06年5月 九州小旅行 第1日 第2日 第3日 第4日

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 周りの人たちの印象では、私はちょくちょく出かけているように見えるそうだが、実はゴールデンウィークにどこかに行こう、というのは過去にはあまり考えたことはなかった。混んでいて高くて、というのが一番の理由だ。今回、4月の頭に親を連れて南紀に行っているから大人しくしているべきだが、配偶者Sとやはりどこかに行こう、という話になった。最初は北海道と言って盛り上がっていたのだが、まだ新緑には早い。特に今年は桜が遅いようなので、なおさら北海道は無理がありそうだ。そこで、東北にしようかと話していたのだが、どうもSは「東北=寒い」と言って乗り気ではない。そんな単純な図式はすぐにも解消せねばならないと思うが、時間がないのでいっそ九州にしよう、と話が急転回してしまった。
 九州といえば会社の出張で大分には数十回も行っている。ところが、観光目的では今まで行ったことがないのだ。だから私も九州には興味がある。そこで、熊本空港でレンタカーを借りて、阿蘇−高千穂と回る計画を立てた。往復航空券と初日の宿泊をHISで手配したら4万5千円ちょっとで、往復航空券よりずっと安い。後は2泊分をネットで調べて予約して、総額は一人あたり6万円くらいになった。

第1日 06年4月30日 自宅→羽田→熊本→阿蘇

 航空券は羽田で引渡しというので、飛行機の1時間前に空港にやって来た。GWということもあり人は多く、特に団体の旗がそこかしこで振られている。団体カウンターでチケットを受け取り、チェックインをする。窓側の席がまだあって、私のような者には嬉しいのであるが今日は薄曇りなのであまり景色はよくないようだ。団体さんが列をなしている手荷物検査場を避けて、さっさと中に入っておく。噴水がある広場で朝食を済ませると何やかやでいい時間になっており、ゲートに急いだ。
 JL1803便は予定通りゲートを熊本空港離れたが、朝の羽田は混んでおり、離陸待ちをして10分ほど遅れて飛び立った。空はもやっていて遠景のコントラストは無い。写真はほとんど撮らず、撮ったものもろくな出来ではなかった。機材はB767で、この飛行機は大分線で乗ったことがある。エコノミー席でもリクライニングが大きく倒れるのはありがたい。外の天気もあまり良くないし、眠ることにした。

 寝ていたので熊本へはすぐ着いたような気がした。レンタカーの窓口に行って名前を言うと、事務所に案内するとのこと。ワゴン車に乗り込み、けっこうな距離を走ってガソリンスタンドに着いたらそこが事務所であった。なるほどこれは帰りに満タンにするのが楽で良い。帰って来るときの目印にもなる。車は日産のマーチで、薄い桃色というか藤色というか、トヨタがヴィッツで流行らせた薄いマゼンタ色の影響かね。ちと趣味ではないのだがワゴン車に一緒に乗っていた他の人たちはエメラルドグリーンと水色の中間のような色で、アレよりはマシであろうと無理に納得した。車の外観をチェックして、その他の操作の説明は省略して、早速出発する。南紀で借りたマツダのプレマシーのNaviは観光地を走るというのにホテル名も出ないひどいものだったが、こちらはそこそこ目印も地図に出て操作も分かりやすい。北基準表示にしてガソリンスタンドを出た。

萌の里 ガソリンスタンドの前は県道28号で、第2空港線と言われる道路だ。空港は阿蘇と熊本市のだいたい中間にあって、この県道や、少し北側を平行に走る国道57号線はほとんど東西に向いているから道に迷う心配もなく分かりやすい。我々はそのまま県道を走り、阿蘇の入口の手前、「萌の里」というところに寄ってみた。なだらかな山肌に牧草が茂っており、のどかなところだ。交流館があって地元のものをゴジラかな?売っているのは道の駅のような感もある。交流館の上の斜面には舞台が設置されていて、バンド演奏が始まるところだ。駐車場を見るに、県外の観光客はそんなに居ないようで、地元の人が家族連れで遊びに来た、という風の人も多数いらっしゃる。牧草地を渡る風が心地よい。ソリを貸しているようで、子供たちが斜面を滑って遊んでいた。
 交流館に行ってみると、焼肉の串を売っている。熊本の赤牛で、冷凍していないから柔らかさが違うよ、と勧められる。そう言われると試さざるを得ない。300円を払って食べてみると、なるほどその通りで、何だか刺身のようにぷりんとしていて濃厚な味。脂はあまりないように思ったが赤味で十分美味しい。Sは紫芋ソフトクリームを食べている。これはまあ、そう言われればそうかな、という程度の味だった。交流館の前には杉の葉(?)で出来た赤牛や松の樹皮のゴジラが置いてある。赤牛はもちろん熊本の特産のことだろう。ゴジラは特産ではないな..しかし樹皮のいかつい格好がキャラクターに合っている。そして、花を持っているのがちょっと可愛い。この、植物素材で作られた動物はこの後各地で見られた。

 さて、ここから俵山峠を越えると阿蘇の外輪山の中に入る。峠と言っても長いトンネルが開通しているから運転が大変ということもなく、すんなりと阿蘇に入った。外輪山の中はくすいのおやつ にては広々としている。南東の方、南阿蘇村へと進み、途中で県道39号線に左折して阿蘇パノラマラインを目指す。途中、いくらでも飲食店はあったのだが何となく入らずに走っていたところ、白水の先はもう店もなさそうなので、ここらで決断するか、と「農村レストラン はくすいのおやつ」という店に入ってみる。もちろん昼時であるから「おやつ」では済まないわけだが。ログハウス風の店内は清潔で、明るい雰囲気だ。BGMがよく響いている。ス本日の昼食ピーカはヘンなところに置いてあるのに不思議だ。さて、私は魚フライ定食を注文する。別に阿蘇とは関係ないものを頼んでしまったが、出てきた料理はサラダや付け合せが多くて美味しいものであった。フライは既製品のようだけど、その他のものは新鮮ですばらしい。さらにご飯が大盛りで、おかずが足りないほどだ。Sの皿からおかずをもらって食べていた。店員の応対も気持ちよく、満足満足。

 ここから阿蘇の中央部の山を登ることになる。しばらく走るとつ牧場づら折りの道になり、カーヴを曲がるたびに南阿蘇村が眼下に広がる。遠景は霞んでいて、どうやら黄砂の影響らしい。坂を登りきると山の上は牧場になっていて、緑色のゆるやかな斜面に牛が点々と見えた。
 さらに上っていくと、阿蘇の火口の西側に着く。ロープウェイがあるが、火口近くまで有料道路(560円)もある。ロープウェイの駅の前は土産物屋が建ち並び、駐車場も広いがここで駐車料金(数百円)を取られてさらにロープウェイの運賃(820円)を人数分払うのはさすがに高すぎる。ゆえに有料道路を行くことにした。
 道路は1-2西火口にてkmくらいのものでガタガタ道である。左右は草原で、火山に来たという実感があまりないが、駐車場(ここは無料)に着くと、硫黄の臭いがして来る。斜面は岩だらけでまさに火山だ。コンクリート製の退避壕があって、これがまたいい退避壕味ではあるが、今ここは人だらけなので何かが起こっても絶対に収容しきれまい。退避壕はすっかり表面が風化し、一部は鉄骨が露出している状態だ。「たいひごう」の文字も判読できないほどにコンクリートは腐食している。阿蘇の自然の厳しさを間接的に表現するアイテムと化しているようだ(そんな意図はないだろうが..)。
 時計回りに遊歩道を歩くと左に第1火口が現れる。火口の底にはエメ第一火口ラルド色の水があり、そこから水蒸気が立ち上っている。ここは活動が活発になると黄色になり、さらには水がなくなって噴石・噴火となるそうだが、今は噴煙というより水蒸気のようだ。とはいえ水面は200℃ほどにもなるというから色とは裏腹に激しいエネルギーを秘めているということか。近年でも97年にガスで死者を出しており、油断はならない。ここでマミヤ7IIを出して何枚か撮っておく。風が強く体がぶれるので、三脚を使って上からのしかかるようにして撮る。これはなかなか良い写真が撮れた。第2火口から第7火口までは現在は火山活動はないそうだ。激しく褶曲した地層、雨が流れた跡が荒々しい景観を作っている。時折、突風が吹いて砂が舞い上がり、顔が痛くなる。風上に背を向け、レンズ交換をするのも大変だ。カメラのマウント面に砂を咬んでしまい、レンズを装着するときザラっと音がした。
カメラをぶら下げて火口激しい地形だ









 帰り、砂千里浜という平原で降りるつもりだったが、車が風で流されるほどなので諦め、そのまま下に。ロープウェイの駅前も米塚栄えていると思っていたらつぶれている店も多く、意外な感じがする。いちいち駐車料金を取っていてはダメなのかな。この先の草千里浜の駐車場と共通だというが、私は通過した。パノラマラインに戻り、国道57号の方向に進む。先ほど書いた草千里浜はこの先で、今はまだ草が生えていない。九州といえど阿蘇は高原で、ここの景色は今ひとつである。初夏の頃は草原と、大きな水溜りが湖のように見えるのだろう。その頃にもう一度来てみたいものだ。「モ」ってなんだろう

 しばらく走ると、左手に米塚という山が見えてくる。茶碗を伏せたような、優美な形をした山である。よい景色のところで車を停めるスペースがないのは残念。でも停めて撮った。
 その後は阿蘇の北を下っていき、国道を右折して、宮地から県道11号外輪山の上はなだらかだ線、別名やまなみハイウェイに入る。田園の中を外輪山に向かって進み、山にとりついて坂を登ると、外輪山の上がなだらかで広々とした台地になっている。ここは運転していて気分が良かった。左に折れて大観峰へと向かう。阿蘇カルデラを望む絶好の展望所だ。駐車場に入るときはあまり景色が見えないのだが、展望所(どうも「展望台」とは言わないらしい)まで歩くとどんどん視界が開けて、先端に出ると左右に雄大なカルデラが見えた。遠景が霞んでいるのは残念だが、写真はちょっとコントラストを上げておこう。この展望所の下では、風で飛ばす模型飛行機を操る人たちがいて、空中をそれらがブンブンと回転していた。
大観峰にて植生が分かれる大観峰にて









 この展望所にも当然土産物屋はあるのだが、今はとりあえず寄らずにホテルに向かうことにする。大観峰の近くからカルデラの中に降りる道路もあるがそこは進まず、通称ミルクロード(牧場で集めた牛乳を運んでいたとのことから)を南西に進む。ここも良い道路だ。赤水へと降りて行き、国道57号を西に進むと、今日の宿である阿蘇プリンスホテルに到着した。ゴルフ場が併設されていて、一風呂浴びて帰る人たちが何人かいた。我々も早く風呂に入りたい。客室案内の女性がまだ新人なのか、もたもたしていて私の方が先に部屋に着いてしまった。ま、そんな複雑な構造の建物ではないから案内してくれなくてもいいんですがね。
闇迫る 部屋はゴルフ場や阿蘇の山々が見える側ではなく、窓が西北の方向と思われるちょっと暗めの部屋だ。もう夕方だから日当たりは仕方ないが、部屋にタバコの臭いがついていてその点は気になる。さておき、まずは風呂。米塚の湯という温泉になっていて、天然だそうだ。硫黄臭はなくて、さっぱりした感じの湯だ。空いていて気分が良い。ゴルフ場の方向に大きな窓になっており、立っていると外から見えるであろう。が、こちらを覗くやつは居ないかな。
 夕食は和洋中のビュッフェにした。いろいろあって迷うが、そういうときはたくさん取ってしまうのがビュッフェの悪いところで、またも体重を増やしたと思う。満腹になり、幸せな気分で眠りに就いた。
食べすぎ..食べすぎ..立体地図










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