04年12月下旬−05年1月上旬
第1次(?)ペルー旅行
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●第13-14日 05年1月5日(水)-6日(木) リマ→ヒューストン→成田→自宅

 日が変わって、飛行機に搭どうやら食べていたらしい乗する。満席だ。眠いのですぐに寝てしまうが、夜中に食事で起こされる。時差が1時間しかない南北の夜間飛行なのだから深夜の食事など要らないと思う。エミレーツ航空にあった、ドント・ディスターブ(起こさないで)のステッカーのようなものがあれば便利なのに。何を食べたか、どんな味だったか、覚えていない。写真が残っていたから、食べたのだろう。

 ヒューストンに着く。体調がかなり悪くなっている。例によって、トランジットなのに入国するというひどい制度のため、列に並ぶ。苦痛以外の何ものでもない。「入国」疲労困憊の筆者、ヒューストンにてし、荷物を受け取ってさっさと検査場に預ける。どうもペルー最後の食事に当たったようで、下痢と発熱がある。胃腸薬と抗生物質を飲んでロビイで寝ていることにする。もうだるくて、何もする気が起こらない。しかも悪いことに、防寒着として持って行ったトレーナが、ウロス島で乗ったトトラ舟の汚れ(明らかに小便の臭い..)で着られる状態ではない。日本に帰ってから大変なことになりそうだ。
 何時になったのか、よく分からないまま日本行きに搭乗する。そういえば、この便は満席で、席の指定が「前後」の2席になっている。それに気付いてSがヒューストンのコンチネンタルのカウンターに掛け合ったのだが全く無駄であった。しかも、その前後2席とは飛行機の中央の3列の、真ん中のシートなのであった。下痢しているので何度も席を立って左右の人には迷惑をかけるだろうと思う。席に着いて、毛布を出して寒気に耐える。右の前の方で南米の人か、1人だけグループから離れて困る、と席を交換しようとしている人がいる。そんなことをしていたらいつまで経っても飛び立てない。ここに来て席が簡単に変えられるなら苦労はしない。満席なんだから諦めて欲しいものだ。ようやく飛び立ち、とにかく水平になるまでが試練の時だ。寒いのに、額には脂汗がにじみ、こんなつらい飛行は初めてである。トイレに行くのも億劫で、ひたすら耐えていた。隣の中国人には何度か席を立ってもらい、迷惑をかけた。

我慢してとにかく食べる 食事は一応ちょこっとだけ食べておく。水分が欲しいし、ジュースなどで糖分を取っておく必要があるからだ。機内は寒い。たぶん、私だけなのだと思うが..毛布を追加でもらうべく、呼び出しのボタンを押すのだが、キャビンアテンダントは待てど暮らせど来ない。通りかかったおばちゃんアテンダントに、風邪引いて寒いのだ、毛布をくれ、と言ったら、それで何度も呼んでたの、と言って(なんと失礼極まる!)、毛布は1人1枚と決められているので、と歩き去った。もう、この航空会社を使うことはあるまい。

亡霊のような筆者、成田到着時 帰りの飛行時間の方が長い(13時間近い)のは恨めしい。断続的に寝たり起きたり、トイレに行ったり日記を書いたり、ああ、何をやっても退屈だ。もう限界か、と何度も思ったが何とか成田到着まで耐えて、ターミナルに降りたら多少体調が戻っていた。とりあえず、検疫を通って入国する体力はありそうだ。成田エクスプレスに乗って、品川・川崎の乗換えが殊の外寒くてつらく、自分の胃腸の弱さを呪うばかりだが、今更仕方がない。帰宅し、部屋を暖かくして眠ることにした。


★カメラ関係の話
 今回は、高地対応で軽量装備にしている。ペンタックスMZ-Sに、FA43mmF1.9がメイン。これでほぼ8割くらいを撮っている。交換レンズはFA77mmF1.8、タムロンの24mmF2.5だが、タムロンは現地に行ってから重くて大きいと感じ始めて、使用頻度は下がってしまった。たかだか広角レンズ1本なんてたいしたことがないのでは、と指摘されそうだが、標高3800mの地を歩いていると、レンズ交換がかなり面倒になる。シャッターを押す瞬間、息を無意識に止めているようで、撮影に熱中していると息が乱れ、疲労が溜まるのだ。ペンタックスを持って行った理由は、自動露出で撮れることが第一、フィルムに通し番号と撮影データが印字されるので後の整理が楽、ということ。今までオリンパスがほとんどだったが、フィルムの順番とか、撮影データをメモするのが高地では煩雑だと予想したのだが、それは正解であった。他にはSが撮影するのと、食事などを撮るのにフジのコンパクトデジカメ、F700を1台。市場など人ごみの中を撮り歩くためにリコーのGR1を持参した。
 ペルーでは宗教的な理由で写真を拒む人はいないようだが、観光地ではモデル代を請求されることもあるようなので、注意が必要だ。盗難に関しては私は幸い何もなかったが、いろいろ話を聞く。引ったくり、置き引きはともかく、飛行機で前の座席の下にカバンを置いていたらカメラを抜かれたとか..極力自衛するしかない。また、「夜の街を荷物を持って歩くのは厳禁だ、車でドア・トゥ・ドアが絶対」「カメラを待ちながら歩かないほうがいい」と現地人にも言われたが、一方、「ペルー人って、自国(民)を悪く言い過ぎなんだよね、本当はそんなに盗られたりはしないのに」という意見も聞かれた。とはいえ、肌の色・容姿で区別がつきやすい日本人観光客は狙われやすいということは肝に銘じて行動せねばなるまい。
 なお、今回この旅行記に掲載した銀塩カメラの写真は、コダックのデジタルミニラボ機でフィルムから取り込んでもらったデータを縮小して使った。残念ながらコントラストが強く白飛び気味で、シャープネスも上げすぎで加工耐性が良くないデータだ。いくつか、自分で再スキャンしているが、基本的には時間優先で作業した。



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