08年4月下旬〜5月上旬
第1次マレーシア旅行
●第4日 08年5月2日(金) ランカウィ→クアラ・ルンプール
クアラ・ルンプール(KL)に戻る日である。昨夜、レセプションに聞いてみると、チェックアウトは13時。その後も荷物を預かってくれる上に、シャワーも使わせてくれるというから至れり尽くせりだ。
昨晩は息子が大騒ぎだったので、親は少し疲れている。寝坊してレストランに向かう。今日は白いごはんの代わりにチャーハンとチキンカレーがあった。チャーハンは薄味だが、よく考えてみると、日本のチャーハンが塩辛いのかも知れない。今まで、私がアジアでチャーハンを食べたのは南方が多く、チャーハンに限らず薄味の料理が多かったように感じるから、これは日本人の基準が濃くて塩辛い、ということなのかと思う。
食事を終えて、タオルを借り、ビーチに出る。今日は昨日より人が多いようだが、それでも静かなものだ。最初だけ少し海に入り、あとはひたすら寝そべっていた。Sはずいぶん遠くまで泳いで行ったようだ。
12時前に片付けはじめ、シャレーに戻ってざっとシャワーを浴び、パッキングを済ませる。午後はビーチにもプールにも行かず、チェックアウトして繁華街にある水族館(アンダーウォーターワールド)に行こうと思う。シャトルに乗ってレセプションに着き、チェックインのときにもらったウェルカムドリンク券をいま使う。
タクシーを頼んだら、アンダーウォーターワールドまではRM24とのこと。空港(RM20)よりもさらに先だから、こんなものだと思う。タクシーが来た。すると、タクシーカウンターの人が、来た車の運転手と交代した。変なシステムだ。次のタクシーカウンター係は、今の車の人がやるのだろうか。
目的地には、20分ほどで着いた。運転手が先に降りて、窓口に行って番号札をもらってくる。それを持って中に行けというのだが、番号札で並ぶほど、混んではいなかった。タクシー代を払って、中に入る。料金は大人一人RM38と、高額だ。RM2-3もあれば1食分にもなる物価からすると、これは法外なほどだ。でも、空調された空間に居られるし、珍しい魚もいそうなので、入ることにしよう。問題は荷物で、いくらベルジャヤ・リゾートが預かってくれると言っても、あそこまでタクシーで往復RM50ほども払って荷物を取りに行くのもあほらしい。だから持ってきたのだが、ここには預かってくれる設備も窓口もないのだった。仕方ないので、ゲートの係員にお願いして、預かってもらうことにした。預かるもなにも、ゲートの脇に置いてあるだけなのだが。
入ってすぐのところに、淡水魚の展示がある。浅い水槽に川の中が再現されていて、息子の背の高さでもよく見えることもあって、大喜びだ。そのはしゃぎぶりが周囲の他の客にもウケて、息子の写真を撮りにくる人までいた。なんだか、息子はこの地の人に受けが良い。
次のコーナーが意外で、熱帯雨林なのだ。吹き抜けになっていて、外気とつながっているから蒸し暑い。しかし、木々の陰になっていて見て回っても案外過ごしやすい。ここは水族館というより、鳥が多かった。フラミンゴやオウムなどがいた。再び室内に入ると、今度はペンギン。極端な演出だが、それも良いだろう。マハティール前首相の南極での写真が飾られており、なるほど展示に力が入るのも当然だ。水槽下の通路もあるが、折悪しくペンギンが泳いでいなくて残念だ。
その後、熱帯魚や大きめの水槽もあって、息子も楽しんでくれた。どちらかというと薄暗い水族館は場所によっては怖いらしいのだ。だから、今日のウケは上々、と言えるだろう。
最後は、通路がショップの中につながっていて、いかにもお土産を買ってくれという設定だ。息子のために光が出るコマなどを店員が実演してくれた。結局、何も買わずに出た。Sと息子にはその場で待つように言い置いて、私は再び入口に向かう。ゲートの人は、私のことをすっかり忘れていた。荷物を引き取って出口に戻る。
息子の機嫌が今ひとつだ。眠い上にこの気温、不機嫌になるのも分からぬでもない。それでも遅い昼食は取っておこうということで、道路向かい側のレストランに入る。料理を注文した直後、息子は泣き出した。今更出るわけにも行かず、交替で息子を抱きながら外に出ていることにする。日差しがまぶしい。外に居ても、機嫌が直るような気配はない。困ったね。
料理は、Sが春雨の中華風炒め、私はナシ・ゴレンにする。ナシ・ゴレンと言ってもいろいろな風味があるようで、私はとりあえず普通っぽい(勝手な推定)ものにした。ちょっとピリ辛の味付けだが、勢いでさくさく食べられる美味しさがある。春雨も良かったが、息子を抱きながら交替で食べるというシチュエーションがどうにも慌しくていけない。と言いつつ、マンゴージュースももらって、合計RM10.5、これはリーズナブルだ。
息子を何とかなだめすかして、タクシーを捕まえて空港に向かう。息子はだんだん機嫌が直ってきた。空港に着き、私はチェックインに向かい、Sはトイレで息子に授乳することに(そう、まだこの時点では乳離れしていなかった)。ようやく機嫌が直ったようで、ならば次は大人が機嫌を直したい、ということでスターバックスに行ってフラペチーノを注文。Sはマンゴー・パッションフルーツ、私はキャラメルモカ。スタバの値段は日本と同じくらいで、高かった(RM11-13)。息子はここでもえらく人気で、休憩中の店員が一緒に写真撮らせて、と携帯電話を持ってきた。
ちょうど良い時間になったので、手荷物検査を通る。お客の人数の割りに列が長いと思ったら、2つある検査場のうち、片方は女性専用であった。なるほど、イスラム教は男女の区別が厳格なのだ。
17:10にゲートに来い、とあったのだが、結局搭乗したのはその20分後だった。さらに離陸の許可が出なくて、蒸し暑い機内でひたすら待たねばならないのがつらい。息子は汗だくであった。その息子は前のシートを叩きそうになり、注意を外に向けさせたり、これがけっこう大変だった。結局、飽きてしまって、Sの膝の上に乗って寝てしまった。ようやく離陸。ランカウィ付近はすっきりとした天気ではなく、もやが掛かっているような感じだ。加えて、飛行機の窓が汚くて、景色がきれいに見えない。残念だ。私たちは左側に着席していたのだが、島やマレー半島が見える側で、景色に変化があって良かった。それだけに窓がきれいなら、と思うのだ。KL市内もうっすらと見ることができた。町全体が霞んでいて、天気のせいなのか排気ガスのせいなのか、そこらへんは分からない。
19時にKLIAに着陸。KLIAエクスプレスに乗ってセントラル駅に向かう。空いていて快適だ。KLセントラルに着いたところで、意外にも配偶者Sがここで夕食にしよう、という。これは実に意外なことで、というのも、今晩の宿はブキ・ビンタン(KL随一の繁華街)にあるホテルを予約しており、そのホテルのあるあたり、大通りから1本脇に入るとアロー通りという屋台街がある。こういうところが好きなSが、よりによって新しい駅のレストランを選ぶというのは椿事であろう。などと大げさに書いたら怒られそうだが、つまり昼間のレストランで息子がむずかって食事がまともに出来なかったことが頭にあるわけで、息子が眠くなったりしないうちに、食べてしまおうというわけだ。そういうわけで選んだレストランは残念ながらひどかった。私はボロネーゼ、Sはチキンのパスタ。パスタはふにゃふにゃだし、量は少ない上に味は良くない。特にSの注文したものは香草が効いていてそれが逆効果というか..それでも息子がけっこう食べていて、その点は良かったとは言えるだろう。それで会計がRM36とは..
KLセントラルからはモノレールに乗る。鉄道駅からモノレールの駅までは100mほど離れていて、その間にごちゃごちゃっとした商店街があり、Sは大喜びだ。早速お菓子の試食などをしていた。KLセントラルから目的地のインビまでは一人あたりRM1.6、約48円と安価だ。車両は2両編成と短く、それなのに車内は空いている。開業前にアジア通貨危機などで紆余曲折あって、開業後も大きな赤字を出したそうだが、今もこの状態ではちょっと心配である。
インビには6分ほどで着いた。ホテルがある方向には階段がついていなくて、ちょっと遠回りをした。繁華街といえど、その通りの一番南の端になるところで、大通りから中に入ると道が暗くて、若干怖い感じがする。ホテルに入る前に、隣のスーパーマーケットで100PLUSというスポーツドリンクと、ポッカのコーヒーを買い込む。ホテル(ロイヤル・ビンタン)に着いたのは21時頃、さらにチェックインでかなり待たされた。レセプションにいる係が少ない上に、チェックインに必要な情報なのかどうか、ホテルのPCに何やらたくさん入力しているようなのだ。ようやく手続きが終わって渡された鍵はジュニア・スイートのものだった。1泊6000円でツインを手配していたので、これはお得感がある。広いメインの部屋の手前にセミダブルベッドのある部屋もある。自分ではこういう部屋を予約することがないので新鮮だ。
息子にシャワーを浴びせ、寝かせるつもりが、急に元気になって大騒ぎだ。廊下との間にもう一つ部屋があるから、騒音は軽減されるはず..と思いたい。
日記を書いて、23:55頃に就寝。
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