18年8月中旬
第1次小笠原旅行
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●第3日 18年8月12日(日) 大村→海洋センター→堺浦海岸→大村
7時半に起きて朝食へ。
朝食は比較的シンプルであるが美味しかった。早い時刻に食べたが、我々の行動開始は遅い。なぜなら、息子たちは一日にやるべき課題を持参しており、それが終わらないと外出ができないことになっているのだ。時刻の決まったツアーなどはまだ申し込んでおらず、遅くなっても困ることはないから、気長に待つ。タイに行ったときなどは、10時半くらいまでかかってさて外へ行くか、なんていうペースであった。今日はそこまでは遅くなく、9時半くらいには出かけられる準備が整った。
今日の予定は特に決めていないが、まずは小笠原海洋センターに行って海亀などを見て、海洋センターから少し南へ行ったところにある堺浦海岸に行こうかと思う。メンバーは我々家族に義理の父母の総計7名であり、車の定員は5名だから、どこに行くにも2往復であるが、時刻の約束はないのだから気楽である。また、海で疲れたら先に帰る組としても良いわけだ。
漁港を過ぎてしばらく進むと海洋センターに着く。ここは海亀に関連した展示と、人工繁殖などを行っている。小さな展示室には亀の生態などを説明した展示があり、小笠原で放した亀がフィリピンや中国本土にまで泳いで行っていることが示されていて驚いた。他に、環境問題、特に海への投棄物の影響などの説明もあった。亀が、餌と間違えて飲み込んでしまったり、網に絡まったりという被害がある。確かに、ここの海岸にも細かなごみはたくさん流れ着いているし、遠目に見て美しい海もこまごまとした浮遊物があるということだ。
外に出ると、比較的大きな水槽に、人工孵化の2代目のアオウミガメが悠遊と泳いでいた。年齢は16歳、アオウミガメの性成熟は20-25歳というからまだ子供(?)の年齢なのかも知れないが、人工飼育では栄養価が高く成長が速いこともあって若いうちから交尾をすることがあるらしい。この2代目の母親も14歳で卵を産んだとのこと。
他には、子亀の水槽や、人工孵化用の卵の置き場所などがあった。毎年、200〜300の子亀を放流しているという。その子亀のうち、約3%が再捕獲によって確認されているとのことで、野生での生存率に比べて高いそうだ。
次に堺浦海岸へ。先発組を海岸に送り届け、こちらは昼食を探して大村地区に戻り、いわゆる「島寿司」を確保した。寿司を作っている間、一緒に待っていた三男に、店がパッションフルーツを乗せたバニラアイスをサービスしてくれた。爽やかなパッションフルーツの香りが素晴らしい。
こうしているうちに、先発組の長男がなんと子亀の「脱出」(卵のある穴から海へと移動すること)を目撃した。なんという幸運。通常は、海岸の温度が低い夜に動くらしいが、今日は曇っていて少し気温が低いせいもあるのだろうか。
堺浦海岸は、島を一周する都道240号からは離れた場所にある。都道が高い位置を走っているので、駐車場から海岸までは急な坂を下っていく必要がある。鬱蒼とした森を抜けると、きれいな海岸に出た。海岸から100mほどのところに、1944年8月に魚雷攻撃を受けて座礁した濱江丸という輸送船の残骸があることで有名だ。輸送船は都道から海を見ると、木々の先に見えている。海岸からは干満によっては水中に隠れる部分が多くなるようだ。
海岸は、昨日の大村海岸と同様、砂もあるが多くはサンゴのかけらでじゃりじゃりした感覚である。海の中は海底の砂を舞い上げていて透明度はあまりない。水中用のカメラも持参しているが、あまりきれいな写真は撮れなかった。
天気は曇りで、時折晴れるとじりじりとした。この日の光の角度と、突如現れる雨雲とスコールが南の島らしさを感じさせてくれる。海岸には我々家族のほかにはあと数人くらいしかおらず、たいへん空いていた。しかし空いているということは事故があると発見してくれる人も少ないわけで、さほど遠浅でもない小笠原の海では特に慎重に行動しなければならないと思いつつも、ライフジャケットではなく浮輪だし、まあ準備はイマイチですな我々は。特に、輸送船のところは突起物が水中にあるので、ちょっと危ないのである。それでも、一応息子たち3人もそこまで100mを(浮輪につかまりつつ)泳いで船をバックに撮影もできた。良い思い出になった。
15時過ぎに海から出て帰ることになった。2往復して皆を宿に送ったあとも少しドライブして、コペペ海岸まで事前確認をした。夜に星空を見るのに良いかと思ったが、夕方時点で既にあまりにも人気(ひとけ)がないので、夜に単独でここに来るのは怖いと思ってしまった。
18時から夕食。海に入るとそれなりに疲れるので、より美味しく感じられた。今日も刺身が新
鮮だ。その後、道路向かいの公園へ行き、昨日に引き続いて祭りを見て、屋台で食べ物を買ったりして過ごす。三男は光る剣を買ってご満悦、しかし後で聞くとその日のうちに先を折ってしまい、あまりにも早く壊してしまったことを後悔したのか、宿の1階食堂の手前に隠していたらしい。ちょうどそこに荷造り用のテープがあったので、それを使って修復をしていた。なんだかかわいいな。でも、宿のテープを勝手に使ってはいかんよ。
心地よい疲れとともに就寝。
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