08年4月下旬〜5月上旬
第1次マレーシア旅行

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●第6-7日 08年5月4日(日)〜5日(月) クアラ・ルンプール→帰宅

 今日の朝食本日は最終日。飛行機は今日深夜に出る夜行便なので明日の朝成田に着く。日中は特に予定がないが、Fさんから夕食に誘われているので、それに参加するとして、博物館あたりに行こうかと思う。Fさんにショートメッセージを打っておく。
 朝食は9時頃に食べた。レストランがかなり混んでいて、幼児用の椅子を頼んでおいてもいつしか忘れられており、息子は大人用の椅子に座らせた。メニューは、麺がビーフンに変わって、チャーハンもあった。いずれも味が薄くて、醤油を足して食べた。ほか、定番のスイカを多目に。
 食後、アロー通りを散歩する。既に30℃を超していて暑い。夜、殷賑なここも午前中は営業している店が数えるほどしかなく、静かなものだ。日陰を選んで歩く。アロー通りからさらに1本入ったところも歩いてみるが、こちらも同じように店はほとんど営業していなくて人通りも少なく、しんとしている。通りに面していない建物(アパートなど)の裏手などを見ると古び方というか汚れ方というか、なかなか味があって良いが、夜歩くと暗くて怖そう。
アロー通り付近にて 大きな木が多い 猫に挨拶 なんじゃこりゃ 変わった形

 ホテルに戻る。12時チェックアウトまでギリギリ使わせてもらう。顔を洗って30分ほどウトウトした。パッキングをして、チェックアウト。荷物はそのままレセプションで預かってもらう。昼食は先ほど歩いたアロー通りで食べることにするが、昼時もあまり営業している店がなかった。先ほどチェックしていた点心の店に入る。シュウマイ2種、おこわ、ワンタンメンをいただく。それぞれ、それらが置いてあるコーナーで会計を済ませてから席に持って行くやり方だ。どれも個性があって美味しい。シュウマイとおこわ3種でRM10、ワンタンメンがRM6、スイカとオレンジジュースRM6で合計RM22、安い。
ホテルからの景色 点心を作る 店内はこんな感じ 昼食 氷輸送中

 もう一つ、エビ麺でも食べるかと通りを歩いてみるがなかなか良さそうな店がない。結局食べずにブキ・ビンタン通りに出る。道を渡ってショッピングモールを通リ抜ける。息子が泣き出して困ったが、しばらく抱いていたら眠ってくれた。疲れが出たか。

 伊勢丹の地下でマンゴーとチョコのスムージー(凍らせたシェイクのようなもの)を買う。とにかく外が暑いので、体を冷やしてモノレールに乗る。KLセントラルまで出て、そこからタクシーで国立博物館に向かうことにした。英語でナショナル・ミュージアムと何度か言うが運転手のおじいさんはよく分からない様子。しばらくして、「ああ、ムジウム・ネガラね」(マレー語でネガラは国の、の意味)と理解して走り出した。このおじいさんはちゃんとメータを入れて走っている。中にはメータに細工している人もいるらしいが..KLセントラル駅周辺は高速道路のインターチェンジのごとく道路が入り組んでいて、駅向こうの博物館に行くには遠回りせざるを得ない。走った距離からすると、RM4.1は妥当だと思われた。これは120円くらいである。
 博物館の前にプラネタリウムに行く。博物館の敷地から渡り廊下で行けるとのことだったが、これが丘の上にあって、延々長い階段を登らねばならなかった。汗だくだ。涼しい館内が嬉しい。今日は日曜だが、課外授業なのか、子供たちが団体で来ている。ワイワイにぎやかなのは微笑ましいのだが、プラネタリウムのプログラムが始まってもうるさいし、写真を撮ろうとしてフォーカスの補助光が点滅したり(プラネタリウムだとこれが意外に目障り!)、ちと気になった。と言いつつ、旅の疲れもあって私はいつしか眠ってしまった。プログラムの内容は全く記憶になし。まったく、これではうるさいも目障りも、関係ないではないか。
 プラネタリウムには宇宙関連の展示もある。宇宙ステーション内を模したモックアップには課外授業の子供たちがいっぱい、わが息子はまだ1歳7ヶ月なのでそこに入っていく勇気がなくて少し後ろから見ているだけだった。これはまあ仕方がない。
国立博物館 プロトン・サガ 周囲は緑地だ
国立プラネタリウム 宇宙ステーション内の模型 ちょっと不気味に ケバブ屋

 国立博物館に戻る。連絡通路の脇に移動式の売店というかケバブ屋さんというか、お菓子などを売っていてそこで子供たちが美味しそうに何やら食べているので、我々も串焼きのようなものを1本買ってみた。魚の練り物を焼いたもので、なかなか美味しい。息子もかじっていた。
 国立博物館の入場料はRM2と安価だ。どう見ても裏口では、と思われるところから入るのだが、これは博物館が大規模な改修を行っているための措置らしくて、本当に裏側。展示物も、GFは閉鎖、1FもC・Dゾーンだけというから全体の4分の1しか公開されていない状態のようだ。Cゾーンは植民地時代、Dゾーンは独立から現在までの展示となっているからA・Bはそれ以前なのかと推定するが、今は見られない。
 Cゾーンから見る。ポルトガル・オランダのマラッカ占領、ペナン、マラッカ、シンガポールを足がかりにした英国の統治時代の展示が主で、武器や風俗を示す展示、英国統治下ではゴムや錫産業関連の展示が充実している。写真などの克明な資料が多い英国時代の展示が詳しくなるのは必然かも知れない。また、最後には日本の侵攻についての展示もあるが、これはほんの一部の区画だけで、一番大きな展示物はマレー半島での侵攻経路なのだ。展示の説明はマレー語だけで内容は分からないが、General YamashitaだったりJeneral Itagakiだったり、英語とマレー語が混ざっていて一瞬「?」となるがなるほどとも思う。
ゴム園の様子 錫鉱山の設備模型 日本軍の資料(あまりない) 博物館正面側

 Dゾーンは、独立までのマラヤ連邦の成立経緯とその後の独立までの道のり、独立憲章の展示、さらにマレーシア近代化の話だ。APEC会議の写真を見ると時代を感じる。マレーシアは当然ながらマハティール首相、一緒に写っているのはスカルノ大統領、フジモリ大統領、江沢民国家主席、小渕首相など。

 博物館を出る。携帯電話にFさんからの着信履歴が。しまった、Fさん演奏会が終わったらしい。待ち合わせ場所はホテルなのだが、間に合うか。慌てて駐車場付近でタクシーを捜すが、全く居ない。地元の人はここにバスか自家用車でしか来ないのか。仕方なく、Fさんに電話して結局博物館まで来てもらうことになった。本当に、何から何まで甘えてしまって申し博物館前で待つ訳ない。それまでは博物館の周りを散策することにする。
 正面に回ると、工事中で入場不可という表示があった。この博物館は大きな道路に面している博物館の壁のモザイクのだが、正面には駐車・降車スペースがなくて、通り過ぎてから駐車場に入るようになっている。出張のときに「ここが国立博物館です」と紹介されても、車は高速で通り過ぎてしまい、いったいどうやってあそこに入るのだろうと疑問に思っていた。その正面のところ、噴水や庭園があるところで待っている。蚊が多いのが気になるが、夕方になり、気温が下がったのはありがたい。それにしても、壮大な建物である。この中に2フロアしかないのはもったいない、なんて言うのは余計なお世話であろう。外壁にはマレーの歴史・風俗がモザイクで描かれている。1941とあるところには日本の侵攻の絵があった。日の丸をバックに行軍する軍隊に民衆が土下座をしているという図。どう説明しようと、やはりこの事実が拭い去れるわけではないのだ。

 Fさんは見込んでいた時刻より早くいらっしゃった。ありがたい。車には先客がいて、JTBの方だという。仕事ではなくて、休暇で来馬の由。上手い具合に仕事が空いたので、旅行することにした、という。いかにも、専門だけあって慣れた感じだ。
 これから向かうのは田園という粥鍋の店である。私も、出張時に連れて行ってもらったところで、粥のスープに魚介類や練り物を入れて食Fさん、鍋を仕切るべる、マイルドで胃腸に優しすっかりFさんになついた息子い料理だ。スープは粥だけではなく、ゴマ油や醤油が加えられているし、もちろん、トウガラシのペーストなどで自分の椀だけ辛くすることもできる。ほかに揚げワンタンや角煮のようなものなどを追加注文する。どれも美味しい。いろんな食べ方が出来るのが楽しい。
 しばらくして、MPO(マレーシアフィルハーモニー管弦楽団)ヴァイオリンのKさん、フルートのYさんと娘さんのEちゃんが参加。Eちゃんは4歳とあってしっかりしている上に、日英まぜこぜでしゃべる。英語もきれいで、羨ましい。
 オーケストラやマレーシアの話をしながら楽しく飲んで食べて、瞬く間に2時間が過ぎた。最後にごはんを注文して粥鍋に入れる。粥といっても、ほとんどスープのような薄いものなのでご飯を足したくなるわけだが、これをするのは日本人だけだそうで、通常は麺を入れるのが正統らしい。
 20時半過ぎに店を出る。FさんにKLセントラル駅まで送ってもらう。最後までお世話になってしまい本当にありがたいことだ。

 21:15のKLIAエクスプレスに乗る。この列車に乗るのは3回目だが、いつもガラ空きだ。KL市内から空港までのタクシーがRM80くらいだそうで、KLIAエクスプレスのRM35は割高感がある。2人以上ならドアtoドアで移動できるタクシーを選ぶだろう。また、KLセントラル駅が実際には全然セントラルでないことも効いているかも知れない。駅前のヒルトンやメリディアンに泊まるには良い乗り物だが。
 とはいえ列車は高速というメリットがある。車で1時間ほどかかるところ、30分もしないうちにKLIAに着いた。搭乗時刻は22:25だ。チェックインし、出国審査を通ってお土産を買い込み、ラウンジに一応寄ってみる。すぐに搭乗の案内があり、ゲートに向かったらほとんどの客はもう機内に入っていた。機内は6-7割の客で、空いている。息子が前の席に設えられたテーブルなどを叩くので、キャビンアテンダントさんに相談して、機内真ん中のブロックで2列空いているところに移動した。これから6時間45分、夜行便の旅に1歳7ヶ月の息子が耐えてくれるかどうか。
KLセントラルにて エックスプレス KLIAエクスプレスの車内

ほぼ記憶になかった 夜半、泣き声がすると思ったら息子が床に落ちていた。シー機内で遊ぶトベルトはゆるゆるだし、横になれるのが仇になったようだ。しかし眠さが勝り、椅子に戻すと眠ってくれた。息子よ、すまぬ。
 朝、日本時間だと5時前くらいから朝食の時間になる。ずっと寝ていてもいいのだが何となくもったいなくてやっぱり機内食だけはもらった。眠くて何を食べたか覚えていないが、ちょっとピンボケの写真を見るに、和風の味付けごはんを食べたらしい。息子はひじかけをいじって上機嫌、旅のしめくくりとしては上出来だろう。そんなわけで、楽しい幼児連れ旅行だった。

〜おわり〜


★カメラ関係の話
 カメラ本体は既に手元にないので、文章だけ。
 メインはオリンパスのデジタル一眼レフE-410で、小型軽量で使いやすい。翌年、E-620に換えてしまったがあの小型で潔い感じは魅力だと思う。レンズは標準ズーム14-42mmF3.5-5.6、望遠ズーム40-150mmF4-5.6、単焦点25mmF2.8も使った。サブにはGR digital II、これにはワイドコンヴァータも併用している。
 銀塩はオリンパスXAを持参したが、残念ながら写真そのものの出来が悪いので旅行記には採用しなかった。


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