15年1月中旬−下旬
アラスカ旅行
●第9-10日 15年1月24日(土)〜25日(日) シアトル→成田→自宅
帰りは簡略版で。
朝食は例によって無料の簡易なもの。このホテルではワッフルを自分で焼けるというのが売りのようで、レストランには甘い香りが漂っていた。自分は、面倒なのでその香りだけで十分だ。シリアルがフルーツ味らしいのだが毒々しい色で、ネタにはいいかと少し取って撮影しておく。味も、強力なフルーツの香りだけウッとなってしまったが何とか食べた。
部屋に戻って準備をして、シャトルバスを待つ。客は自分だけである。昨日書いた通り、隣の駐車場と兼用のバスなので、ホテルを出たあと裏手に回って駐車場の客も乗せる。家族が1組、乗って来た。ものすごい荷物で、10歳未満とおぼしき女の子のスーツケースが既に、日本では大型スーツケースに分類されるであろう大きさであった。そういえば昔、アメリカ人と仕事で台湾に行ったことがあるのだが、アメリカの方はそれぞれにタクシー1台が必要だった。体が大きいといっても後部座席に2人座れないということはないのだが、問題は荷物だったのだ。スーツケースがトランクに2個、入らない。いやあいったい何が入っていたんだろうあれに。
そんなわけでその家族は降りる際にきっちりチップを渡していた。デカいスーツケース3個を降ろすのは大変だもんね。自分も一応流れで渡した。
空港での手続きはすぐに済んで、セキュリティを通り、中へ。小銭を消費しておこうと飲み物の自販機に入れてみたが受け付けてくれなかった。やれやれ、海外だと自販機はそもそもないか、あっても壊れている、あるいは稼働していても金を受け付けないことがあるが、まあこれは日本のほうが珍しいのだろうけどね。結局、売店でレモンティを買った。
時刻通りに搭乗が始まって、着席。帰りは右側すなわち北側の窓。帰りはずっと昼間なので航路次第ではアラスカが見えるかどうか。
客は行きと同じくそれほど多くはなく、この便も隣は空席だった。結局、旅程上の全ての公共交通で隣は空席だった。アラスカ航空の便はけっこう混んでいたし、偶然であろうが珍しい。おかげで左右気兼ねなく過ごせた。
帰りの航路は予想通り、アラスカ南部にかかるところを通った。ところが、B787の電子シェードは操縦席で強制的に暗くできるようで、精一杯明るくしても景色が真っ青にしか見えない。帰国後色調整をしたが元々青にかぶっているものはどうしようもなかった。寝ている他のお客の邪魔になるから、ってことなんだろうけど、残念だ。
2回目の食事のあたりから1月25日の写真になる。航路を後から見て、ひょっとしたらカムチャッカ半島も見えたかも知れないと思うがそこらへんはずっと映画を見ていた。「ミリオンダラー・アーム」「ザ・グッド・ライ」、偶然だが両方ともアメリカに若者が来るという設定なのだが、前者はメジャーリーガーのトライアウトを目指してインドでオーディションイヴェントをするもの、後者はスーダン内戦孤児のキャンプから選ばれた人が米国で就職するために来るというわけで背景が全然違う。元々あまり映画を見ない私がこういうのを連続で見ると何だか感動というより衝撃を受けてしまった。
西行きなのでがんばって起きていた。連日オーロラを見ようと夜更かしはしていたが、昼間の活動は散歩か日記くらいしかなかったから疲れがたまることもなかったし、帰路も快適に過ごせた。
関東上空は薄く靄がかかっているようだった。飛行機を降りて、ああ帰って来たと感じた。
★カメラの話
初めて、デジタルのみのセットになった。理由は2つ。
・機内の電子機器使用制限が緩和され、離着陸時もデジタルカメラが使えるようになったから。
・コールドフットからフェアバンクスに戻る航空便の荷物総重量が9kgまでに制限され、デジタル一式に銀塩のセットまで持ち込むと、着替えがまるで持てないから。
後者の理由がより大きい。余裕があれば、オーロラ撮影のバックアップのためにOM-3Tiに21mmF2、なんてのも考えたのだが。OM-3Tiは電池が要らないのだ。
カメラはE-M1、E-M5の2台、E-M1にはバッテリーグリップ装着。
レンズはSamyang 7.5mmF3.5魚眼、Olympus M.ZD 9-18mmF4-5.6、M.ZD 12mmF2、M.ZD
12-50mmF3.5-6.3EZ、M.ZD 75mmF1.8、Voigtlaender Nokton 25mmF0.95を持参。電動ズームの12-50mmが昼間の散歩には便利だった。厚手の手袋をしていると、電動ズームのほうが操作し易いのだ。
その他、Velbonのカーボン三脚、カメラを2台取り付けるためのバー、クイックシューアダプタとクイックシューを2組。これにカメラバッグで7kgくらいになり、あとは着替えが2kgで9kgというわけだ。
低温下での撮影は特に支障はなく、これらのカメラの信頼性は高い。オーロラ撮影では低温かつ長秒時シャッターを多数使うため電池は早く減るが、そのまま撮っていてもそれなりに撮れた。使い捨てカイロをカメラに巻くのは全くダメだった。外気が寒すぎて鉄粉に反応させる水分が凍ってしまうのか、発熱しなくなるのだ。電池交換は三脚に据えて、手元が暗い、手袋をしている、という悪条件ではバッテリーグリップで横から出せるのは大変便利だった。 E-M5の方はバッテリーグリップを持っておらずクイックシューに固定すると電池蓋も塞ぐので、電池切れと同時にカメラごと待機とならざるを得なかった。
これらの道具も込みで7kg以内というのは実に軽量。マイクロフォーサーズならでは。
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