オリンパス E-システムへの期待
+デジタルSLR(コンパクトも)つれづれ日記

(購入するかどうかは、くれぐれも個人の判断でお願いします。高い買い物なので)

03年6月24日、オリンパスがデジタルSLR、E-システムを発表した。カメラ本体はE-1と称する。ここでは、買うまでの間、感じたことを日記形式でテキトウに書き連ねてみようという趣旨で始めたのだが、今となってはデジタル関係の日記のページになってしまった。
specはオリンパスのホームページか、他のニュース情報を参照していただきたい。


過去の記事を分割して以下に置いた(04/7/27〜)。

07年10月-08年3月 07年4月-9月 06年10月-07年3月 06年4月-9月
05年10月-06年3月 05年4月-9月 05年1月-3月  
04年10月-12月 04年7月-9月 04年4月-6月 04年1月-3月
03年10月-12月 03年6月-9月    

★PIE2007かんたんレポート
★フォトエキスポ04 いいかげんレポート
★特別編(03-8/26 発表会)


★10年2月3日
オリンパスがE-PL1を発表した。例によって一番詳しいと思われるのはここ
E-P1、E-P2に比べて、横幅が少し小さくなり、フラッシュ内蔵のために高さ方向を少し上げて、グリップをつけている。高さは、フラッシュ機構を収めるのと同時に、撮影レンズでのフラッシュ光のけられを低減したいという狙いがあると思う。また、グリップはコンデンサを内蔵するためだろう。
外観デザインとしてはE-P1/2よりシンプルでオーソドックスな方向に思える。日本ではブラック、シャンパンゴールド、ホワイトの3色だが、海外ではレッドもあるようだし、またリーク画像では青紫のような色もあったから、生産が安定すれば多種類の展開もあると推定する。
操作系では、ダイアルをなくしていて、おそらくコンパクトカメラと同系統の操作になるのだと思う。動画の即録画開始のボタンもついて、その点は羨ましい。
価格は先に発売されているものよりは安いようで、つまり入門用としての需要に応えたということか。ダブルズームキットの望遠ズームが、フォーサーズの40-150mmレンズで、レンズ色に合わせたフォーサーズアダプタが同梱というのはちょっと苦しいが、なにしろ今はオリンパス自身が望遠ズームをラインナップしていないのだから仕方がない。そのうち、高倍率14-150mmレンズが5月下旬で出るとのことだから、そのレンズとのキットも考えられるだろう。
今回特筆されるのは、水中ケースが比較的安く出るということだろう。基本は6万円を切っているようだ。実際にはズームギヤと反射防止リングが加わるので、6万円半ばは必要とはいえ、所謂一眼レフクラスの水中ケースはそんな価格では揃わないのが普通だろうから、これは安いと思う。
マイクロフォーサーズのユーザが増えることを歓迎したい。

それにしても、モデル発表は矢継ぎ早、である。時代の流れなのだ。パナソニックのG1も既に生産中止が告知され、おそらく後継が出ると思われるし、ヴォリュームゾーンでの商売とは必然的にこういう頻度での新鮮さの演出を伴うということだろう。匿名掲示板にありがちな「前に買っているユーザを軽視している」とか言うのはアホらしいことである。挙句に、他メーカに乗り換えてやる、なんてのは愚の骨頂で、それこそメーカに踊らされているだけだと思う(ま、口だけなんだろうけどねえ)。

ま、私は当面E-P1を大事に使うつもりだ。機能的に全く不満はないし、ファインダを覗きながらの撮影ならSLRやRFがいくらでもあるし、そこは棲み分けで良いのだ。

ところで、そのE-P1だが、ファームアップ後にちょっとしたバグのようなものがあるようだ。純正レンズを使っている際、拡大MFにすると、シャッター半押しでも自動復帰でも、元の倍率に戻ったときに電子水準器の表示が固まって、作動しない。私はしばらくマウントアダプタで古いMFレンズを使っていたので上記の現象に気付かなかった。既にカカクコムの掲示板にも出ており、おそらくバグと推定される。オリンパスには指摘のメイルを出しておいたが、さてどういう対応になるか、見守りたい。

★09年11月11日
昨日、リコーがGXRを発表した。レンズ交換式、というよりレンズユニット交換式ということになろうか。
撮像素子とレンズが最適に組み合わされたユニットを交換するというやり方で、ズームのユニットはGR digitalと同じ撮像素子、標準マクロのユニットはニコンのD-SLRと同じ撮像素子と組み合わされる。
いつもながら詳細なプレヴューを乗せているここにリンクしておこう。

何はともあれ、この企画を通したことに驚く。売れるかどうかはかなり博打的だと思うのだ。ズームユニットはGX200と同じレンズだから、機能的には進化しているところもあると思うが、それだけ見るとボディとレンズユニットの価格を合わせてしまうわけで、単に「値段の高いGX200」になってしまう。さらに来年春には高倍率ズームのユニットを出したいとのことだが、それも既にCXなどで実現しているものである。急ぐべきところがちょっとばかりずれているような気もするが、ライトユーザの取り込みを考えると、こうした従来のコンパクトの路線も用意しなければならないのか、とも思う。
単焦点のユニットが標準画角のレンズにとどまったのは、GRdigital IIIの売れ行きに配慮したためか。しかしいずれ、広角の単焦点も考えているのだろうと思う。そのとき、先発のシグマDP1でレンズの開放F値をF4に留めたのに対し、リコーがどう出るかは楽しみだ。

考えているのだろうが、レンズ交換式という選択肢も欲しいところだ。例えばマイクロ4/3などのマウントを備えた撮像素子ユニットとかはあってもいいはずで、その手のものが出れば、先行したマイクロ4/3のユーザに、同じレンズで別のプラットフォームを試したいという人はたくさん居そうである。
レンズをユニット化することで撮像素子上のダスト対策になる、というのはいささか強弁が過ぎると思う。GR digitalでは鏡胴内のゴミが乗ってしまって修理に出す羽目になったし、そういうところの対策をしっかり取った上でやるならいいが、その点には不安がある。

それにしても、発表会の質疑応答であった「カメラが好きなお客様を正しい道に戻したい」という湯浅カンパニープレジデントの発言は自信満々で恐れ入るばかりだ。ただ、ちょっとそこまで言われたくもない気がするが(笑)。好きで買っているのを、戻したいとはね..

★09年6月26日
今日あたりから量販店に展示が始まっている。発売は7/3からだから、発売前に展示品が出るのは珍しいのではなかろうか。明日発売のペンタックスK-7は展示台は用意されているものの実物は未だだった。

で、E-P1だが、手ブレ補正機構も入れながら、かなり薄くできているのを実感。カメラ本体はずしっとしていて見た目の体積に比べると重く感じる。このカメラは金属外装で、中はプラスティックだが、手ブレ補正ユニットが大半を占めているので、全体としては重くてぎっしりした感じがするのだろうか。
レンズは軽くて、プラスティック感が前面で出ていて、廉価なレンズという認識を新たにした。銀色のプラスティックって、なかなか上手い具合に質感を出すのが難しい。手触りもさることながら、見た目で損をしていると思う。
カメラの操作性は上々。液晶画面は3型で大きいものの、23万ドットで、多少粗い感じはある。しかし明るさや視認性は問題ない。フォーカス動作は、EシリーズのイメージャAFよりは断然速いが、パナのG系よりは遅い。まあ十分実用速度だと思う。ダイアルは、新たに加わったメインダイアル(十字方向キーの外側)はあまり使わないかもしれない。横方向のサブダイアルのほうがやはりとっかかりがいいと思う。
シャッター音は静かだ。デジカメウォッチに上げられていた音のサンプルはレンズを外した状態の音だったのかな。レンズを装着するとかなり静かになる。金属シャッター幕なので、それなりに甲高い成分が入るのは止むを得ない。
総じて、いいカメラではないだろうか。反応も良いようで、展示を触るのに2-3人が周りで待っている状態だった。

ところで、ソニーのαの新しいモデルを触ってみた。うーん、ファンの方には申し訳ないけど、あれはひどい。あれほど持ちにくい一眼レフも珍しい。開発者はカメラを握ってみたり、しているのだろうか?
それでも、ソニーのブランドイメージは強いから、5月に行ったヨーロッパではかなりの数を見かけた。キャノンやニコンよりむしろ多いんじゃないかと思うほどだった。日本での印象だけではやはり語れないものだ。

★09年6月18日
出遅れてしまったが、オリンパスからマイクロフォーサーズの新製品、E-P1が発表になった。
既にいろんなところで記事になっているからリンクを張るのもどうかと思うが、やはり詳しいのはここだろう。
http://www.dpreview.com/news/0906/09061601olympusep1.asp
毎度、ここのレポートには感心する。よくぞこれだけ細かく見てまとめているものだ。

さて、カメラをネットで見た情報で私の感想を述べてみると、

・ボディは小さく出来ていると思う。内蔵フラッシュを省いたのは悩ましい決断だったと思うが、なにしろ小さいから、内蔵ではフラッシュがケられるケースが多いだろう。E-620でも、小型レンズでフードを外さないと陰が出るのだからE-P1のボディでは実用にならないのではなかろうか。パナソニックのGシリーズでは旧来の一眼レフタイプのボディにして、フラッシュの高さを稼いでいるが、E-P1の形ではそれが出来ない。
・EVFは内蔵でなくても、外付けで欲しかったかも。あるいは、光学ファインダに撮影情報が表示されたら最高だったと思うのだが、そこまでは踏み込まなかったか。
・デザインでは、トップカヴァー部分がもう少し前面にかぶる形がよかったかなあ。これは私の意識がPenFの影響を受けすぎているかも知れないが。また、背面にSince 1959とかは不要だったと思う。コシナもフォクトレンダーシリーズでやっていたが、なじめない感じがした。
・レンズは十分小型のようだが、マウント径がボディに対して大きいこともあって、デザイン上はギリギリの感じがする。まあ、最近はパナソニックのLXやシグマのDPシリーズのように、レンズ部分が大きくなるケースが多いから、案外違和感なく受け入れられるかも知れない。
・画質については、高感度が改善されているようだ。ISO800は常用できそう。ISO200が細かいところを見るとちょっとノイジーなのは気になる。これはE-620でも少し気になっている点だ。階調オートが効き過ぎると日中でもノイジーになるから、使い分けは必要だろう。

全体に、凝縮感があり、よくまとまっていると思う。今後が楽しみなカメラだ。ネットでは「EVFをつけろ、バリアングルにしろ、フラッシュをつけろ」などの意見もあるが、それじゃGシリーズになってしまうわけで、それならもういま市場にある。どう個性を出すか、もモノ作りの選択肢であることを忘れてはならないと思う。

★09年6月4日
E-620は結局異常なし、で戻ってきた。
イメージャ(ライヴヴュー時の撮像素子での)オートフォーカス時にピントが合わない(ボケたところで停止する)のは、どうやら「横の線」についてのピント検出が上手く行かないようだ。カメラを横位置に構えて横の線。位相差センサーのオートフォーカスの初期には、たしかに方向によって得手不得手があったのだが、クロスセンサーで解決したし、そもそもイメージャでのフォーカスは縦方向も横方向も画素がいっぱい並んでいて縦横関係ないんじゃないかと思うのだが..
試しに、カメラを縦位置にして縦線で合わせようとすると、やっぱり上手く行かない。たまに上手く行くので、私のが多少不安定な固体なのかも知れないが、いずれにしても異常なし、で返された。

ファインダーの周辺像がぼやけて見えにくいのも、異常なし(テスト機と同等であり仕様の範囲内)ということだった。
ま、こういうところは安いカメラだからしょうがないかな。

今の状態で、イメージャAF使用時に何が不便かと言うと。ズームで構図を変えるとピントがずれる(最近そういうレンズがほとんど)仕様のため、いちいちピントを合わせ直さなければならないこと。そのとき、イメージャAFが信頼できない状態だと、ライヴヴューモードから一旦抜けて位相差センサーで合わせ直してライヴヴューに戻るという手間がかかってしまうのだ。ライヴヴューモードの中でピントがスパッと合えばその必要はないんで、もどかしい。風景で、動かない対象であればマニュアルフォーカスでやるし、ヨーロッパでもそうしてきたのだが、そうも行かない場面もあるわけで、残念だ。
イメージャAFを使わない設定(位相差のみ使用)にするか..

しばらくE-620はおいといて、今週末はE-3に戻るつもり。E-3にはイメージャAFはないので、その点は諦めがつくし、ファインダーはきれいだし..そこらへんは金の掛かり方が全然違うので当然か。

★09年5月22日
E-620をヨーロッパに持って行った。撮影結果には概ね問題はないのだが、気になったところがあったので、本日、サーヴィスステーションに持って行き、点検に出した。
明確に不都合のある症状は一つ。ライヴヴュー中のイメージャAF(撮像素子でのコントラストAF)が途方もないところで合焦終了となること。私の場合、AF動作は親指に割り当てているので、一旦ピントが合えばあとは撮るだけということになる(シャッターボタンではAF動作しない)。しかし最近のズームは焦点距離を変えるとフォーカスも移動するタイプなので、構図を変えた後に焦点調整が必要。そのときAFを作動すると、全然合っていないのに終了となってしまうのだ。
対処法としては、一旦ライヴヴューから抜けて、通常の位相差AF(ファインダーを覗きながらAF)をしてピント位置を確定させてからライヴヴューに戻るか、ライヴヴュー中にマニュアルフォーカスで焦点合わせをするか、どちらかになる。風景写真が多い私は、どちらでも手数はかかるけど、何とか使えていた。しかしまあやはり不便ではある。どういう検査結果になるか、楽しみというか心配というか。

もう一つ、これは難しいところだが、ファインダーの周辺部分がうまく結像していなくてボケて見えること。レンズが悪いのではなく(他のカメラでは問題ないし、撮影結果もボケているわけではない)、ファインダー系に問題がありそうだ。もちろん視度調節はしている。これが「仕様の範囲内」だったらどうしようか、そういう結果だと困る。毎度覗くたびに気になるんで..
この件は買ったときに分かっていた。しかし旅行が近いため、修理のやり取りをする時間がもったいなかったから、とりあえず旅行には行ってきたのである。やはりこの状態で旅行中撮り歩くのは目が疲れた。それで、ファインダーの件も申し添えてSSに出したのだ。

というわけで、 6月2日まで使えなくなっってしまった。ま、E-3もあるので、写真が撮れないわけではない。待つしかない。

ところで、行って思い出したのですが、小川町のSSって土曜営業やめたんですな。残念。

★09年3月31日
オリンパスがE-450を欧州で発表した。日本での発売は未定だという。
これはE-4x0系の後継であり、手ブレ補正搭載や背面液晶の更新はされていない。アートフィルタを3種に限定したり、つまりはベーシックモデルということだろう。私も、E-410はときどき持ち出して使っているし、このサイズがいい、という人も多かろう。だから、E-620が出た後もE-450を出す意味はあるとは思う。

さて、E-620雑感もここらで書いておこう。
・機能的には満足
これ以上は詰め込めないというほど充実していると思う。アスペクト比はE-30に比べ制限があるが、十分だ。手ブレ補正も問題なく効く。ホールドの良さも特筆できる。
・高感度
暗所での階調オートはノイズを増加させている。ISO800までは問題なく使えると思うが、階調オート時の効きを調整できる機能は欲しい。
・AF
これは測距点が増えてクロスセンサー化されているが、性能はそれほど良いとは言えない。特に、暗いときはAFの待ちが多く、なかなかすんなり撮影に移れない。これは残念だ。
顔認識で撮影すると、再生モードでも顔中心に拡大するのは便利なようだが、誤認識で違うところが拡大されたりもするので、面倒になって顔認識はoffにした。
・色合い
これはいまどきの基準ではごく普通かと思う。私は彩度+1で使っている。
・精細さ
1200万画素になっているが、それほどのメリットはないと感じている。これは1000万画素のままでも良かったと思う。
・各部の作りこみ
かっちりしていて好感が持てる。但し、ファインダーはきれいに見える範囲が狭く、目がずれるとピンボケに見えてしまう。残念。

★09年3月27日
PIE2009に行ってきた。
まずはオリンパスのブースに直行。2GBのxDカードがもらえるキャンペーンをやっているので。11時過ぎに行ったのですが平日とあって30名限定のうち15番目。全く問題なし。2GBのxDカードはこれで4枚目に。うち、自分で買ったのは2枚。オリンパスのD-SLRにはCF(コンパクトフラッシュ)の脇にxDを入れるスロットがあるので、バックアップとして重宝している。来月の旅行には8GBのCFを2枚、xDも2-3枚は持っていくつもりだ。
オリンパスのブースには小さなスケートリンクが併設され、浅田舞さんが登場するところだったようだが、私はそういうイヴェント撮影には興味がないので、スルー。前のフォトキナ(ドイツでの展示会)で出たマイクロフォーサーズのモックアップの隣に、何か布に隠された物体が置いてあるのだが、どうやらこれが夏に出るマイクロ機のデザインモックみたい。もっとも、この件についてはプレス関係にも全く説明がないそうなので、素人の私が説明員をつかまえても仕方が無い。ま、なにやら開発はしている、ってことで。その左隣には「OLYMPUS-PEN 50周年」の展示。マイクロとPenに何か関わりでもあるのかねえ、と思うが、Penと現代のデジタルカメラではコンセプトはかなり違うだろうし、まああまり関連つけても意味ないかな。ちなみに、Penシリーズは63年以降のモデルは3種ほど持っている。最近使ってないな..
ほかの展示物にはそれほど興味はありませんので、ざっと見て退散。最近オリンパスの写真共有サイト(というのか?)で投稿された写真のプリントや、写真家の大きなプリント、上述の浅田さんの撮った写真なども展示されていた。浅田さんのがけっこう面白かった。

次にシグマ。Foveon撮像素子を使ったコンパクトカメラ、DP2の可動実機があった。DP1では対角線画角75度の広角モデルだったのが、今回のは56度くらいの準広角モデル。私にはこの画角が非常に性に合っているので、銀塩の交換レンズも40mm付近を特によく使っていたから、このカメラは欲しい。発売時期は正式には出ていないが、4月下旬あたりのようだ。米国ではもう予約を受けているから、だいたいこのあたりには出るのかと思う。操作感は、DP1がのっそりした動作だったのに比べて、速くはなっているようだ。でも、やはり一般のコンパクトカメラよりも遅い感じ。フォーカス動作が行ったり来たりで長いのだが、これは大きな撮像素子でピントが厳しいという理由があるのだろう。製品版ではどこまで追い込まれるか期待したいところ。また、液晶画面が暗めで、屋外でどう見えるかはちと不安が残る。

ほか、フジとコダックなどにも寄ったがこれは銀塩ネタなのでここでは割愛。

ところで、キヤノンのkiss X3、たぶん売れるのだろうけど、おにぎりみたいなころんとした格好はどうもね。じつは、同じような理由でE-3ももうちょっと背が低ければと思っているくらいなのだ。SLRは高さ方向がけっこうカバンへの収納に効いてくる。エントリー機はそこも気にして欲しいような気がするのだが。
それと、動画機能はもうライヴヴューに続いてトレンドになったといえるだろうが、フォーカスが最初の位置で固定というのはやはり問題だろう。5DmkIIのようなモデルならマニュアルフォーカスで動画を撮るツワモノも居るだろうが、kissはそういう仕様ではまずいのでは。まあいろいろ問題があって解決には時間とカネがかかるのだろうけど。まずは最近のズームレンズが正確にはヴァリフォーカルであることかな。ズーム操作でピント位置が変わってしまう。そしてフォーカス追従をするには作動音をなくさねばならないのと、小刻みな行ったり来たりはそのまま動画に記録されてしまうから、滑らかに追従しているように見せる必要がある。これは少なくともレンズを新規に起こす必要があろうし、PanaがGH1に時間を掛けたのもここらへんの理由がありそうだ。しかしPanaは本格的なものを作ったわけで、たいしたものだと思う。

★09年2月24日
3ヶ月間も放置。もう全然書く気ないと見られても仕方ないですな..
オリンパスがエントリーモデル(としてはかなり高機能な)E-620を発表した。現在のE-420とE-520の中間の大きさのボディに手ブレ補正を搭載、ファインダ倍率拡大、AF測距点増加、連写速度アップ、そしてE-30での機能の一部(アートフィルタ、マルチアスペクト、AF微調整)を載せて来た。うむ、これは死角の少ないモデルと言えるだろう。直前にリークされた情報は正確だったようだ。
E-30のリリースから間を空けずにエントリー機を出してくるのは予想していなかった。しかし最近E-420・520の実勢価格は非常に安いし、ある程度テコ入れが必要だったのは確かだ。実機を触ってみないと断言はできないが、E-30に対して機能的には近接しているし、エントリー機にここまでサーヴィスしてくるとは予想していなかった。アートフィルタはエントリー機にこそ必要とは思っていたので、これはしっくり来る。手ブレ補正もしかり。しかしそれはE-520系統のボディでやると予想してたから、これは良い意味で裏切られた格好だ。
価格はポイント有りの量販店で9万円弱、ポイントなしだと8万円くらいの店があるようだ。この機能ならこれらの開始価格は妥当と言えるだろう。オリンパスのオンラインショップではフォトパス2周年記念の割引クーポン(6つの選択肢から選ぶくじ引き)があり、プレミア会員5%引きに加えて10〜20%のキャッシュバックがある。また、ポイント利用上限も20%まで拡大されているので、運の良い人はかなりの割引が受けられる。ちなみにわたしのくじの結果は16%だった。

少し気になるのは、従来はボディと共に何らか新レンズの発表があったものだが、今回はそれがないこと。PMAやPIEでレンズだけ後から発表というのもメリットは薄いし、今回は出ないのかな。望遠マクロがずっと出ないままなのでやきもきしている人は多いだろうが、まあ望遠マクロと今回のE-620のターゲット層はそんなに重ならない印象があるので、別発表でもいいとは思うが。ネット掲示板では「戦略が見えない」という人もいるが、何しろこの低価格競争の時代であるから、戦略を予告して手の内をさらすのはばかばかしいと思う。秘密裏にがんばってもらっていいのではないか。

そういやマイクロ4/3のほうはどうなのかな。今回の発表で、どうもマイクロはもう一段落してからになるような気がする。E-620でE-420・520系は集約され、E-420系をさらに小型に振るときに、マイクロの登場という筋書きかと思う。マイクロはPanasonicのG1が好評であり、デザイン上はこれとあまり競合しない方向になるとヴァリエーションが増えて面白いと思う。Panasonicは動画対応タイプを予告しているから、春にはもう1機種増やすのだろう。今年は面白いことになりそうだ。

★08年11月5日
オリンパスが中級機、E-30を発表した。
パッと見た感じの外観は、E-3ジュニアといったところ。機能的にはE-3にマルチアスペクトやデジタルフィルターなどが加わっていて、外装がプラスティックになり、防塵・防滴が省かれ、軽量化したということになる。もちろん、そんな簡単なまとめでは済まない、いろいろな改善が施されているようだ。
ただ、オリンパスがどこをウリにしようとしているか、となると、どうもデジタルフィルター(アートフィルター)やマルチアスペクトが前面に出すぎているような気がしないでもない。まあ、マルチアスペクトはGR digital IIで経験していて1:1画面は楽しく使えているので、今後デジタルSLRでも搭載機種が増えてもいいとは思う。中には、4:5で撮って大きな印画紙サイズにぴっちりプリントしたいって人もいるだろうし。
その他、電子水準器(あおり量も含む)やレンズごとのフォーカス微調整登録など、細かい部分で機能追加があり、ある意味、この中身でE-3の筐体に入れてE-3nと称してもよかったと思わせるリファインぶりである。そこを敢えてミッドレンジにして、来年あたりにE-3を全面改良、という路線だろうか?
防塵・防滴が省かれたのは少し残念である。レンズ側がミッドレンジでも比較的安価に防塵・防滴を提供しているので、ボディもこのクラスまでは合わせておくのが良いと思っていたからだ。ほとんど人がその恩恵を受けないとは思うものの、やはりあると違うから、私は惜しいと思う。
価格は13-4万円くらいから始まるようだ。今のE-3の最安値と同じで、意味がないという向きもあるが、それを言っちゃ際限ない値下げサイクルになるだけで、健全なメーカとは言えまい。
レンズは14-54mmF2.8-3.5がリファインされ、IIになる。SWD化するのかと思ったら、円形絞りとコントラストAF対応だった。これはいちいち買い換えていたらたいへんなので、私は旧モデルを使っていくつもりだ。

パナソニックのG1を量販店で触ってみた。雑感を以下に。
・外装の色合いは、写真で見るより落ち着いている。E-4x0系と大差ない大きさ、という評もあったが、やはり持ってみると小さく感じる。ハンドリングはこの大きさが最適解だったのか。
・右手親指が窮屈と思っていたら、意外にホールディングは良い。でも、横長の液晶ディスプレイはやはりちょっとムダに大きい感じはする。できれば、普通のサイズにしてもう少し余裕を持ってボタン類を配置して欲しかった。
・EVFは、構図を決める際は少し粗いが、撮影画像のレヴューはすばらしくきれいだ。
・AFは速い。コントラストAFとしては非常に速いのと、静かなのが良い。
・シャッターはフォーカルプレーン直前ではなく、ボックス内の中間点にある。作動音が予想より大きかった。ここは残念なところ。
あと、宣伝は恥ずかしすぎる。私にはどうにも我慢ができない。まあ、あそこまで思い切ってやれるのも、この会社の強いところなのだろう。

★08年9月12日
なんと4ヶ月ぶり..ここに書くのは。
もちろん、ネタはマイクロフォーサーズのG1、である。松下のページよりも下記のほうがずっと詳しいからリンクしておこう。
http://www.dpreview.com/previews/panasonicG1/
ボディは保守的な形で、普通のSLRのような形をしている。そして、既にあるE-420等に比べて、「そんなに小さくなっていない」ということがネット掲示板で議論になっているようだ。でも、ここのページを見ると分かるとおり、背面液晶とEVFの部分からして、これ以上小さくならないのは明らかだ。中には、「EVFをオフセットすれば高さが低くなるのでは」といった意見も見られるが、どこにオフセットしても、これはそうはならない。パッとみた外観の印象だけで語るから、こういう意見が出てしまうのだろう。
まあ、要するに16:9の大型液晶を、可動型で載せるためにはボディは最低限この大きさが必要だった、ということではなかろうか。私は別に松下を擁護するつもりはないが、冷静に見てそうだろう。個人的には、液晶を大きくしすぎてこんな持ち方になるのはイヤなので、できればオリンパス機では普通の4:3のアスペクトで、右手側にむしろ余裕を持たせてもらいたいと思う。それにしても最近はコンパクト機でも3型が当たり前になってしまって、デザインの制約は増すばかり、右手は窮屈。なんとか2.5型で踏みとどまってくれないだろうか..
ボディでは、さすがに前後方向は薄くなっている。グリップや可動液晶の分で損をしているが、それ以外のところでは薄い上に、やはりミラーボックス部分がないのは薄さを実感できる。これで平坦なボディを作れれば、RF風のコンパクトなカメラ形状も可能だろう。
カメラとしての機能は、動画が見送られたのは一定数の顧客には受け入れにくい点かもしれない。しかし他の機能は、一通り入っているので便利なカメラになっていると思われる。EVFの見え方が気になるところだが、数字だけ見たところでは力は入っているようだ。アイセンサーで、目が近づいたことを検知して背面液晶が消えるとか、ピントリングを動かすとMFの拡大補助モードになるとか、いろいろ考えてあると思う。
標準ズームレンズは、手ブレ補正機能が組み込んであり、それでいてZDの14-42mmより小さくなった。望遠ズームも、画角6.2度(35mmサイズ換算で400mm相当)まで入っているからがんばっていると思う。なにより、20mmF1.7が予告されたのが嬉しいところだ。オリンパス側でも同じようなレンズが欲しい。
フォトキナではオリンパス側でも何らかの動きがあるとおもしろいのだが、さて、どうなるか。

★08年5月13日
オリンパスがE-520と、Zuiko Digital9-18mmF4-5.6を発表した。
E-520は、E-510にE-420での機能を追加したようなモデルになっていて、これは予想の範囲内だが、5月末発売は意外に早いように感じた。E-420で追加された機能はなかなか魅力的なので、手ブレ補正と組み合わせて活用するとかなり強力だし、E-3までは気合入れないから、という人には好適な機種と言えよう。
9-18mmレンズは、画角100度からの2倍ズームだ。焦点距離で見ると従来の広角ズームの11-22mmや7-14mmと大差ない、と勘違いしてしまうが、画角で言えば11mmは89度、7mmは114度なのだからずいぶん異なる。それより、このレンズの特徴は280gという重量だろう。レンズ先端部は画角が大きいからどうしても大きくなるが、ズームリング部分は細くて、新スタンダードラインの青線レンズの系譜につながるコンパクトなレンズだ。問題は「2008年中」という発売時期。もうちょっと具体的なほうがいいとは思うが。
ともあれ、今後の展開が楽しみだ。ボディは春のみにエントリークラスを固めて、秋に何もないということもなさそうな気がするし(となるといよいよ2桁機か330系後継?)、レンズも25mmという従来公表していたロードマップにないものを出してきたから、期待が高まるというものだ。

μ1030SWの実写速報がデジカメウォッチに出ていた。もっと前に撮影できていただろうに、なぜこの時期なのかはよく分からない。それはともかく、やっぱり全体に眠い画像だし、片ボケもあるようだ。やっぱり「仕様」なんですなこの画質。ま、先日のマレーシア旅行では水辺でも使ったし、それなりに便利なので今後も使うとは思うが、どうもこの系統を他人に勧める気にはならない。残念。

★08年4月17日ZD25mmF2.8
E-420とZD25mmF2.8の発売日だ。E-410を持っているので、さすがに1年で買い換えるのはもったいないから、とりあえず25mmレンズだけをオンラインショップで注文しておいた。無事、本日届いた。箱が元々小さい上に、中にあるレンズはさらに小さい。レンズキャップはねじこみだが薄さを追求するあまり、ねじがなかなか回りにくいのには苦笑した。このキャップは普段持ち歩くときは使わないだろうな。仕方ないので、Pen-Fのレンズから43mmフィルターを外してZDに装着し、そこにかぶせ式のオリンパス35シリーズ用のフードを着けた。異様な格好だが、純正フードが5月に発売延期となっているから、当面はこれで運用するしかないかな。
出張帰りで夜遅いので撮影に出るわけにも行かず、撮影結果は明日以降にまた。

μ1030SWのファームアップが昨日発表になっている。Type-H・M+のカードを使うと動画の制限時間が撤廃されるというものだ。私は動画撮影はしないので興味はないが、一応アップしようとしたら..なんと既にVer1.1だった。先日点検に出したときにアップされていたのだ。なるほど。

★08年4月9日
μ1030SWが帰ってきた。4日に書いたとおり、仕様の範囲内、ということで点検だけが行われた格好だ。本日受け取ったのは運送を担当した日通航空の制度によるもので、実際には昨日受け取れているはずのものだ。その1日は除いても、結局14日間手元から離れていたわけだ。こういうのは事情がそれぞれあるだろうが、やはりもう少し早くできるのが望ましい。特に「仕様内」で返すなら。
さて、日通航空の、と書いたのは、昨日の午前中に荷物は来たらしいが、留守で持ち帰ったのである。それはよくあることだが、持ち帰りました、と17時1分に電話してきたのだ。私はちょうど会議が終わるところで、2分後に折り返し電話をかけた。すると..「こちらは○○(営業所の電話番号)です、本日は閉店いたしました」..えー、17時で受付終了か!いまどきこんな運送会社ないよねえ..で、本日朝電話して、自動の再配達受付に登録したら、その後にも着信あって、再配達いつにしますか、だって。いったい、内部の連絡どうなってんの。
ま、カメラについては先ほど確認したが、当然、以前と同じく、右側がボケている。そのまんまである。メインで使うのは配偶者だが、果たしてこれを仕様の範囲内と思ってくれるだろうか。いつか聞いてみたい。

★08年4月4日
ここのところ、デジタルカメラにトラブルが多い。
まずはGR digital IIだが、撮像素子上(正確にはローパスフィルタなどの上だろうが)にホコリが乗って、画像全てに写り込んでしまったこと。さすがに被写界深度が深いコンパクトカメラ、F4くらいからホコリの形が判る。これはリコーの宅配修理サーヴィスに出して、レンズユニット交換と相成った(無償修理)。
次にE-3だ。レンズ脱着ボタンが外れた。これは既に不具合例が知られているので、うちもついに、という心境だ。外れた跡を見ると、脱着ボタンが非常に細い軸に支えられていることが分かる。これは早晩壊れるのではなかろうか。そもそも、この脱着ボタンの感触はあまり良くないと思う。これは簡単なのか、わりと早く戻ってきた(無償修理)。3月30日に宅配で出して、本日4月4日に戻った。
次に、というかこれはE-3より前だが、μ1030SWの片ボケ。画面右側周辺の画質が特に悪く、絞られている日中でも結像が悪い。これは3月26日に出して、本日電話が掛かってきた挙句に、「弊社仕様の範囲内」という回答だった。オリンパスに着いてから9日間もかかって、そんなそっけない回答とは..そんなのだったら、さっさと返して欲しかった。しかも金曜の夕方近く、その電話の後「清掃・点検の上お返しします」だからすぐ発送されたとも思えない。結局来週になってしまうのだろう。この長い待ち時間はけっこう堪える。画質は、まあその程度のカメラだったと思うしかないし、水中にそのまま持ち込めるということを重視して、しばらく使っているしかあるまい。しかしこれでは将来壊れたら後継を買うかと言うと、たぶん買う気はしないだろう。
画面全体が均一にぼんやりしているというより、周辺がボケてしまうほうがタチが悪いし、片方がより悪いというのはどうも気分が良くない。画質について電話の担当者は「お持ちのE-3などに比べられますと..」と言ったが、私はSLRと比べて悪いと言ったのではない。コンパクトカメラとして見ても悪いと思うのだ。まあ、電話口でその見解の違いを述べても、どうにもなるまいと思い、送り返すように言って電話を切った。
工業製品だから誤差はある。コストとのせめぎ合いでテストスペックもやたらと厳しくはできない。それはそうだろうが、長い目で見たら片ボケの類は評価を落とすだけで、損だろう。
残念である。