99年9月中旬−9月下旬
第2次欧州旅行


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●第6日 99年9月21日(火) オーレスン→オスロ

 06:00起床。普段の生活ではいつも寝坊ばかりしているが、なかなかよく続いている。パッキングに手間取った。特に買い物などしていないはずだが、入りにくくなってきた。整理が出来ていないのだろう。荷物を持オーレスン空港外観ってロビイに降り、レセプション脇に置かせてもらい、食事。少し慌ただしい。

 バスターミナルに行くと、10分ほどは余裕があった。バスは混んでいる。荷物置き場もいっぱいで、荷物を足元に置き、立ったまま空港まで乗った。20分ほどで空港に到着。出口のところに居たので、すぐ降りるこオーレスン空港とができた。今日もブローテン航空。座席の指定はないので、チェックインも簡単。空港は小さく、外にも何の表示もない。まったく、殺風景であった。08:25の便はベルゲン行きとオスロ行きの2便があった。我々はオスロに行くのだが、なぜかオスロ行きだけ手荷物検査があった。距離に応じて検査をするのだろうか(911テロ後は強化されたと思うが)。今回は全然客がいないので、搭乗時に急ぐ必要はない。機材はB737-700、短い飛行機である。愛称は隠れていて確認できなかった。機内は3+3の6列。後部の16-22番がBACKカテゴリーのシートで、自由席はつまり42席しかない。しかし乗客も15人で、ガラガラであった。オーレスンの街が見えるかと思い、右側に座った。

 BESTカテゴリ(指定席)の、遅れてきた人を待ってから離陸した。天候は曇り。予ガイランゲル付近を通過想通り、右側にオーレスンの街が見えた。機は昨日のバスのコースと同じところを飛んでいて、見覚えのある景色がしばらく眼下に展開、ヘッレシルトやガイランゲルも見えた。天気がよければと惜しまれる。ベルゲンからオーレスンに飛ぶときは景色に見とれていたのであるが、今回は天気が悪い。スカンジナヴィア山脈の上は完全に雲がかかり、景色は見えない。それではと、飲み物をもらうことにする。コーヒーを所望すると、10NOKと言われた。なんと、有料であった。さすがは自由席。これは150円程度なので、そんなに高くはない。しかし、昨日現金をほぼ使い切っていたので、恥ずかしながら少々焦ってしまった。何とか払うことができた。

 オスロに到着。雲が厚いので雨でも降っていると思ったが、それはなく安心。オスロ・ガーデモエン空港は出来たばかりで、ガラス張りの現代的建物の中に木目も織り交ぜ、落ち着いたデザインだ。荷物を受け取って、市内行きの高速鉄道(フリートーゲット、飛ぶ列車、みたいな意味)の切符をクレジフリートーゲットットカードで買う。駅に行くと、システムダウンか、発車時刻表示がでたらめになっていて、かつ、自動改札機もエラーを発していた。そのまま通される。この列車は高速新線を走るらしく、改札があり、欧州鉄道というより、英国や日本に近い形式である。車内は簡素、というのも、市内までわずか22分なので、それほど凝る必要はないのだろう。聞くと、市内から空港まで66kmも離れており、200km/h以上出すというのだから大したものである。成田も、新幹線を建設していたら、こんな感じだったろうか。
 車内は混んでいてようやく4人ボックス席に2席、空きを見つけて座る。乗り心地はまずまず快適、速度は確かに速く、風景が飛ぶオスロ中央駅ように通り過ぎていく。高架ではないので、余計速く感じるのだろう。駅の時刻表示はむちゃくちゃだったが、列車は徐行したりということはなく、予定通り22分でオスロ中央駅に到着した。あれだけ混んでいた乗客もいつのまにかいなくなり、駅構内はすぐにがらんとなった。
 荷物を置きにホテルまで行ってみる。駅から至近である。そういうホテルを選んでおいたのだ。明日、チェコに移動するため、これまた早立ちなのである。まだ朝なのでチェックインはできないが、荷物は快く預かってくれた。応対は親切である。

 今日は、あまり厳格な予定はなく、オスロ市内をぶらぶらする。オスロ・コルテット(オスロ・カード、交通機関共通の1日乗車券)を買って地下鉄1号線に乗る。ホルメンコッレンのジャンプ台を見に行くのだ。地下鉄はわずか2両編成で驚くが、乗客も少なくてガラ空き。この路線、地下鉄というよりオスロからホルメンコッレンへの登山列車のような感じで、オスロを出るとすぐ地上を走り、あとはひたすら登る。ホルメンコッレンの駅は海抜277m、ここまで24分だから地下鉄という雰囲気ではなかった。駅からジャンプ台まで冷ホルメンコッレン ジャンプ台からたい風に吹かれながらまた登り、さらにジャンプ台の中も階段..けっこうつらい運動であった。ジャンプ台からはオスロ市街が一望の下に見渡せ、景色は良いが強風でぐらぐら揺れて、いささか怖い。よくこんなところから滑り降りていくものである。早々に退散する。ジャンプ台のすぐ下がスキー博物館になっている。オスロ・カードがあるので無料。無いと、60NOK(概ね900円)だから少々高い。展示はあまりないが人は少ないし、落ち着いた内装の建物で、じっくり見ることができた。面白かったのは、ノルウェイ王室の方々の話。前国王(?)は戦前、ジャンプ選手だったらしい。ジャンプといっても、今よりはずっと低く、20m級などというスケールで、しかも軍服をお召しになって飛んでいらっしゃった。古きよき時代、というところか。オイルショックで自動車の使用を自粛し、地下鉄1号線でスキーに向かう姿も残っていて、一般市民で満員の列車の中、さすがに着席してはいたが、何やら和気藹々といった様子で、微笑ましい写真であった。
 駅途中のレストランで昼食を摂るつもりだったが、215NOK(概ね3300円)という高額なビュッフェ形式だったので、逃げてきた。情けないことに、さっき両替した現金でも足りない。地下鉄に戻り、オスロ中央駅までは行かず、国立劇場前で降りる。オスロ・コンセルトフース(コンサートハウス)を覗いてみたら、今日は演奏会はなく、明日だった。オスロ・フィル、ドヴォルザークの交響曲第8番と、シューマンのピアノ協奏曲、いずれも好きな曲で、残念至極である。
 アーケル・ブリッゲまで歩きショッピングモールを見て回るが買い物に興味もなく、銀行も私のカードを受け付けてくれなくて、何だか寂しい気分で街を歩く羽目になった。ようやく両替できて、バーガー・キングで遅めの昼食とする。バーガー・キングは最近日本から撤退してしまったが、実は好きで、ベルゲンでも利用した。ここではマクドナルドより流行っているようにも見える。

 ホテルに戻り、チェックインして再度市中に出る。CD店でベルゲン・フィルハーモニ日本食レストラン 将軍ーのグリーグ、ピアノ協奏曲のCD(指揮:ディミトリ・キタエンコ、ピアノ:レイフ・オヴェ・アンズネス)を入手。これは今回の旅行ではなかなかの収穫と思ったが、後年ヴァージン・クラシックスで日本でも発売になってしまった。
 買い物はほどほどにして、トラムに乗り、日本食レストラン、その名も「将軍」に行く。トラムの停留所がガイドブックから変わっていて、降りるべきところが分からない。駅前の停留所でああでもないこうでもないと話していたら、買い物帰りのおばさんが丁寧に教えてくれた。ノルウェイ、どこでも英語が通じる印象だ。しかも、けっこう分かりやすい話し方である。さて、その日本食レストラン「将軍」だが、日本人らしき店員がいて、日本語で注文もできる。私はお奨め料理のてんぷら定食、Sはノルウェイらしさも追求してか、鯨の刺身、枝豆など。ビールと日本酒も注文するが、酒類が遅くて、てんぷら定食が先に来てしまった。店員が少ないので、手が回っていないらしく、なにより、文句を言おうにも、相手がいない..てんぷらはエビはともかくとして、あとは何でも有り、状態。にんじんはまだしも、トマトは..その他、味噌汁、おしんこ、ご飯。味はなかなかよろしかったが、195NOK(3000円弱)は高かった。両替した分が完全に消えてしまった。帰りはまた途中下車して、市内を撮り歩いていた。ホテルに着いてSから電話あり、持参の日本酒(成田で買ったもの)とスミルノフで酒宴。相当に酔って、日記の字、文章が全然まとまらなかった。25時、就寝。



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