMを出る。今日は前回の出張のときと同じ、会社の近くにある中華料理店に行く。雨は既に上がっていて、海辺のレストランは涼しくて過ごしやすい。今回は、前菜セット(フォーシーズンズ)が無い代わりに、タロイモのコロッケが単品で出てきて、バンブーシェル(竹のような殻の貝)の炒め物という珍しいものを食べた。
そういえば、前回と今回で共通しているのは、ここの料理には豚肉がない、ということ。頼めば出てくるのかというと、そうではないようで、"Pork Free"の表示があった。ムスリムの人も食べられる、という意思表示なのだろう。
楽しく談笑して、今回もマンゴーで締める。柿のような果物もあったが、少々においがきつい。やっぱりマンゴーが一番無難か。
空港には20時くらいに着く。飛行機が23時だからかなり早い。早速チェックインする。日本で、マイレージを
使ってのアップグレードを依頼していたが満席でキャンセル待ちになっている。いま聞いたらやっぱり空席はないとのことで、エコノミーでチェックインする。
仕方ない。
チェックインカウンターの前は大騒ぎだ。高校生の修学旅行の団体が荷物のパッキングをこんなところでやっている。機内への持込と預け荷物の調整をしているのだが、いささか非常識であろう。いくらマレーシアが治安が良好と言っても、それ以前にこれは褒められる行状ではないと思う。
出国審査を通り、国際線ターミナルに移動する。ここで同行者たちと別れる。職場やオケの人たちにお土産を買う。職場など数が多いところはやはりチョコレートが無難だ。マンゴーチョコとココナッツクッキーを何種類か買う。親と自宅には紅茶。ボー・ティシリーズに緑茶があるとは知らなかったので、一つ買って帰ることにする。困ったのは、ドライマンゴーがないこと。私がいる店はその名も"Made in Malaysia"、現法のGさんが言うには最近ドライマンゴーはフィリピン製が多いという話で、ひょっとすると店から撤去されてしまったのだろうか。楽しみにしていたので寂しい。
一通り買い物を済ませると、荷物が重くてつらいので、ラウンジに向かう。前と同様、JALはラウンジを持っていないのでキャセイのところを使わせてもらう形だ。前に来たときよりは空いていて過ごしやすかった。片隅に3台のPCがあって日本語環境もあったので、mixiにログオンして少し書き込みをしてみるが非常に使いにくい。Enterキーは通常2列分の大きさがあるものだが、ここはそれが1列分で、EnterとBack Spaceキーの間に"¥"キーがある。入力確定や1字訂正時に¥を打ってしまう。イライラした。
ラウンジで休んだあと、ゲートに向かう。ゲートは修学旅行生でごった返していた。ゲートのところで2回目の手荷物検査をしていて、ここでもペットボトルやスタバのドリンクカップなどは廃棄させられている。これらは空港の中で買ったものであるし、ちょっと気の毒だ。何よりここで長い列に並ぶのが苦痛である。しばらくすると見かねて、隣のシドニー行きの検査場でも検査してくれることになった。列が動き始める。検査を通り、改札口に行くと、航空券とパスポートの照合がある。係
員は私のパスポートを見て、ちょっと待てと言いカウンターに連れて行く。何か問題でもあるのかと思ったら、搭乗券をビジネスに交換してくれた。キャンセルが出たらしい。これは期待していなかったので非常に嬉しい。
狭い通路を通り、飛行機に搭乗する。座席は2A、窓側だ。これも嬉しい。前回は通路
側で、何が見えるかさっぱり分からないままだったのだが、飛んでみて意外にも、KL市内の夜景がきれいに見えた。KL空港の周りはヤシ畑ばかりで夜景は楽しくないだろうと予想していたのだ。これも期待していなかっただけに余計嬉しいことだった。
水平になり、オードヴルが出てくる。今日はこの夜食とシャンパンだけであとは寝てしまおうと思う。マレーシア時
刻で朝4-5時に出てくる朝食は、どうにもつらいのだ。
結局、その通りにして、ずっと寝ていた。明け方の写真だけはかろうじて撮ったものの、またうつらうつらして、着陸で起きた。家に一旦帰り、シャワーを浴びて午後から仕事に戻った。たくさん寝たつもりだが、やっぱりつらくて、18時過ぎには退散した。
★カメラ関係の話
今回は銀塩カメラは持参せず。デジタルカメラはGR digital IIを持って行った。高感度特性が良くなっていて、ほとんどISO auto(400まで)・プログラム露出での撮影だ。
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