レンジファインダ機・その他 *印がついているものは、既に手放したもの

Contax G2
*

 学生時代の同期に結婚式の写真撮影を頼まれて、この際だからAF・AEのカメラを使ってみようということで、今はなき高輪のカメラ屋で購入したもの。レンズはプラナー35mmF2で、実によく写ったのだが、その後追加したゾナー90mmを使った時にピント外れがかなり多くなってしまい、使用頻度が激減。また、無限遠の撮影で、無意味な測距不能警告が出ること、いちいち元の位置にレンズが戻る作動音が気に障り出し、結局手放した。
 しかし、レンズの魅力もあってその後復帰。作動音もすっかり慣れてしまい気にならなくなってしまった。我ながら勝手なものである。しばらく使っていたが、そろそろ液晶も薄くなってきたし、他の機材導入のために、ということで2019年にレンズ一式ともども手放した。

Contax G2の作例ページ

 
Fujifilm TX-1 *

 本物のパノラマが気軽に撮れると思い、購入。実は、舞台でオーケストラなどを撮るのにぴったりなのである。45mmと90mmのレンズを購入し、その精緻な描写には感じ入った。ファインダに変倍機構があり、90mmを付けると拡大する、など良い点もあったのだが..初物ゆえに短所もある。露出情報が外の液晶画面にしか出ないこと(あまり見ない場所にある)、距離計が縦ずれしていて一度入院、など。しかしそれはまだしも、最大のネックは、プリントに日数がかかり過ぎる、高い、そして、これも初期の問題かもしれないが、プリントサイズがフィルムの縦横比に忠実でないこと(短辺が短く、細くなっている)。納期も、リヴァーサル現像とプリントで1週間はかかってしまい、どうもやりにくいのでいつしかモノクロ専用になってしまった。自分で焼けばその日の晩に出来るからである。そんなわけで、使用頻度は低い。
 それはともかく、レンズの写りは本当に良い。このレンズを流用して、レンズ交換式の645カメラでも出せばよかったのではと思ったが、それはブロニカに先を越されてしまった。
 その後、他のカメラの購入資金調達のために手放した。TX-2でファインダー周りは改善されたが、そのTX-2も06年11月で販売中止となった。
TX-1 45mmF4 TX-1 45mmF4 TX-1 90mmF4
TX-1 90mmF4 TX-1 45mmF4
TX-1 45mmF4 TX-1 45mmF4
 
Opema II *

 チェコスロヴァキア製のレンズ交換式RFカメラだ。一応、ライカコピイ機の仲間にOpema II分類されるのだろうが、違うところがある。まず、フィルムゲートが24×32mmの40枚撮り機であること。従って、標準レンズは45mmで、ライカ系より少し焦点距離が短い。また、マウント規格がライカスクリューの39mm径ではなく38mm径の独自規格であること。距離計が一眼式で、覗く窓が真ん中付近にあること。フォーカシングノブは無限位置で右手側に出ていて、遠景では右手、近景では左手でピント調節をすることになる。ライカに比べると使い勝手はあまりよくなく、市場に出回っているカメラの状態もあまりよくないが、個性的で美しい機体であることは確かだ。レンズは以下が出ているが、私が持っているのは45mmF2のみである。

Openar 45mmF2,Belar 45mmF2.8,Belar 45mmF3.5
Largor 30mmF6.8,Tele-Mirar 90mmF4.5,Tele-Mirar 135mmF4.5,Telex 180mmF6

 写りは、正直言ってあまり良くない。これを買ったカメラ屋の店主も、良くないと言っていたがそれでもいいやと買い求めたものだ。その後、ほとんど使わずに5年ほど放置していた。最近、防湿庫の奥から発掘されたので、使ってみた次第。
 他のカメラの購入資金捻出のため、処分した。
Openar 45mmF2 Openar 45mmF2 Openar 45mmF2 Openar 45mmF2
 
Agfa Ambi-Silette

Ambi-Silette ドイツのフィルムメーカ、アクファのカメラでレンズシャッター方式のレンズ交換機だ。フォクトレンダーのプロミネントや、オリンパスエースなどと形式は同じく、レンズマウントの中にリーフシャッターがある。極めてシャープで、色が濃く、というフィルムメーカの理想を追い求めているのではないかと思うような写りが楽しめる。
 巻き上げが重くフィルム(パーフォレーション穴)が切れたりすることがあったため、整備してもらったが結局さほど改善が見られず一旦一式を手放すことになってしまった。その後、別の機体を入手したところ、程度の差はあれ重いことを実感、さらにネットでも巻き上げが重いという記述を見かけたので、まあそういうものと思うことにした。巻き上げはカメラ内の機構連動もあって重くなるのは理解できるが、巻き戻し時も重いので、フィルムゲートがタイトな設定なのかも知れない。
 レンズは4本あり、全て入手したが、機体不調のため一式全て手放し、その後130mmを除いて再び入手した。

アンビジレッテ 作例ページへ
 
Braun Paxette

 レンズ(リーフ)シャッター式のレンジファインダー機(目測式もある)としてスタートしたシリーズ。II型からM39スクリューマウントとしてレンズ交換ができるようになった。ライカスクリューとはフランジバックが異なるので、レンズの共用はできない。初期は距離計がレンズのピントリングと連動していなかったが、スーパーパクセッテから連動するようになった。シリーズ共通の型番としてI型はレンズ固定式、II型はスクリューマウントでの交換式、III型は最後期のバヨネットマウントでのレンズ交換式である。III型のバヨネットは類似のものにキング レグラやボルタ フォタヴィット36があるが、それぞれ形状(絞りや距離計連動カムの位置)が異なっていて互換性は無い。
 II型の中ではBがついたものが露出計内蔵でLがついたものが採光ブライトフレーム式、BLは露出計内蔵かつブライトフレーム式となる。II型の露出計はシャッター速度や絞り値とは連動せず単独で露出を読み取って設定する必要がある。III型はオートマチックという銘が付いているが、これは自動露出ではなく、露出計が絞りとシャッター速度に連動するという意味である
(絞りリングがカメラ側に入ったことで実現している)

・Paxette Super II BL

パクセッテ IIBL もっとも市場で見かけると思われるモデル。スクリューマウントタイプとしてはここが完成形となった。シュタインハイルのキノン50mmF2付きII BLなど2台を所有していたが整理して、今は1台である。ブライトフレーム(50/85/135mm)入りの距離計連動ファインダーは見やすいものだが、距離による自動パララックス補正は無い。また、シャッターボタンはレンズシャッターの側面にあって慣れないとブレやすいと思う。露出計は実用になる。

パクセッテII BL 作例ページへ

・Paxette Super III Automatic
 バヨネット交換式になったモデル。シャッター周辺の突起がなくなり、シャッターリリースがカメラトップに移動しすっきりした外観と安定した操作性を得た。大型のファインダーを搭載したため少し大型になっている。
 レンズは28mmから200mmまで供給されたが、ファインダーは35mmがファインダー視野いっぱい相当、ブライトフレームは50/90/135mmとなっている。バヨネットマウントで迅速なレンズ交換を実現してはいるが、時代は既に一眼レフへの変換期であり、スクリューマウント機に比べるとこのカメラとレンズはあまり市場に残っていない。上に書いた通り、オートマチックというのは絞り、シャッターリングと露出計の針が連動するというものであり、自動露出ではない。手元のカメラは既に露出計が不動でその恩恵にはあずかれないが、露出計の中にある指針は連動して動くことが確認できる。
 シャッターはプロンターの1/300秒までのタイプで、ここはII BLより後戻りした感がある。また、シャッターリングが光沢で設定値が読み取りにくいのもマイナス点である。外観はカッコいいのではあるが。絞りリングとシャッターリングは軽くロックがかかっていて、回しても一定の露出を保つような仕組みになっている。絞りリングの黒い部分を押すと絞りだけを回すことができる。

パクセッテIII 作例ページへ
 
Nikon SP /コンタックスマウントも含む

 遅ればせながらニコンSマウントも入手した。このマウントのカメラ、レンズは一時に比べると非常に安価になっている。標準レンズは内爪、広角・望遠は外爪というやり方なので、レンズ交換時にはリアキャップの取り扱いが少し面倒なのと、無限遠位置にしてからレンズ交換する必要があるなど、慣れないうちは戸惑うこともある。
 ファインダーはライカM3に対抗すべく28/35/50/85/105/135mmの視野に対応しており、21mmや25mm、ミラーボックス対応の望遠域を除く全てのレンズがカメラ内でフレーミングでき、便利である。距離計と一体化した標準レンズ以上のファインダーの左に広角側のファインダー
(こちらは距離計なし)が配置されていて、キヤノンのように倍率切り替え(35mm用と標準以上)機構を入れるやり方とは異なっていて考え方の違いが面白い。広角側は目測でも撮れるとはいえ、このマウントには高名な35mmF1.8があるので、それを使うとなると測距と構図のファインダーが別なのはやりにくいとは思う。
 シャッターは布幕タイプとチタン幕タイプがあり、私が持っているものは前者である。チタン幕の方がシャッター音が大きいらしい。布幕も少しカチッとした音で、ライカM型よりは大きいように感じるが、こちらも好きである。シャッターボタンは手前にあり、ここだけスクリューマウントライカ的な設定である。このボタンの周りにあるカラーはA
(巻き上げ)・R(巻き戻し)の切り替えを兼ねており、このカラーの高さがシャッターリリースの邪魔になると感じる人も多いようで、ボタンをかさ上げするアクセサリーも存在しているが、これをつけるとかなり飛び出して見えるのでこれはこれで奇異な感じもする。ニコンとしてはボタンを誤って触ってシャッターが切れてしまうのを防止したかったのかと思うが、ここらへんのバランスは難しいと思う。
 マウント形状はツァイスの距離計コンタックスと同一であるが、標準レンズの焦点距離が異なるので距離合わせが異なり広角から標準レンズまでが共用可能というのが定説になっている。ツァイスのレンズを入手したらそれも使って行こうと思う。

ニコンSP 作例ページへ
           
           
その他レンズシャッター機

レチナ系
 IIa型クセノン50mmF2付き、II型エクター47mmF2付きを所有していた。それぞれ不具合を抱え、撮影不可能ではないが、使う気が減退。現在、エクター付きは手放し、クセノン付きは部屋の飾りと化している。その後、クセノン50mmF2付きIIIcを入手し使っている。

レチナ 作例ページへ
Ektar 47mmF2
 
・レチネッテ アンジェニュー付き Retinette Angeniex
レチネッテ レチナ系が実用に供されていない状況なのに、よりによって目測タイプを導入。レチネッテはレチナの廉価版に相当する。レンズはアンジェニュー50mmF3.5、写りは個性的だ。ドイツ・コダックで作っていたカメラだが、フランスへの販売分はこのアンジェニューがついたとされている。写りは個性ということで楽しめば良いのだが、問題はシャッターだ。KODAKシャッターというのが付いているのだが、非常にがさつな動作で、作動ショックが大きいのだ。1/250秒までしかないから日中はかなり絞って撮る必要があり、そして1/100秒以下では手ブレの危険性が高い。おそらく、このカメラ・レンズの評価はこのシャッターで相当に損をしていると思われる。


レチネッテ 作例ページへ
 
・アクファ カラート Agfa KARAT
換装後の外観 ゾラゴン50mmF2付きを所有。くっきりした色、細かい解像はこのメーカらしさ満点。ボケは大きく円を描く。巻き上げが故障し、使っていなかったのだが、宮崎オプティカルR&Dに依頼し、ライカMマウントに換装してもらった。というわけで、今後稼動頻度が上がるだろう。

アグファカラート 作例ページへ
 
・アクファ スーパーゾリネッテ Agfa Super Solinette
 ゾリナー50mmF3.5が装着された蛇腹の折り畳み式カメラだ。スーパーがついていないモデルは距離計がない目測タイプで、自分が持っているものは距離計があるのだが、残念ながら故障していて二重像が無限遠に届かない。仕方なく目測で使っているが、ピントがきわめてシャープでよく写るレンズである。なお、後日距離計が正常なものを入手している。
 カメラボディとしてはコンパクトにまとまっている。シャッターのチャージだけは連動がなく、都度手動でチャージが必要だ。巻き上げ、巻き戻しはかなり重い。フィルムゲートがタイトなのかも知れない。

アグファスーパーゾリネッテ 作例ページへ
 
           
・アクファ スーパージレッテ Agfa Super Silette
 蛇腹折り畳み式のスーパーゾリネッテの後継にあたる、レンズ固定式のコンパクトカメラである。アポター45mmF3.5(後期にはF2.8もあった)、ゾリナー45mmF3.5、ゾラゴン50mmF2が装着されたモデルがあり、ゾリネッテよりバリエーションが豊かになっている。折り畳みではない分、カメラの厚みは増えているが、この時期の他社カメラと比べてもレンズの出っ張りは抑えられていてコンパクトに見える。巻き上げがレバー式になり巻き上げは少しやりやすくなったが、レバーがボディとぴったり同じ面になっていて親指でこれを引き出すのが難しい。私は、人差し指で予備角相当を引っ張り出し、親指で巻き上げるというやり方にしている。このレバーはアンビジレッテのI型にも続いているので経験している方も多いのではないだろうか。巻き上げ・巻き戻しの重さもこのメーカならではで、指を痛めそうなほどである。蛇腹機構がなくなりカメラ内の連動が容易になったことから、シャッターのチャージが巻き上げに連動するようになったのは大きな進歩だ。シャッターショックは少なく、作動音が静かなのでブレにも強い。所有しているモデルは後期のもので、シャッターは倍数系列で最高速は1/500秒と、より使いやすくなっている。
 現在、ゾリナー付きとゾラゴン付きの2機種を持っている。ここまで来てしまったら、アポター付きのモデルも手に入れるべきか、と書いていたが予想通り、ジレッテのアポター付きを入手した。「スーパー」がないジレッテは連動距離計がない目測式のカメラである。距離計つきモデルのファインダー像は全体がアンバー、距離計部はグリーンに着色され二重像部分を目立たせてあるが、距離計がないジレッテは全面で透明な視野のファインダーになっていてこれも良いものである。

アグファスーパージレッテ/ジレッテ 作例ページへ
 
           
・コニカ Konica IIIA
 CP+に併設されていた中古カメラフェアでヘキサノン50mmF1.8付きを格安で手に入れた。このカメラは何と言っても、ファインダー機構が凝っていることで有名だろう。近距離のパララックス補正だけでなく、レンズ繰り出しに応じた倍率補正もかかる(つまり近距離ではブライトフレームが狭くなる)。また、レンズの写りも素晴らしい。巻き上げはレンズシャッターユニットから突き出たレバーを2回押し下げる方式で、シャッターも同時にチャージされる。絞りとシャッター速度は同時に連動する機構があり、それぞれを独立して変えるには少し手間がかかるのと、シャッター速度が倍数系列ではないことから、絞り値を変更するとシャッター速度の表記からずれるのが少し気持ち悪い。この絞りとシャッター速度の連動機構だけは慣れなくて困っているが、大きさに比べてずっしりしたボディに静かなシャッターはブレにくく、ファインダーは綺麗に見え、良いカメラだと思う。

コニカIIIA 作例ページへ
 
・ローライ35 クセナー付き Rollei35 S-Xenar
 40mmレンズ好きなのに、長年ローライ35には手を出さずにいた。周りのカメラ仲間が既にトリオター付き、ゾナー付き、テッサー付きとそれぞれ持っていたのと、駒村商会から出たゾナー40mmのライカマウント版を買ったから、別にいいや、という気分だったのだ。ところがクセナー付きというのがあったわけで、見つけたときにすぐ買ってしまった。シンガポール工場の初期の製品であるらしい。クセナーは色の抜けがよくてシャープで、散歩カメラとして手放せない存在になりそうだ。


ローライ35 作例ページへ
Rollei35
 
・ナーゲル・フォレンダ *
Nagel Vollenda レチナが発売される前の、127フィルムを使うベスト半裁判(3×4cm)カメラ。非常に小型に出来ていて、持ち運びには良いのだが、何が問題かと言えばもちろん、フィルムが手に入りにくいこと。127といえば以前、コダックのISO200ネガかクロアチアのエフケというモノクロフィルムしかない状態で、わざわざ120フィルムから切って使う人もいたのだが、最近ヨーロッパでフジからフィルムを買って巻いている(という噂)のマコクロームUCR100というフィルムが出ている。インターネット通販も可能だが、さすがに需要が少ないゆえ、高い。しかし小さなロールフィルムがかわいいし、何よりカメラが良い出来なので、ついつい持ち出してしまう。ポジはコダックに出せば現像してくれて、しかも案外安いのだが、納期は中3日..つまり月曜に出して金曜と、絶望的に長い。レンズはツァイスのテッサー50mmF2.8が付いている。35mm判の50mmよりほんの少し広角になる。
Nagel Tessar50mmF2.8 Nagel Tessar50mmF2.8
 
・ローライフレックス(ベビーローライ) *
 スクエアフォーマットのカメラは苦手である、と言いつつ、このかわいらしい外観につい手にとってしまった。フィルムは127判であるから普通には売っていない。しかしそれでも買ってしまった。この小ささでオートマット(フィルム自動検知、巻き止めあり)であり、操作は簡単だ。
 最初にRVP Fの120フィルムからカットしたものを使ったが巻き上げが重く、12枚撮って巻き込むときに、巻き取り側スプールからリーダー部が外れ、空回りしてしまった。127専用に作られたMacochrome UCR100ではするすると巻けるので、やはり専用を使うほうが良いと思われる。しかし、このフィルムはクラシックカメラを扱う店でもなかなか置いていないというのが難点だ。
 レンズはシュナイダーのクセナー60mmF3.5で、シャープなレンズである。
Rollei 4×4 Rollei 4×4 Rollei 4×4
 
トップページへ戻る