99年9月中旬−9月下旬
第2次欧州旅行


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●第3日 99年9月18日(土) ベルゲン

 07:45起床。昨夜、疲れてはいたが深い眠りならこの時間に起きることができるのか。今日は一転して青空が広がる。ベルゲンは1年の3分の2が雨と言われているのだからこれは幸運だ。ゆっくり準備して朝食に向かう。ベルゲンの朝、人通りは少ない
 晴れているが冷んやりとしてさわやかな朝の空気である。まずはグリーグハレン(英語ではグリーグ・ホールといったところか)を見る。定期公演は木・金で、今日は何もない。昨日の定期もチャイコフスキーの6番、サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲の1番、あまり聴きたい演目ではなかった。しばらく写真を撮って退散する。裏手のCD屋に入ってみたらこれはCDを売っているのではなく、図書館の分室らしかった。
 魚市場を少し覗いてみる。市場というより屋台の集まりだが、モノの種類は多い。日本語で声をかけブリッゲン地区を対岸から見るられたので驚いて振り返ると、日本人女性が働いていた。日本語の表示があるのはそのせいか。円でも買えそうな雰囲気である。その後は港を水族館方面に歩き岬の公園で一休み。どうも疲れがあるようで歩くのが少し億劫である。しばらくぼんやりして海を眺める。風は相変わらず涼しい。市中までまた歩き、CD店を何軒か回ってみる。ベルゲン・フィルハーモニーのCDを探しているのだ。ベルゲン・フィルはハンザ都市として繁栄していたベルゲンの経済に支えられてか、1756年に創立されたという世界でも有数の歴史あるオーケストラなのであるが、そもそもCD屋にクラシック関係は在庫が乏しく、とてもベルゲン・フィルの演奏が揃っている雰囲気ではない。そういえば日本のCD屋でもN響のCDがたくフロイエン山からさんあるわけではないから、人口の少ないここ(30万人、これでノルウェイ第2の都市)では無理もない。バーガー・キングでショコラーデミルクシェイクを頼み、また休憩。疲れたので、ここでSはホテルに戻る。私はフロイエン山2度目の訪問とする。今日は土曜の昼間とあってケーブルカーはずいぶんな混みようフロイエン山 頂上駅、1便待たされて登る。朝はきれいに晴れていたのがいつのまにか雲が多くなっていて、思ったほどの景観でなかったのは残念。すぐ下りて、ブリッゲン地区裏手を歩く。アンティークの店も何軒かあるが、既に15時近く、土曜なので店じまいの時刻である。私の欲しい古い楽器などは全くなく、収穫なし。ホテルに戻る途中もCD屋をハシゴし、Platon Musikkという店にてグリーグの交響曲とシンフォニック・ダンスのCDを入手。もちろん、ベルゲン・フィルの演奏である。指揮は今の常任であるキタエンコ。ピアノ協奏曲やペール・ギュントに良いCDがないかと思って探すが、あってもオスロ・フィルくらい。やはりどこでも有名オケに偏ってしまうのだ。オスロ・フィルはEMIだから日本でも簡単に手に入る。ここで買う必要はない。

 部屋に上がろうとしたら団体客が到着してロビーはごった返していた。エレベータに乗ると満員で全く動かない。奥の韓国人が「定員オーバーでしょう」と言うので最後に乗ってきた日本人2人が降りる。ところが動かない。何かの拍子に動き出したらヘンな所で停まってしまう。エレベータの奥側がむきだしの内壁なので、安全装置がついているらしく、文句を言った韓国人が内壁に触れそうになると停まるのだ。なんだ、おまえのせいじゃないかと言いたい所だが、どうもああいう手合いは苦手なので、途中の階で降りて階段で部屋に戻った。部屋には伝言が残っていた。18:00にエンニョーニンゲンというシーフードレストランにて、とある。15時に戻ると言って今は17時。すれ違いになって当然だ。丁寧にもレセプションにも伝言してあったが、これは係の人が私の顔を知らなくて、出かけるときに、伝言があると言われた。
 シーフードレストランに向かう途中、魚市場でSと出合った。レストランの前にある菜譜を見るとずいぶん高価だがまぁいいブリッゲン地区や、と店に入った。店内はブリッゲン地区の建物らしく木造で、ところどころ床が傾いているが、内装は高級で清潔。コースは頼まずアスパラガスと生ハムの前菜にスティームドサーモンを頼んだ。ワインはオーストラリアのシャルドネ、310NOKと高いがこれでもこの店では安いほうである。味は甘くなく爽快で楽しいワインであった。ほどなく前菜が出る。大きなアスパラガスがおいしい。機内食も朝食も野菜が全然なく、この選択は正解だった。ただ、前菜一品とメインでは時間を持て余す。ワインばかり減ってしまった。メインは大きく柔らかいサケの切り身にネギ入りのホワイトソース(少しバター風味)、辛目の赤ピーマンのソースを少々、皿全体に長いネギが1本横たわる。そして茹でたジャガイモ。イモに味はついていないが、ネギ入りソースがよく合った。ここまでの印象では、この国の料理の味付けはあっさりしていて日本人向けであると言えよう。ただし、量はしっかりと西洋人の基準である。前菜一品では間が持たないと言ったが、結局パンまで手が出ず帰ってきた。スープや他の一品など問題外であった。疲れもあり、そのままホテルに戻り何となく横になってしまう。気がつくと26:30、そのまま朝まで眠ることにした。



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